目次
  1. 「答える」の意味と使い方
  2. 「応える」の意味と使い方
  3. 「呼びかけにこたえる」はどっち?
  4. 迷いやすい表現の使い分け
  5. ビジネスでの使い分け
  6. 熟語で覚える使い分け
  7. 使い分けのポイント
  8. よくある質問
結論

「答える」は質問や問いに対して返事・解答をする場合、「応える」は期待や要望に応る・働きかけに反応する場合に使います。英語で言えば「答える」answer、「応える」はrespondに相当します。熟語で覚えると分かりやすく、「回答・解答」→答える、「対応・呼応」→応えるとなります。

答える

こたえる
質問・問いに返事する
= answer

応える

こたえる
期待・要望に応じる
= respond
項目 答える 応える
基本的な意味 質問に返事・解答する 期待・要望に応じる
英語 answer respond
代表的な熟語 回答、解答、問答 対応、呼応、応援
対象 質問、問題、アンケート 期待、要望、声援、信頼
使用例 質問に答える 期待に応える

「答える」の意味と使い方

「答える」は、質問や問いに対して返事をする、解答する場合に使います。相手から投げかけられた言葉に対して、自分の考えや主張を述べるイメージです。

英語で言えば「answer」に相当し、熟語では「回答」「解答」「問答」の「答」です。

「答える」を使う主な対象

  • 質問に答える
  • 問題に答える
  • アンケートに答える
  • インタビューに答える
  • 電話に答える
  • 問い合わせに答える

「答える」は、具体的な情報や解答を求められている場面で使います。テストの問題に答える、記者の質問に答えるなど、明確な「問い」があり、それに対する「回答」を返す場合です。

「答える」を使った例文
  • 記者会見で報道陣の質問に答えた。
  • テストの問題にすべて答えることができた。
  • アンケートに正直に答えてください。
  • 彼は大きな声で答えた。
  • お客からの問い合せに答える。

「応える」の意味と使い方

「応える」は、期待や要望に応じる、働きかけに反応する場合に使います。相手の望みに沿うような行動をとる、反応を示すイメージです。

英語で言えば「respond」に相当し、熟語では「対応」「呼応」「応援」の「応」です。

「応える」を使う主な対象

  • 期待に応える
  • 要望に応える
  • 声援に応える
  • 信頼に応える
  • ニーズに応える
  • リクエストに応える
  • 気持ちに応える

「応える」は、相手の期待や働きかけに対して、それに添うような反応・行動をする場面で使います。ファンの声援に応える、顧客のニーズに応えるなど、言葉での回答ではなく、行動や態度で示す場合です。

「応える」を使った例文
  • ファンの期待に応えて優勝した。
  • お客様の要望に応える商品を開発した。
  • 選手はスタンドの声援に手を振って応えた。
  • 上司の信頼に応えたい。
  • 市場のニーズに応えるサービスを提供する。

「呼びかけにこたえる」はどっち?

「呼びかけにこたえる」は、状況によって両方使えます

「呼びかけに答える」を使う場合

呼びかけに対して言葉で返事をする場合。

例:名前を呼ばれて「はい」と答えた。

「呼びかけに応える」を使う場合

呼びかけに対して行動や態度で反応する場合。

例:募金の呼びかけに応えて寄付をした。

一般的には、行動で反応する場合は「応える」を使うことが多いです。

迷いやすい表現の使い分け

日常でよく使う「こたえる」の正しい漢字をまとめました。

「答える」を使うもの

  • 質問に答える
  • 問題に答える
  • アンケートに答える
  • インタビューに答える
  • 問い合わせに答える
  • 電話に答える

「応える」を使うもの

  • 期待に応える
  • 要望に応える
  • 声援に応える
  • 信頼に応える
  • ニーズに応える
  • リクエストに応える
  • 気持ちに応える
  • 恩に応える

ビジネスでの使い分け

ビジネスシーンでは「答える」と「応える」の両方がよく使われます。正しく使い分けましょう。

「答える」を使うビジネス表現

  • お客様からの問い合わせに答える
  • 取材・インタビューに答える
  • 株主からの質問に答える
  • アンケート調査に答える

「応える」を使うビジネス表現

  • 顧客のニーズに応える
  • 市場の要望に応える
  • クライアントの期待に応える
  • 社会の要請に応える
  • お客様の声に応える

「ニーズに応える」「期待に応える」など、相手の望みに沿った行動・成果を出す場合は「応える」を使います。「問い合わせに答える」など、具体的な情報を回答する場合は「答える」を使います。

熟語で覚える使い分け

「答える」と「応える」の使い分けは、熟語と結びつけて覚えるのが効果的です。

「答」を使う熟語 → 答える

  • 回答(問いに答える)
  • 解答(問題に答える)
  • 問答(問いと答え)
  • 応答(呼びかけに答える)

「応」を使う熟語 → 応える

  • 対応(働きかけに応じる)
  • 呼応(呼びかけに応じる)
  • 応援(声援に応じる)
  • 応募(募集に応じる)
  • 応需(需要に応じる)

使い分けのポイント

「答える」と「応える」の使い分けに迷ったときは、以下のポイントで判断しましょう。

「答える」を使う場合

  • 「問い」や「質問」があり、それに言葉で回答する
  • 英語のanswerに置き換えられる
  • 「回答する」「解答する」に言い換えられる

「応える」を使う場合

  • 「期待」や「要望」があり、それに行動で応じる
  • 英語のrespondに置き換えられる
  • 「対応する」「応じる」に言い換えられる

迷ったときは、「answer」か「respond」かで考えると分かりやすいです。

よくある質問

Q
「期待にこたえる」はどちらの漢字?
A
「期待に応える」が正しいです。期待は質問ではないので「答える」は使いません。相手の望みに沿うよう行動するという意味で「応える」を使います。
Q
「インタビューにこたえる」はどちらの漢字?
A
「インタビューに答える」が一般的です。インタビューは質問に回答することなので「答える」を使います。ただし、インタビューの依頼に応じるという意味なら「応える」も使えます。
Q
「お客様の声にこたえる」はどちらの漢字?
A
「お客様の声に応える」が適切です。お客様の要望や期待に応じて商品・サービスを改善するという意味なので「応える」を使います。
Q
「電話にこたえる」はどちらの漢字?
A
どちらも使えます。電話に出て話すという意味なら「電話に答える」、電話の呼び出しに応じるという意味なら「電話に応える」です。一般的には「電話に出る」という表現がよく使われます。
Q
「堪える」との違いは?
A
「堪える」は「耐える」「我慢する」という意味です。「寒さが身に堪える」「見るに堪えない」のように使います。「答える」「応える」とは意味が異なるので、混同しないようにしましょう。