目次
  1. 「御霊前」の意味と使い方
  2. 「御仏前」の意味と使い方
  3. 「御香典」の意味と使い方
  4. 四十九日法要はどちらを使う?
  5. 浄土真宗は最初から「御仏前」
  6. 迷ったときの選び方
  7. 他の宗教での表書き
  8. 香典袋の選び方
  9. よくある質問
結論

「御霊前」四十九日より前、「御仏前」は四十九日以降に使います。「御香典」は宗派を問わず使える万能な表書きです。宗派が分からないときや迷ったときは「御香典」を選べば失礼になりません。

御霊前

ごれいぜん
四十九日より前
霊の状態の故人へ

御仏前

ごぶつぜん
四十九日以降
成仏した故人へ

御香典

ごこうでん
時期を問ない
宗派不明でも使える
項目 御霊前 御仏前 御香典
意味 霊の前にお供え 仏の前にお供え お香の代わりにお供え
使用時期 四十九日より前 四十九日以降 いつでも可
通夜・葬儀
四十九日法要
一周忌以降
浄土真宗

「御霊前」の意味と使い方

御霊前(ごれいぜん)は、「故人の霊の前にお供えする」という意味の言葉です。香典袋(不祝儀袋)の表書きとして使われます。

仏教では、人が亡くなると四十九日の間は「霊」としてこの世とあの世の間をさまよい、七日ごとに閻魔大王から裁きを受けるとされています。この期間を「中陰(ちゅういん)」といい、まだ成仏していない状態です。

そのため、四十九日より前の通夜や葬儀、初七日などでは「御霊前」を使います。

「御霊前」を使う場面

  • 通夜
  • 葬儀・告別式
  • 初七日〜六七日の法要

「御仏前」の意味と使い方

御仏前(ごぶつぜん)は、「成仏した故人(仏)の前にお供えする」という意味の言葉です。「御佛前」と書くこともあります。

仏教では、四十九日目の最後の裁きで成仏が許されると、故人は「霊」から「仏」になるとされています。そのため、四十九日法要以降は「御仏前」を使います。

「御仏前」を使う場面

  • 四十九日法要
  • 新盆(初盆)
  • 一周忌、三回忌などの年忌法要
  • お盆、お彼岸の法要

「御香典」の意味と使い方

御香典(ごこうでん)は、「お香の代わりにお供えする」という意味の言葉です。正式には「御香奠」と書きます。

御香典、「霊」「仏」という区別がないため、四十九日の前後を問わず使えるのが特徴です。また、浄土真宗でも失礼にならないため、宗派が分からないときに最適な表書きです。

「御香典」を使う場面

  • 宗派が分からないとき
  • 「御霊前」「御仏前」のどちらか迷ったとき
  • 通夜・葬儀(時期を問わない)
  • 法要全般

四十九日法要はどちらを使う?

四十九日法要は「御霊前」と「御仏前」の境目となる法要です。では、当日はどちらを使えばよいのでしょうか。

結論としては、四十九日法要では「御仏前」を使うのが一般的です。四十九日法要で成仏するとされているため、法要当日からは「仏」として扱います。

迷う場合は「御香典」を使えば問題ありません。

浄土真宗は最初から「御仏前」

仏教の中でも、浄土真宗(真宗)は例外です。浄土真宗では「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」の考え方があり、人は亡くなった瞬間に成仏するとされています。

そのため、浄土真宗では「霊」という概念がなく、通夜や葬儀の時点から「御仏前」を使います。「御霊前」は使いません。

故人の宗派が浄土真宗だと分かっている場合は、最初から「御仏前」と書きましょう。宗派が分からない場合は「御香典」が無難です。

迷ったときの選び方

香典袋の表書きで迷ったときは、以下の基準で選びましょう。

  • 宗派が分からない → 「御香典」
  • 四十九日より前で、浄土真宗ではない → 「御霊前」
  • 四十九日以降 → 「御仏前」
  • 浄土真宗 → 「御仏前」または「御香典」

どれを選んでも失礼にならないのが「御香典」です。迷ったら「御香典」を選べば間違いありません。

他の宗教での表書き

仏教以外の宗教では、表書きが異なります。

神道の場合

神道では「御玉串料(おたまぐしりょう)」「御榊料(おさかきりょう)」「御神前(ごしんぜん)」などを使います。神道には「成仏」の概念がないため、「御仏前」は使いません。ただし、「御霊前」は使用しても問題ないとされています。

キリスト教の場合

キリスト教では「御花料(おはなりょう)」が一般的です。カトリックでは「御ミサ料」も使われます。蓮の花が印刷された不祝儀袋は仏教用なので避けましょう。

香典袋の選び方

香典袋(不祝儀袋)を選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。

水引の色

  • 仏教 – 白黒または双銀の結び切り
  • 関西地方 – 黄白の水引を使うこともある

デザイン

  • 仏教 – 無地または蓮の花の印刷
  • 神道・キリスト教 – 蓮の花の印刷は避ける

筆記具

表書きは薄墨の筆ペンで書くのがマナーです。「悲しみの涙で墨が薄まった」「急な不幸で墨を十分にすれなかった」という意味が込められています。

よくある質問

Q
宗派が分からないときはどの表書きを使う?
A
「御香典」を使うのが最も無難です。御香典は「霊」「仏」の区別がなく、宗派を問わず使えます。浄土真宗でも失礼になりません。
Q
通夜と葬儀、どちらも「御霊前」でいい?
A
はい。通夜も葬儀も四十九日より前なので、「御霊前」を使えます。ただし、浄土真宗の場合は通夜・葬儀でも「御仏前」を使います。宗派が分からなければ「御香典」が無難です。
Q
一周忌の表書きは何を使う?
A
「御仏前」または「御香典」を使います。一周忌は四十九日を過ぎた後の法要なので、故人はすでに成仏しています。「御霊前」は使いません。
Q
「御香奠」と「御香典」の違いは?
A
同じ意味です。「奠」は「供え物」を意味する漢字で、「御香奠」が正式な表記です。現在では簡略化した「御香典」が一般的に使われています。
Q
「御佛前」と「御仏前」は同じ意味?
A
同じ意味です。「佛」は「仏」の旧字体で、どちらを使っても問題ありません。