出向
しゅっこう
かんたんに言うと
「出向」は、企業の社員が自社に籍を置いたまま、別の会社で働くことです。人材育成やキャリア開発、グループ会社間の交流などを目的として行われます。
「出向」の意味
「出向」には主に2つの意味があります。
1. 人事用語としての出向
企業の社員が、出向元企業との雇用関係を維持したまま、出向先企業で働くことを指します。これを「在籍出向」と呼びます。出向者は出向元に籍を残したまま、出向先の指揮命令を受けて業務を行います。
2. 一般的な意味
ある場所から出て、別の場所へ向かうことを意味します。「現場へ出向く」「会議に出向く」のように使われますが、この意味では「出向く(でむく)」という動詞形で使われることが多いです。
ビジネスの文脈では、主に1の人事用語としての意味で使われます。
読み方・表記
「出向」の読み方は「しゅっこう」です。
「出」は「出る」「出す」を意味し、「向」は「向かう」「方向」を意味します。両方の漢字を音読みで読みます。
なお、動詞として使う場合は「出向く(でむく)」と訓読みになります。
関連する用語として、以下のようなものがあります。
- 出向元(しゅっこうもと)- 社員を送り出す企業
- 出向先(しゅっこうさき)- 社員を受け入れる企業
- 出向者(しゅっこうしゃ)- 出向している社員
- 在籍出向(ざいせきしゅっこう)- 出向元に籍を残す出向
- 転籍出向(てんせきしゅっこう)- 出向元を退職して移籍する出向
使い方と例文
「出向」を使った例文
- 来月から関連会社へ出向することになった。
- 彼は3年間の出向を終えて、本社に復帰した。
- グループ会社間で積極的に人材の出向を行っている。
- コロナ禍では、雇用維持のために出向制度を活用する企業が増えた。
- 若手社員の育成のため、海外子会社への出向プログラムを設けている。
語源・由来
「出向」は「出」と「向」を組み合わせた漢語です。
「出」という漢字は、足が門から外に出る様子を表した象形文字に由来し、「外に出る」「出発する」という意味を持ちます。
「向」という漢字は、家の窓を表す象形文字に由来し、窓が向いている方向から「向かう」「方向」という意味を持つようになりました。
企業間の人事異動を指す「出向」という用法は、日本の企業グループ経営が発展した戦後以降に定着したと考えられています。
類語・関連語
よくある質問
Q
「出向」と「転勤」の違いは?
「出向」と「転勤」の違いは?
A
「転勤」は同じ会社内での勤務地の変更を指します。「出向」は別の会社で働くことを指し、雇用関係が変わる(または二重になる)点で異なります。
「転勤」は同じ会社内での勤務地の変更を指します。「出向」は別の会社で働くことを指し、雇用関係が変わる(または二重になる)点で異なります。
Q
「出向」は「しゅっこう」と「でむき」どちらが正しい?
「出向」は「しゅっこう」と「でむき」どちらが正しい?
A
名詞として使う場合は「しゅっこう」と読みます。動詞として「出向く」と使う場合は「でむく」と読みます。人事用語の「出向」は「しゅっこう」です。
名詞として使う場合は「しゅっこう」と読みます。動詞として「出向く」と使う場合は「でむく」と読みます。人事用語の「出向」は「しゅっこう」です。
Q
「出向」と「転籍」の違いは?
「出向」と「転籍」の違いは?
A
「出向」(在籍出向)は出向元に籍を残したまま別会社で働くことで、出向期間が終われば戻ることが前提です。「転籍」は出向元を退職して出向先に移籍することで、戻ることは想定されていません。
「出向」(在籍出向)は出向元に籍を残したまま別会社で働くことで、出向期間が終われば戻ることが前提です。「転籍」は出向元を退職して出向先に移籍することで、戻ることは想定されていません。