目次
  1. 「葬儀」の意味と使い方
  2. 「告別式」の意味と使い方
  3. 「通夜」の意味と使い方
  4. 語源・由来
  5. 通夜と告別式、どちらに参列すべき?
  6. よくある質問
結論

「葬儀」は僧侶が中心となって行う宗教的な儀式、「告別式」は喪主・参列者が中心となって故人に別れを告げる社会的な儀式、「通夜」は葬儀の前夜に遺族が故人と最後の夜を過ごす儀式です。現代では葬儀と告別式は一体化して「葬儀・告別式」として行われることがほとんどです。

葬儀

そうぎ
宗教的な儀式
僧侶が中心

告別式

こくべつしき
社会的な儀式
喪主・参列者が中心

通夜

つや
前夜の儀式
故人と過ごす最後の夜
項目 葬儀 告別式 通夜
儀式の性質 宗教的 社会的 宗教的
中心人物 僧侶・司式者 喪主・参列者 遺族・近親者
主な内容 読経、引導、戒名授与 焼香、献花、弔辞、出棺 読経、焼香、通夜振る舞い
行われる時間 日中(10〜11時頃) 葬儀の直後 夜(18〜19時頃)
参列者 遺族・親族・一般参列者 遺族・親族・一般参列者 遺族・親族・親しい人

「葬儀」の意味と使い方

「葬儀」僧侶を中心に宗教的な儀礼によって故人を弔う儀式です。「葬式」とも呼ばれます。

仏式の葬儀では、僧侶による読経から始まり、故人を仏弟子として送り出すための引導、戒名の授与などが行われます。これらは故人の魂をあの世へ導くための宗教儀礼です。

日本の葬儀の約9割は仏式ですが、神式やキリスト教式など、故人や遺族の信仰に応じた形式で行われます。

「葬儀」を使った例文
  • 葬儀は明日の午前10時から執り行われる。
  • 家族だけで静かに葬儀を行いたい。
  • 葬儀の日程が決まり次第ご連絡します。

「告別式」の意味と使い方

「告別式」は、喪主・参列者を中心に、社会的な儀礼で故人とお別れする儀式です。文字通り「別れを告げる式」という意味です。

告別式では、参列者による焼香や献花、弔辞の奉読、花入れの儀、出棺などが行われます。これらは宗教儀礼ではなく、故人と最後のお別れをするための社会的な儀式です。

現代では葬儀の直後に続けて行われることがほとんどで、「葬儀・告別式」としてひとまとめに案内されることが多くなっています。

「告別式」を使った例文
  • 告別式で弔辞を述べることになった。
  • 告別式に参列して最後のお別れをした。
  • 仕事の都合で告別式には出席できなかった。

「通夜」の意味と使い方

「通夜」は、葬儀の前夜に遺族や親族が集まり、故人と最後の夜を過ごす儀式です。「お通夜」とも呼ばれます。

本来は、線香やろうそくの火を絶やさないように夜通し故人のそばに付き添うものでした。現代では「半通夜」と呼ばれる1〜2時間程度の形式が一般的になり、夕方18〜19時頃から行われます。

通夜の後には「通夜振る舞い」と呼ばれる会食があり、弔問客に食事や酒を振る舞って故人を偲びます。

「通夜」を使った例文
  • 今夜の通夜に参列する予定だ。
  • 通夜は18時から自宅で行われる。
  • 仕事帰りに通夜に駆けつけた。

語源・由来

「葬儀」の由来

「葬儀」は「葬」と「儀」の組み合わせです。「葬」は死者を葬ること、「儀」は儀式を意味します。仏教伝来とともに日本に定着した宗教的な弔いの儀式を指します。

「告別式」の由来

日本で最初の告別式は、1901年(明治34年)に思想家・中江兆民の葬送で行われました。無神論者だった中江は「葬式は行わない」と遺言したため、友人の板垣退助らが宗教儀礼を伴わない「お別れの会」として企画したのが始まりです。

当初は無宗教の儀式でしたが、大正時代に普及する中で「仏式告別式」のような形式も生まれ、現在の「葬儀・告別式」の形に発展しました。

「通夜」の由来

「通夜」の起源は、釈迦の死後、弟子たちが7日間にわたって遺体のそばで夜通し説法を語り合ったという故事に由来するとされています。「夜を通す」という意味から「通夜」と呼ばれるようになりました。

日本古来の「殯(もがり)」という、死者の復活を願いながら遺体に付き添う風習も、通夜の文化に影響を与えています。

通夜と告別式、どちらに参列すべき?

本来の意味からすると、故人と親しい関係なら通夜と告別式の両方、知人程度なら告別式に参列するのが望ましいとされています。通夜はもともと遺族や近親者が故人と過ごす夜だったからです。

ただし現代では、以下のような理由からどちらか一方だけの参列でも問題ありません

  • 通夜は夜間(18〜19時頃)に行われるため、仕事帰りでも参列しやすい
  • 告別式は日中(10〜11時頃)に行われるため、平日は参列が難しいことも多い
  • 現代では間柄に関係なく通夜だけに参列する人が増えている

仕事関係の方の場合は、会社の代表として参列することもあるため、上司や担当部署に確認してから判断するとよいでしょう。

両方に参列する場合の香典

通夜と告別式の両方に参列する場合、香典は1回だけ渡します。通夜で渡すのが一般的ですが、告別式で渡しても構いません。両方で渡す必要はありません。

よくある質問

Q
「葬儀」と「葬式」の違いは?
A
基本的に同じ意味で使われます。「葬儀」はやや改まった言い方、「葬式」は日常的な言い方という程度の違いです。
Q
「葬儀・告別式」と一緒に案内されるのはなぜ?
A
本来は別々の儀式ですが、現代では葬儀の直後に続けて告別式を行うのが一般的なため、ひとまとめに案内されます。明確な区切りはなく、一連の流れとして行われます。
Q
「お通夜」と「通夜」の違いは?
A
同じ意味です。「お通夜」は「通夜」に丁寧の「お」をつけた言い方で、日常会話でよく使われます。
Q
「半通夜」とは?
A
1〜2時間程度で終わる現代式の通夜のことです。本来の通夜は夜通し行うものでしたが、現代では日をまたがず数時間で終わる「半通夜」が一般的になっています。
Q
「通夜振る舞い」とは?
A
通夜の後に行われる会食のことです。弔問客に食事や酒を振る舞い、故人を偲びながら思い出を語り合います。地域によって「お清め」とも呼ばれます。