憑く
つく
目次
  1. 「憑く」の意味
  2. 読み方・表記
  3. 使い方と例文
  4. 語源・由来
  5. 類語・関連語
  6. よくある質問
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かんたんに言うと

「憑く」は、霊や物の怪などが人に乗り移ることを表す言葉です。「狐が憑く」「何かに憑かれる」のように使います。

「憑く」の意味

「憑く」には主に次のような意味があります。

1. 霊が乗り移る
霊、物の怪、妖怪などが人の体に入り込み、その人を支配することを表します。「狐が憑く」「悪霊が憑く」のように使われます。

2. 何かに取り憑かれたように夢中になる
比喩的に、ある物事に異常なほど執着・没頭する様子を表します。「まるで何かに憑かれたように働く」のように使います。

読み方・表記

「憑く」の読み方「つく」です。ただし、この訓読みは常用漢字表に含まれていないため、一般的な文章では「付く」やひらがなで書かれることも多いです。

音読みは「ヒョウ」で、以下のような熟語で使われます。

  • 憑依(ひょうい)- 霊が乗り移ること
  • 憑き物(つきもの)- 人に取り憑いた霊
  • 憑代(よりしろ)- 神霊が宿る対象
  • 信憑(しんぴょう)- 信じてよりどころにすること

使い方と例文

「憑く」を使った例文
  • 昔からこの土地には何かが憑いていると言い伝えられている。
  • 彼女はまるで憑かれたように一心不乱に小説を書いていた。
  • 祖母は「狐が憑いた」と言って祈祷師を呼んだ。
  • 『源氏物語』には、六条御息所の生霊が葵の上に憑く場面がある。
  • この人形には持ち主の念が憑いているのかもしれない。

語源・由来

「憑」は形声文字で、「心」(意味を表す部分)と「馮(ひょう)」(音を表す部分)から成り立っています。

「馮」の音は「驫(ひょう)」に由来するとされ、「驫」は群れの馬が何かに取り憑かれたように狂奔する様子を表す字です。ここから「よりかかる」「もたれる」という意味が生まれ、さらに「霊がよりつく」「乗り移る」という意味へと発展しました。

日本では古くから、人の異常な行動や病気を「何かが憑いた」と説明する文化がありました。狐憑き、犬神憑き、物の怪など、地域によってさまざまな「憑き物」の伝承が残されています。

類語・関連語

よくある質問

Q
「憑く」は常用漢字ですか?
A
「憑」は人名用漢字です。訓読みの「つく」は常用漢字表に含まれていないため、公用文や一般的な文章では「付く」やひらがなで書かれることが多いです。
Q
「憑く」の音読みは何ですか?
A
「ヒョウ」と読みます。「憑依(ひょうい)」「信憑性(しんぴょうせい)」などの熟語で使われます。
Q
「憑き物が落ちる」とはどういう意味ですか?
A
長い間心にかかっていた悩みや執着がなくなり、すっきりした状態になることです。本来は取り憑いていた霊が離れるという意味でしたが、現在では比喩的に使われます。