恣意的
しいてき
目次
  1. 「恣意的」の意味
  2. 読み方・表記
  3. 使い方と例文
  4. 「意図的」との違い
  5. 語源・由来
  6. 類語・関連語
  7. よくある質問
かんたんに言うと

「恣意的」は、論理的な理由や根拠がなく、その人の思いつきや気まぐれで物事を決めるさまを表します。「ルールを恣意的に運用する」のように、主に批判的なニュアンスで使われます。

「恣意的」の意味

「恣意的」とは、論理的な必然性がなく、思いつきや気まぐれで判断・行動するさまを表す言葉です。

客観的な基準や合理的な理由に基づかず、その場の気分や個人的な好みで決めてしまうことを指します。多くの場合、批判的・否定的なニュアンスで使われます。

「恣意的」が使われる典型的な場面:

  • ルールや基準の適用が人によって異なるとき
  • 明確な根拠なく判断が下されるとき
  • 公平性・客観性が求められる場面で主観が入るとき

読み方・表記

「恣意的」の読み方は「しいてき」です。

「恣」は常用漢字ですが、日常であまり見かけないため難読語の一つです。

漢字の成り立ち

  • :ほしいまま、思いのまま、気まま
  • :こころ、考え、思い
  • :〜のような、〜の性質を持つ

「恣意」は「気ままな心」「自分勝手な考え」という意味の名詞で、これに「的」がついて形容動詞になっています。

使い方と例文

「恣意的」を使った例文
  • 法律の恣意的な解釈は許されない。
  • データを恣意的に取捨選択してはいけない。
  • 人事評価が恣意的だという不満の声が上がった。
  • この基準は恣意的に決められたものではない。

よく使われる表現

  • 恣意的な判断:根拠のない主観的な判断
  • 恣意的な解釈:都合よく意味を曲げること
  • 恣意的な運用:ルールを気まぐれに適用すること

「意図的」との違い

「恣意的」と「意図的」は混同されやすい言葉ですが、意味が大きく異なります。

  • 恣意的:論理的な根拠がなく、気まぐれであるさま(ネガティブ)
  • 意図的:はっきりとした目的や考えがあって行うさま(中立〜ネガティブ)

「意図的」は明確な意思・目的があることを表しますが、「恣意的」は逆に根拠や理由がないことを表します。

使い分けの例
  • 彼は意図的に情報を隠した。(目的があって隠した)
  • 彼は恣意的に情報を選んだ。(根拠なく気まぐれで選んだ)

語源・由来

「恣意」は中国語に由来する言葉です。

「恣」は「ほしいまま」「思いのまま」という意味で、自分の欲望や気持ちに従って行動することを表します。「恣意」で「気ままな心」「自分勝手な考え」を意味し、日本語では明治時代以降、法律用語や学術用語として使われるようになりました。

特に法学の分野では、「恣意的な権力行使」「恣意的な判断」など、公平性・客観性の欠如を批判する文脈でよく使われます。

類語・関連語

よくある質問

Q
「恣意的」は良い意味でも使える?
A
基本的には批判的・否定的なニュアンスで使われます。「根拠がない」「気まぐれだ」という意味なので、良い意味で使うことはほとんどありません。
Q
「恣意」と「恣意的」の違いは?
A
「恣意」は名詞で「気ままな心、自分勝手な考え」、「恣意的」は形容動詞で「気まぐれで根拠がないさま」を表します。「恣意的な判断」のように「恣意的」の形で使われることがほとんどです。
Q
「恣意的」の反対語は?
A
「客観的」「合理的」「論理的」などが反対の意味を持つ言葉です。根拠や基準に基づいて判断することを表します。
佐藤文哉
この記事の監修者 佐藤文哉 編集長 / ライター歴15年