「スキンシップ」は、肌と肌の触れ合いを通じて親しみや愛情を深めるコミュニケーションのことです。実は英語ではなく、日本で生まれた和製英語として知られています。
「スキンシップ」の意味
「スキンシップ」とは、抱きしめる、手をつなぐ、頭をなでるなど、肌と肌の触れ合いを通じて親しみや愛情、信頼関係を深めるコミュニケーションを指す言葉です。
もともとは母子間の身体的接触を表す言葉として広まりましたが、現在では夫婦間や恋人同士、友人同士、さらにはペットとの触れ合いまで、幅広い場面で使われています。
言葉の響きから英語のように感じますが、実は英語ネイティブには「skinship」と言ってもほとんど通じません。日本で生まれ、日本で広まった和製英語です。
読み方・表記
「スキンシップ」の読み方は「スキンシップ」です。アルファベットでは「skinship」と表記されます。
英語の「skin(肌)」と、「friendship(友情)」「partnership(協力関係)」などに使われる接尾辞「-ship」を組み合わせた造語です。「-ship」は「〜の状態・関係」を表すため、直訳すれば「肌の関係」となり、語感から意味が推測しやすい点も日本で広く定着した理由とされています。
使い方と例文
- 毎晩寝る前に絵本を読むのが、息子との大切なスキンシップの時間だ。
- 夫婦間のスキンシップは、長く良好な関係を保つ秘訣だと言われている。
- 犬は飼い主とのスキンシップによって安心感を覚える生き物だ。
- 欧米と比べて、日本人は人前でのスキンシップが控えめな傾向がある。
- 最近の若いカップルは、SNSで堂々とスキンシップの写真を公開している。
語源・由来
「スキンシップ」の語源には諸説あり、正確な成り立ちは明らかになっていません。最も有力とされるのが、児童心理学者の平井信義が紹介した説です。
平井信義によれば、1953年に開催されたWHO(世界保健機関)のセミナーで、アメリカ人講師が議論中に「skinship」という言葉を使ったとされます。平井がこれを日本に持ち帰って紹介したことで、母子の触れ合いの重要性を説く言葉として広まりました。
ただし、この言葉はアメリカ本国では一般に広まらず、田中良子の1997年の調査では「英語であるかのようにして日本に紹介されたが、実態は和製英語である」と結論づけられています。
興味深いことに、「スキンシップ」は韓国にも伝わり「스킨십(スキンシプ)」として定着しました。さらに韓流文化を通じて英語圏にも逆輸入される形で広まり、2021年にはオックスフォード英語辞典(Oxford English Dictionary)にも「skinship」が正式に収録されています。
日本生まれの和製英語が、半世紀以上の時を経て本物の英語になった珍しい例といえます。
類語・関連語
よくある質問
「スキンシップ」の「シップ」ってどういう意味?
「-ship」は英語で「〜の状態」「〜の関係」を表す接尾辞です。「friendship(友情)」「partnership(協力関係)」「membership(会員であること)」などに使われています。「スキンシップ」は「skin(肌)」とこの「-ship」を組み合わせた造語で、「肌の触れ合いによる関係性」を表しています。
「スキンシップ」は英語で何と言う?
英語ネイティブには「skinship」は通じにくく、文脈に応じて「physical contact(身体的接触)」「physical affection(身体的な愛情表現)」「bonding(絆を深めること)」などの表現が使われます。なお、2021年にはオックスフォード英語辞典に「skinship」が収録され、英語としても認知されつつあります。
「スキンシップ」は韓国でも使われている?
はい。韓国語でも「스킨십(スキンシプ)」として、日本語とほぼ同じ意味で広く使われています。日本から伝わったとされ、K-POPやドラマを通じて英語圏にも「skinship」が逆輸入されるきっかけとなりました。