目次
  1. 「は」と「わ」の基本ルール
  2. 「こんにちは」が「は」である理由
  3. 「わ」を使う場合
  4. 間違いやすいケース
  5. 「いまわの際」は例外
  6. 語源・由来
  7. 子どもへの教え方
  8. よくある質問
結論

助詞の「は」は「わ」と発音しますが、「は」と書きます。一方、単語の中の「わ」はそのまま「わ」と書きます。「こんにちは」は「今日は〜」の省略形なので「は」が正しく、「こんにちわ」は間違いです。「食うわ飲むわ」のように文末につく終助詞は「わ」と書きます。

助詞として使う場合
言葉と言葉をつなぐ

単語の中・終助詞
発音通りに書く
項目
発音 同じ(「わ」と発音)
役割 助詞(くっつき言葉) 単語の一部・終助詞
位置 言葉と言葉の間 単語の中・文末
、こんにち たし、いい

「は」と「わ」の基本ルール

「は」と「わ」の使い分けは、次の2つのルールで判断できます。

ルール①:単語の中は「わ」

単語の中にある「わ」の音は、そのまま「わ」と書きます。

  • たし(私)
  • に(鰐)
  • い(怖い)
  • いい
  • る(触る)

ルール②:言葉をつなぐ助詞は「は」

言葉と言葉をつなぐ助詞は、「わ」と発音しても「は」と書きます。

  • 学生です。
  • 今日暑い。
  • これ本です。

「こんにちは」が「は」である理由

「こんにちは」を「こんにちわ」と書く人がいますが、正しくは「こんにちは」です。

「こんにちは」は、もともと「今日は良いお天気ですね」「今日はご機嫌いかがですか」などの挨拶文が省略されたものです。「今日は〜」の「は」は助詞なので、「は」と書きます。

同様に「こんばんは」も「今晩は〜」の省略形なので、「は」が正しい表記です。

「わ」を使う場合

単語の中の「わ」

単語の一部として使われる「わ」は、そのまま「わ」と書きます。

  • たし、に、さび
  • い、かいい、さ
  • り、か(川・皮)

終助詞の「わ」

文末につけて感情を表す終助詞は「わ」と書きます。

  • 食う飲むで大変だった。
  • いい
  • 知らない
  • 嫌い

これらの「わ」は、文末に感情や詠嘆を添える終助詞であり、助詞の「は」とは異なります。

間違いやすいケース

よくある間違い

  • こんにち こんにち
  • こんばん こんばん
  • これ これ

正しく「わ」を使う例

  • たし(私)
  • 食う飲む(終助詞)
  • いい(終助詞)

「いまわの際」は例外

「いまわの際(きわ)」は、語源的には「今は(これまで)」から来ていますが、現代仮名遣いでは例外的に「いまわ」と書きます。

文化庁の「現代仮名遣い」では、「こんにちは」は「は」、「いまわの際」は「わ」と例示されています。

語源・由来

平安時代、「は行」の文字は語頭では「ハ・ヒ・フ・ヘ・ホ」、語中では「ワ・イ・ウ・エ・オ」と発音されていました。つまり、「母」は「ファファ」から「ハワ」を経て「ハハ」に変化したのです。

この発音の変化により、「は」と「わ」の表記が混乱するようになりました。1946年の「現代かなづかい」で整理され、現在のルールが定められました。

助詞の「は」「へ」「を」は使用頻度が高く、発音通り「わ」「え」「お」に変えると混乱が大きいため、表記はそのまま残されました。

子どもへの教え方

子どもに「は」と「わ」の使い分けを教えるときは、「くっつき言葉」という考え方が有効です。

教え方のポイント

  • 単語の中は「わ」:「わたし」「かわいい」など
  • 言葉をくっつけるときは「は」:「私」「これ」など

「言葉と言葉をくっつける役割をするときは『は』を使う」と教えると、理解しやすくなります。

よくある質問

Q
「こんにちは」と「こんにちわ」どちらが正しい?
A
「こんにちは」が正しいです。「今日は〜」の省略形で、「は」は助詞なので「は」と書きます。「こんにちわ」は間違いです。
Q
「食うわ飲むわ」の「わ」はなぜ「は」ではないの?
A
この「わ」は文末につける終助詞で、言葉をつなぐ助詞「は」とは別物です。感情や詠嘆を表す終助詞なので「わ」と書きます。
Q
なぜ「は」を「わ」と発音するの?
A
平安時代の発音の変化が原因です。かつて語中の「は」は「わ」と発音されるようになり、その発音が現代まで残っています。表記は歴史的経緯から「は」のままになりました。
Q
「へ」と「え」、「を」と「お」も同じルール?
A
はい、同じルールです。助詞の「へ」「を」は「え」「お」と発音しますが、「へ」「を」と書きます。単語の中は発音通り「え」「お」と書きます。