「震度」は観測地点での揺れの強さを表し、場所によって異なります(日本では0〜7の10段階)。「マグニチュード」は地震そのもののエネルギーの大きさを表し、1つの地震に対して1つの値しかありません。電球で例えると、マグニチュードは電球の明るさ、震度は照らされた場所の明るさです。
| 項目 | 震度 | マグニチュード |
|---|---|---|
| 表すもの | 揺れの強さ | 地震のエネルギー(規模) |
| 値の数 | 場所ごとに異なる | 1つの地震に1つ |
| 単位・階級 | 0〜7の10段階(日本) | 数値(M5、M7など) |
| 影響する要素 | 震源からの距離、地盤など | 断層のずれの規模 |
| 使用範囲 | 日本独自(海外では異なる基準) | 世界共通 |
| 電球のたとえ | 照らされた場所の明るさ | 電球の明るさ(ワット数) |
「震度」の意味と使い方
「震度」とは、ある場所での地震による揺れの強さを表す指標です。同じ地震でも、震源地に近い場所は震度が大きく、遠い場所は震度が小さくなります。
日本では気象庁震度階級という独自の基準が使われており、震度0から震度7までの10段階に分けられています。
気象庁震度階級(10段階)
- 震度0:人は揺れを感じない
- 震度1:屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる
- 震度2:屋内で静かにしている人の大半が、揺れを感じる
- 震度3:屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる
- 震度4:ほとんどの人が驚く。電灯などのつり下げ物は大きく揺れる
- 震度5弱:大半の人が恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる
- 震度5強:物につかまらないと歩くことが難しい
- 震度6弱:立っていることが困難になる
- 震度6強:立っていることができず、はわないと動けない
- 震度7:揺れに翻弄され、動くことも困難
- 東京では震度4を観測した。
- この地震の最大震度は7でした。
- 震度5弱以上で緊急地震速報が発表される。
「マグニチュード」の意味と使い方
「マグニチュード」とは、地震そのもののエネルギーの大きさ(規模)を表す指標です。1つの地震に対して1つの値しかありません。
マグニチュードは「M」という記号で表され、「M7.0」「M9.0」のように表記します。
マグニチュードの目安
- M3未満:微小地震(人はほとんど感じない)
- M3〜5未満:小地震
- M5〜7未満:中地震
- M7〜8未満:大地震
- M8以上:巨大地震
マグニチュードとエネルギーの関係
- マグニチュードが1大きくなると、エネルギーは約32倍
- マグニチュードが2大きくなると、エネルギーは約1,000倍
つまり、M8の地震はM6の地震の約1,000倍のエネルギーを持っています。
- この地震のマグニチュードは7.3でした。
- 東日本大震災はマグニチュード9.0を記録した。
- マグニチュード8以上は巨大地震と呼ばれる。
電球のたとえで理解する
震度とマグニチュードの関係は、電球の明るさにたとえるとわかりやすくなります。
マグニチュード = 電球の明るさ(ワット数)
地震のエネルギーの大きさを表します。電球が明るければ明るいほど(マグニチュードが大きいほど)、広い範囲を照らすことができます。
震度 = 照らされた場所の明るさ
その場所での揺れの強さを表します。電球に近い場所は明るく(震度が大きく)、遠い場所は暗く(震度が小さく)なります。
たとえ明るい電球(大きなマグニチュード)でも、遠く離れた場所では暗く(震度が小さく)なります。逆に、暗い電球(小さなマグニチュード)でも、電球のすぐそばは明るく(震度が大きく)なります。
日本の主な地震の震度とマグニチュード
過去に日本で発生した主な地震を、震度とマグニチュードで比較してみましょう。
| 地震名 | 発生年 | マグニチュード | 最大震度 |
|---|---|---|---|
| 関東大震災 | 1923年 | M7.9 | 震度6相当 |
| 阪神・淡路大震災 | 1995年 | M7.3 | 震度7 |
| 新潟県中越地震 | 2004年 | M6.8 | 震度7 |
| 東日本大震災 | 2011年 | M9.0 | 震度7 |
| 熊本地震 | 2016年 | M7.3 | 震度7 |
| 能登半島地震 | 2024年 | M7.6 | 震度7 |
東日本大震災(M9.0)と能登半島地震(M7.6)は、どちらも最大震度7を記録しましたが、マグニチュードには大きな差があります。M9.0はM7.6の約90倍のエネルギーに相当します。
地震発生時はどちらを注視すべき?
地震が発生したとき、自分の身を守るために重要なのは「震度」です。
震度は「その場所でどのくらい揺れたか」を表すため、自分がいる場所の被害状況を把握するのに役立ちます。震度5弱以上が観測された地域では、建物の損壊や家具の転倒などに注意が必要です。
一方、マグニチュードは津波の危険性を判断する際に重要です。マグニチュードが大きい地震ほど、津波が発生する可能性が高くなります。海底で発生したM8以上の地震では、大津波警報が発表されることがあります。
まとめ
- 身を守る行動 → 震度を確認
- 津波への警戒 → マグニチュードを確認
よくある質問
震度8は存在する?
日本の気象庁震度階級では、震度7が最大です。震度8以上は規定されていません。震度7は「計測震度6.5以上」と定義されており、それ以上の揺れはすべて震度7に分類されます。
マグニチュードは世界共通?
基本的には世界共通ですが、計算式や観測網が異なるため、同じ地震でも国によって多少異なる値が発表されることがあります。日本では「気象庁マグニチュード」が使われています。
マグニチュードが大きくても震度が小さいことはある?
あります。震源地から遠い場所では、マグニチュードが大きくても震度は小さくなります。また、震源が深い(深発地震)場合も、地表での揺れは小さくなる傾向があります。
観測史上最大のマグニチュードは?
1960年のチリ地震で観測されたM9.5が、観測史上最大のマグニチュードです。この地震による津波は太平洋を横断し、約22時間後に日本の三陸海岸にも到達し、139名の犠牲者を出しました。
なぜ震度5と6だけ「弱」「強」がある?
1996年の改正で、震度5と6の間に大きな被害の差があることから、より細かく被害状況を伝えるために「弱」「強」に分けられました。それまでは震度0〜7の8段階でした。