目次
  1. 「夏日」の意味と使い方
  2. 「真夏日」の意味と使い方
  3. 「猛暑日」の意味と使い方
  4. 「酷暑日」の意味と使い方
  5. 語源・由来
  6. 予報用語の歴史的変遷
  7. 暑さのレベル別・注意すべきポイント
  8. よくある質問
結論

最高気温が25/30/35/40℃以上の日をそれぞれ「夏日」「真夏日」「猛暑日」「酷暑日」と呼びます。

いずれも気象庁が定める予報用語で、数字が大きくなるほど暑さのレベルが上がります。「酷暑日」は2026年夏から新たに加わった用語で、40℃以上の命に危険が及ぶ極端な暑さを指します。

夏日

なつび
最高気温25℃以上
夏の訪れを感じる日

真夏日

まなつび
最高気温30℃以上
夏本番の暑さ

猛暑日

もうしょび
最高気温35℃以上
熱中症の危険が高い

酷暑日

こくしょび
最高気温40℃以上
命に危険が及ぶ暑さ
項目 夏日 真夏日 猛暑日 酷暑日
基本的な意味 夏の訪れを感じる暑さ 夏本番の暑さ 熱中症リスクが高い厳しい暑さ 命に危険が及ぶ極端な暑さ
最高気温の基準 25℃以上 30℃以上 35℃以上 40℃以上
予報用語の制定 古くから使用 1960年代頃 2007年4月 2026年4月
主な出現時期 4月〜10月 6月〜9月 7月〜8月 7月下旬〜8月(記録的な年のみ)
使用例 「今日は各地で夏日となりました」 「全国で真夏日が続出」 「関東甲信で猛暑日」 「伊勢崎で酷暑日を観測」

「夏日」の意味と使い方

「夏日(なつび)」は、一日の最高気温が25℃以上になる日を指す気象庁の予報用語です。4つの区分の中で最も基準が低く、春の終わりから秋の初めまで、比較的長い期間にわたって観測されます。

全国平均で年間50日〜100日程度観測され、都市部では3分の1以上の日が夏日になることも珍しくありません。気象庁が暑さを表す予報用語として古くから使用しており、4つの区分の中で最も歴史が長い言葉です。

「夏日」を使った例文
  • 今年は4月から夏日が観測される地点が相次いだ。
  • 東京都心で今年初の夏日となった。
  • 10月に入っても夏日が続く異例の残暑だ。

「真夏日」の意味と使い方

「真夏日(まなつび)」は、一日の最高気温が30℃以上になる日を指す気象庁の予報用語です。「真の夏の日」という意味で、夏本番を表す言葉として使われます。

多くの地域で6月下旬の梅雨明け前後から9月にかけて観測されます。気象庁の予報用語としては古く、1960年代から使用されています。なお、真夏日の対義語にあたる「真冬日」は、最高気温が0℃未満の日を指します。

「真夏日」を使った例文
  • 梅雨明け後は連日の真夏日となる見込みだ。
  • 今年は観測史上最多の真夏日を記録した。
  • 東京では年間60日以上が真夏日となっている。

「猛暑日」の意味と使い方

「猛暑日(もうしょび)」は、一日の最高気温が35℃以上になる日を指す気象庁の予報用語です。熱中症の危険性が高まる暑さのレベルであり、屋外での長時間の活動は命に関わるおそれがあります。

1990年代以降、35℃以上の日が急増したことを受け、気象庁は2007年4月1日に新たな予報用語として「猛暑日」を追加しました。制定時にはマスコミで慣用的に使われていた「酷暑日」も候補に挙がりましたが、「酷」の字に否定的な意味があるとして「猛暑日」が採用された経緯があります。

「猛暑日」を使った例文
  • 今日は全国で200地点以上が猛暑日となった。
  • 大阪では年間15日以上猛暑日が観測される。
  • 猛暑日には不要不急の外出を控えたい。

「酷暑日」の意味と使い方

「酷暑日(こくしょび)」は、一日の最高気温が40℃以上になる日を指す気象庁の予報用語です。2026年4月17日に気象庁が正式に制定し、同年夏から運用を開始する最新の用語です。

体温を超える気温で人体への負担が極めて大きく、命に危険が及ぶ極端な暑さを示します。気象庁が40℃以上の日に特別な名称を設けたのは、近年の記録的な高温を受けて、より強い注意喚起が必要と判断したためです。なお、日本気象協会は2022年から独自に「酷暑日」という呼称を使用していました。

「酷暑日」を使った例文
  • 群馬県伊勢崎市で全国で今年初の酷暑日となった。
  • 昨夏は酷暑日を記録した地点が延べ30に上った。
  • 酷暑日の予想が出たら外出を控えるべきだ。

語源・由来

4つの用語は、いずれも「夏の暑さ」を段階的に表す言葉として生まれました。それぞれの成り立ちには、時代ごとの気候変動が色濃く反映されています。

「夏日」「真夏日」の由来

「夏日」は「夏らしい日」「夏を感じさせる日」を意味する古くからある言葉です。「真夏日」は「真の夏の日」、つまり「まさに夏と言える暑い日」という意味で使われ、1960年代頃から気象用語として定着しました。

「猛暑」「酷暑」の由来

「猛暑」は「猛々しく激しい暑さ」を意味し、「酷暑」は「ひどく厳しい暑さ」を意味します。どちらも漢語由来の言葉で、本来は気象用語ではなく、日常語として夏の厳しい暑さを表現する際に使われてきました。

気象庁は新たな予報用語を選定する際、国語辞典や専門家の意見を踏まえて候補を絞り込んでおり、「酷暑日」は2026年の国民アンケートで20万票以上を集めて最多得票となりました。

予報用語の歴史的変遷

気温区分を表す予報用語は、日本の気候変動に合わせて段階的に追加されてきました。

  • 〜1960年代:「夏日」「真夏日」が使用されるようになる
  • 2007年4月:35℃以上の日が急増したことを受け、「猛暑日」を予報用語に追加
  • 2026年4月:40℃以上の日が毎年観測されるようになったことを受け、「酷暑日」を予報用語に追加

気象庁によると、40℃以上の日は2018年以降、毎年国内のどこかで観測されています。2025年8月5日には群馬県伊勢崎市で国内歴代最高となる41.8℃を記録し、同年夏には全国延べ30地点で40℃以上が観測されました。こうした背景から、危険な暑さを簡潔に伝える新しい用語として「酷暑日」が制定されました。

暑さのレベル別・注意すべきポイント

気温が上がるにつれて、必要な対策のレベルも変わります。区分ごとに留意すべき点をまとめます。

  • 夏日(25℃以上):本格的な夏の前触れ。衣替えや冷房の準備を始める目安
  • 真夏日(30℃以上):こまめな水分補給が必要。屋外での運動は注意
  • 猛暑日(35℃以上):熱中症リスクが急増。冷房の使用や外出の見直しが重要
  • 酷暑日(40℃以上):命に関わる危険なレベル。不要不急の外出を避け、屋内でも空調を欠かさない

よくある質問

Q
「熱帯夜」も同じグループの用語ですか?
A
いいえ。「熱帯夜」は夜間の最低気温が25℃以上の日を指す用語で、基準が「最低気温」である点が異なります。「夏日」「真夏日」「猛暑日」「酷暑日」はすべて一日の最高気温を基準とした用語です。
Q
「酷暑日」が2007年の「猛暑日」制定時に採用されなかったのはなぜですか?
A
当時、気象庁が35℃以上の日の名称を検討した際、「酷暑日」も候補に挙がりました。しかし「『酷』という字には否定的な意味がある」として「猛暑日」が選ばれた経緯があります。2026年の40℃以上の日の名称選定では、記録的な高温に対する強い注意喚起が求められたことから、「酷暑日」が最多得票で採用されました。
Q
「猛暑日」を超えたら必ず「酷暑日」になるのですか?
A
40℃未満であれば、35℃以上はすべて「猛暑日」に含まれます。「酷暑日」は最高気温が40℃以上の日のみを指します。なお「酷暑日」は同時に「猛暑日」「真夏日」「夏日」の条件もすべて満たしていますが、最も上位の区分である「酷暑日」として扱われます。
Q
「真冬日」は「真夏日」の対義語ですか?
A
対になる概念として扱われています。「真冬日」は一日の最高気温が0℃未満の日を指す予報用語で、最高気温を基準とする点で「真夏日」と対応関係にあります。ただし厳密な対義語というより、夏と冬の厳しい気温を表す対照的な用語として位置づけられています。
Q
「猛暑」と「猛暑日」の違いは何ですか?
A
「猛暑」は厳しい暑さそのものを指す一般的な言葉で、明確な気温の基準はありません。一方「猛暑日」は気象庁が定める予報用語で、最高気温35℃以上の日を明確に指します。「酷暑」と「酷暑日」の関係も同様です。
佐藤文哉
この記事の監修者 佐藤文哉 編集長 / ライター歴15年