主婦年金
しゅふねんきん
目次
  1. 「主婦年金」の意味
  2. 読み方・表記
  3. 使い方と例文
  4. 語源・由来
  5. 類語・関連語
  6. よくある質問
かんたんに言うと

「主婦年金」(しゅふねんきん)は、会社員や公務員の配偶者である専業主婦・主夫が、自分で保険料を払わなくても国民年金(基礎年金)を受け取れる仕組みのことを指す通称です。正式名称は「国民年金第3号被保険者制度」といい、1985年に創設されました。

「主婦年金」の意味

「主婦年金」は、国民年金第3号被保険者制度を分かりやすく言い表した通称・俗称です。法律や行政の正式な用語ではなく、メディアや日常会話で使われる呼び名です。

具体的には、会社員や公務員(国民年金第2号被保険者)に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者で、年収130万円未満(かつ配偶者の年収の2分の1未満)の人が対象となります。該当者は自分で国民年金保険料を納めなくても、加入期間とみなされ、将来は老齢基礎年金を受け取れるのが特徴です。

1. 「主婦」と呼ばれる理由

制度上は性別を問わず、専業主夫や、扶養範囲内で働くパートタイマーの男性も対象になります。ただし実際の加入者は約98%が女性であるため、通称として「主婦年金」と呼ばれるようになりました。

2. 廃止議論の対象となっている言葉

近年、「主婦年金」は廃止や見直しの議論で頻繁に登場する言葉です。労働組合の中央組織である連合は2024年10月に廃止を求める方針を決定し、ニュースや国会審議でも「主婦年金」「3号」といった呼び方で取り上げられています。

読み方・表記

「主婦年金」の読み方は「しゅふねんきん」です。

正式名称は「国民年金第3号被保険者制度」(こくみんねんきんだいさんごうひほけんしゃせいど)で、報道やSNSでは「3号」「3号制度」と略されることもあります。

使い方と例文

「主婦年金」を使った例文
  • ニュースで主婦年金の廃止議論が取り上げられていた。
  • 主婦年金は1985年に作られた制度だ。
  • パートで年収130万円を超えると、主婦年金の対象から外れてしまう。
  • 主婦年金は不公平だという意見と、家事や育児を支える制度として必要だという意見がある。
補足

「主婦年金」という呼び方は通称のため、公式な書類や年金事務所では「第3号被保険者」という正式名称が使われます。日本年金機構や厚生労働省の文書でも「主婦年金」の表記は用いられていません。

語源・由来

「主婦年金」という呼び方は、1985年(昭和60年)の年金制度改正で第3号被保険者制度が創設されたことに由来します。

それ以前の専業主婦は国民年金への加入が任意でした。しかし「夫の死亡や離婚で年金を受け取れなくなる主婦が出る」という問題があったため、サラリーマンの妻も独自に基礎年金を受け取れるよう制度化されました。当時は専業主婦世帯が標準的なモデルだったため、「主婦の年金権を保障する制度」として整備された経緯から「主婦年金」と呼ばれるようになりました。

その後、共働き世帯の増加や働き方の多様化に伴い、「不公平ではないか」「女性の就労を抑制している」といった指摘が出るようになり、2020年代以降は廃止・縮小の議論で頻繁に使われる言葉となっています。

類語・関連語

よくある質問

Q「主婦年金」と「第3号被保険者」は同じ意味?
Aはい、同じ制度を指します。「第3号被保険者制度」が正式名称で、「主婦年金」はそれを分かりやすく言い表した通称です。報道やSNSでは「主婦年金」、行政文書では「第3号被保険者」が使われます。
Q「主婦年金」は男性も対象になる?
Aなります。制度上は性別を問わず、会社員や公務員に扶養されている配偶者であれば男性(専業主夫)も対象です。ただし実際の加入者は約98%が女性のため、通称として「主婦」が使われています。
Q「主婦年金」は廃止される?
A2025年時点で廃止は決定していません。2025年の年金制度改正では廃止が見送られ、将来の議論に持ち越されました。ただし厚生労働省は見直しの方向性を示しており、社会保険の適用拡大を通じて段階的に対象者を減らしていく動きが進んでいます。
佐藤文哉
この記事の監修者 佐藤文哉 編集長 / ライター歴15年