呉服
ごふく
かんたんに言うと
「呉服」は、本来は古代中国の「呉」の国から伝来した絹織物(反物)を指す言葉です。現在では着物用の反物や、絹織物全般を指します。
「呉服」の意味
「呉服」には主に以下の意味があります。
1. 絹織物・反物
本来は中国の呉から伝来した絹織物を指しました。現在では着物用の反物(布の状態)全般を指すことが多いです。
2. 着物・和服(転じた用法)
江戸時代以降、呉服を扱う店が着物の仕立てや販売も行うようになったことから、「呉服」が着物そのものを指す場合もあります。「呉服屋」「呉服店」は着物を扱う店を意味します。
読み方・表記
「呉服」の読み方は「ごふく」です。
古くは「呉服(くれはとり)」「呉織(くれはとり)」とも読まれていました。「くれ」は呉の国、「はとり」は機織り(はたおり)を意味します。後に音読みの「ごふく」が定着しました。
使い方と例文
「呉服」を使った例文
- 老舗の呉服屋で振袖を仕立ててもらった。
- この呉服は西陣織の高級品だ。
- 祖父は若い頃呉服商を営んでいた。
- 呉服売り場で反物を見比べている。
語源・由来
「呉服」の語源は、古代中国の「呉」の国にあります。
『日本書紀』によれば、応神天皇の時代に中国の呉から織姫の姉妹(呉織・漢織)が来日し、機織りや染色の技術を日本に伝えたとされています。呉から伝わった絹織物を「呉服(くれはとり)」と呼び、これが後に音読みで「ごふく」となりました。
当時、庶民は麻や木綿の衣服を着ていましたが、絹は高級品として身分の高い人々に珍重されました。この絹織物を扱う「呉服屋」と、木綿・麻を扱う「太物屋」は別々の商売でしたが、やがて統合され、現在の呉服屋になりました。
大阪府池田市には、織姫を祀った「呉服神社(くれはじんじゃ)」が現存しており、服飾関係者から篤い信仰を受けています。
類語・関連語
よくある質問
Q
「呉服」の「呉」はどこの国ですか?
「呉服」の「呉」はどこの国ですか?
A
古代中国の「呉」の国です。三国志で知られる魏・呉・蜀の「呉」で、中国の揚子江以南の地域にありました。絹の産地として知られ、その織物技術が日本に伝わりました。
古代中国の「呉」の国です。三国志で知られる魏・呉・蜀の「呉」で、中国の揚子江以南の地域にありました。絹の産地として知られ、その織物技術が日本に伝わりました。
Q
「呉服屋」と「着物屋」は同じですか?
「呉服屋」と「着物屋」は同じですか?
A
はい、どちらも着物を扱う店を指します。伝統的には「呉服屋」という呼び方が一般的でしたが、近年は「着物屋」「着物店」という言い方も増えています。
はい、どちらも着物を扱う店を指します。伝統的には「呉服屋」という呼び方が一般的でしたが、近年は「着物屋」「着物店」という言い方も増えています。
Q
「呉服」と「太物」の違いは?
「呉服」と「太物」の違いは?
A
本来「呉服」は絹織物、「太物」は木綿や麻の織物を指しました。絹は細い糸、木綿・麻は太い糸で織ることからこの名がつきました。現在では区別されることは少なくなっています。
本来「呉服」は絹織物、「太物」は木綿や麻の織物を指しました。絹は細い糸、木綿・麻は太い糸で織ることからこの名がつきました。現在では区別されることは少なくなっています。