「武道」は、日本の伝統的な戦闘技術を基盤に、心身の鍛錬と人格形成を目的として発展した運動文化のことです。柔道、剣道、空手道、合気道などが代表例です。
「武道」の意味
「武道」には文脈によって2つの意味があります。
1. 現代武道(狭義)
日本の古武術を基盤として、明治以降に近代的に再編成された運動文化を指します。日本武道協議会は、武道を「武士道の伝統に由来する日本で体系化された武技の修錬による心技一如の運動文化」と定義し、柔道・剣道・弓道・相撲・空手道・合気道・少林寺拳法・なぎなた・銃剣道の9種目の総称としています。
2. 古武道を含む広義の武道
明治以前の古武術(古武道)も含めた、日本の武的な文化全般を指す場合もあります。古武道と現代武道を区別せず、日本の武の伝統全体を「武道」と呼ぶ用法です。
いずれの意味でも、技の修練を通じて人格を磨く「道」の理念が根幹にあり、単なる戦闘技術や競技とは異なる精神的な側面を持っています。
読み方・表記
「武道」の読み方は「ぶどう」です。
「武」は音読みで「ブ」、訓読みで「たけし」と読みます。「道」は音読みで「ドウ」、訓読みで「みち」です。
「武道」を含む関連語として、以下があります。
- 武道家(ぶどうか)- 武道を修める人
- 武道館(ぶどうかん)- 武道の稽古・試合を行う施設
- 武道精神(ぶどうせいしん)- 武道に通じる精神的な姿勢
使い方と例文
- 武道は礼に始まり礼に終わると言われる。
- 日本武道館で全日本剣道選手権大会が開催された。
- 海外から武道を学びに来日する外国人も多い。
- 武道の経験が社会人としての基礎力につながった。
語源・由来
「武道」という言葉は、もともと「武士道」と同義で使われており、武士が守るべき道徳や心構えを指していました。江戸時代後期になると、古武道のことも「武道」と呼ぶようになります。
現在の意味での「武道」が広まったのは明治末期から大正時代にかけてです。大日本武徳会の西久保弘道が「武術」から「武道」への名称変更を推進し、心身鍛錬や教育的価値を重視した名称として定着しました。堕落した(とみなされた)武術興行と区別し、真剣な修行を意味する言葉として「武道」の名が選ばれたとされています。
1987年には日本武道協議会が「武道憲章」を制定し、武道の目的・稽古・試合などに関する理念を明文化しました。
類語・関連語
よくある質問
武道にはどんな種類がある?
日本武道協議会に加盟しているのは柔道・剣道・弓道・相撲・空手道・合気道・少林寺拳法・なぎなた・銃剣道の9種目です。このほか、居合道や杖道なども武道に含まれます。
「武道」はいつ頃から使われている言葉?
言葉自体は江戸時代から存在しましたが、当初は「武士道」の意味で使われていました。現在の意味(武技による心身の鍛錬の道)として広く使われるようになったのは、明治末期から大正時代にかけてです。
「武道」は英語でなんと言う?
一般的には「Martial Arts」と訳されますが、精神性を含む日本独自の概念であるため、そのまま「Budo」と表記されることも増えています。