太陰暦
たいいんれき
かんたんに言うと
「太陰暦」(たいいんれき)は、月の満ち欠けの周期を基準にした暦のことです。1か月を約29.5日、1年を約354日とします。「太陰」は月の別名です。
「太陰暦」の意味
「太陰暦」は、月が地球を一周する間の満ち欠け(朔望月=約29.53日)を1か月の単位とする暦法です。ただし、文脈によって指す範囲が異なるため注意が必要です。
1. 狭義:純粋な太陰暦
月の満ち欠けのみを基準とし、太陽の運行を考慮しない暦法です。1年を12か月(約354日)とするため、太陽暦と比べて毎年約11日ずつ季節がずれます。現在使われている純粋な太陰暦は、イスラム圏のヒジュラ暦(イスラム暦)のみです。
2. 広義:太陰太陽暦を含む用法
日本語では「太陰暦」と言ったとき、太陰太陽暦を含めて指す場合があります。「旧暦は太陰暦」と説明されることがありますが、厳密には日本の旧暦は太陰太陽暦(月の満ち欠け+閏月で季節を調整)です。
読み方・表記
「太陰暦」の読み方は「たいいんれき」です。
「太陰」は月の雅語・別名で、「太陽」に対する語です。中国の陰陽思想で太陽を「陽」、月を「陰」と呼んだことに由来します。英語では “lunar calendar” と呼ばれ、ラテン語の luna(月)が語源です。
「陰暦」と略されることもあります。
使い方と例文
「太陰暦」を使った例文
- イスラム暦は閏月を持たない純粋な太陰暦である。
- 古代メソポタミアでは太陰暦をもとにした暦法が発達した。
- 太陰暦では新月の日が毎月の始まりとされる。
- 日本の旧暦は太陰暦と呼ばれることもあるが、正確には太陰太陽暦である。
語源・由来
「太陰暦」は「太陰」+「暦」から成る漢語です。「太陰」は「もっとも大きな陰」すなわち月を意味し、太陽(太陽=もっとも大きな陽)の対語にあたります。
月の満ち欠けを暦に利用する歴史は非常に古く、世界最古の暦はメソポタミアのシュメール人が使った太陰暦とされています。月の周期は肉眼で観測しやすく、太陽の周期より把握しやすかったため、多くの古代文明でまず太陰暦が生まれ、その後太陽暦や太陰太陽暦へと発展していきました。
類語・関連語
よくある質問
Q
「太陰暦」と「旧暦」は同じものですか?
「太陰暦」と「旧暦」は同じものですか?
A
広い意味では同じように使われますが、厳密には異なります。日本の「旧暦」は太陰太陽暦で、閏月で季節を補正します。イスラム暦のような閏月のない「純粋な太陰暦」とは仕組みが異なります。
広い意味では同じように使われますが、厳密には異なります。日本の「旧暦」は太陰太陽暦で、閏月で季節を補正します。イスラム暦のような閏月のない「純粋な太陰暦」とは仕組みが異なります。
Q
「太陰」はなぜ月を指すのですか?
「太陰」はなぜ月を指すのですか?
A
中国の陰陽思想に由来します。太陽を「太陽(もっとも大きな陽)」と呼ぶのに対し、月を「太陰(もっとも大きな陰)」と呼びました。太陽が昼を照らす「陽」であるのに対し、月は夜に輝く「陰」とされたためです。
中国の陰陽思想に由来します。太陽を「太陽(もっとも大きな陽)」と呼ぶのに対し、月を「太陰(もっとも大きな陰)」と呼びました。太陽が昼を照らす「陽」であるのに対し、月は夜に輝く「陰」とされたためです。