目次
  1. 「じ」と「ぢ」は発音が同じ
  2. 原則は「じ」を使う
  3. 「ぢ」を使う場面①:同音の連呼
  4. 「ぢ」を使う場面②:二語の連合(連濁)
  5. 「地」「世界中」などは「じ」
  6. 間違いやすいケース
  7. 語源・由来
  8. 覚え方のポイント
  9. よくある質問
結論

現代日本語で「じ」と「ぢ」の発音は同じです。原則として「じ」を使い、「ぢ」は特定の場面でのみ使います。「ぢ」を使うのは、同じ音が続く場合(ちぢむ)と、二語が連結して濁る場合(はなぢ)の2パターンです。迷ったら「じ」を使えば、ほとんどの場合正解です。

原則として使う
迷ったらこちら

特定の場面でのみ使用
同音連呼・連濁の場合
項目
発音 同じ(現代日本語では区別なし)
使用頻度 原則としてこちらを使う 特定の場面のみ
同音連呼 いちじく、いちじるしい ちぢむ、ちぢれる
連濁 はなぢ、まぢか
漢字の音読み 地面、世界中

「じ」と「ぢ」は発音が同じ

現代日本語(共通語)では、「じ」と「ぢ」の発音に違いはありません。どちらも同じ音として発音されます。

かつては異なる音でしたが、江戸時代には発音の区別がなくなりました。そのため、どちらを使うべきか迷う場面が増え、1986年の「現代仮名遣い」でルールが定められました。

原則は「じ」を使う

現代仮名遣いでは、原則として「じ」を使うことが定められています。迷ったときは「じ」を使えば、ほとんどの場合正解です。

「ぢ」を使うのは、次の2つのパターンに限られます。

「ぢ」を使う場面①:同音の連呼

「ち」の音が続くとき、後ろの「ち」が濁って「ぢ」になる場合があります。このような同音連呼の場合は「ぢ」を使います。

同音連呼で「ぢ」を使う例

  • ちぢむ(縮む)
  • ちぢれる(縮れる)
  • ちぢこまる(縮こまる)

例外:同音連呼でも「じ」を使う言葉

同音連呼に見えても、「じ」を使う例外があります。

  • いちじく(語源がペルシャ語)
  • いちじるしい(著しい)(歴史的仮名遣いで「じ」)

「ぢ」を使う場面②:二語の連合(連濁)

2つの言葉がくっついて、後ろの言葉の「ち」が濁る場合(連濁)は「ぢ」を使います。これは、元の言葉が「ち」であることを示すためです。

連濁で「ぢ」を使う例

  • はなぢ(鼻血)← 鼻 + 血(ち)
  • まぢか(間近)← 間 + 近(ちか)
  • そこぢから(底力)← 底 + 力(ちから)
  • いれぢえ(入知恵)← 入れ + 知恵(ちえ)
  • ちかぢか(近々)← 近 + 近(ちか)
  • こぢんまり ← 小 + ちんまり

「地」「世界中」などは「じ」

「地面」の「地」は「ち」の濁音のように見えますが、漢字の音読みがもともと濁っているものは「じ」を使います。

音読みで「じ」を使う例

  • 地面(じめん)
  • 地震(じしん)
  • 意地(いじ)

「世界中」も同様に「せかいじゅう」と書きます。ただし、二語に分解しにくい言葉は「じ」が本則で、「ぢ」も許容されています。

間違いやすいケース

よくある間違い

  • 鼻血(はな)→ はな
  • 間近(まか)→
  • 縮む(ちむ)→

正しく「じ」を使う例

  • 地面(めん)
  • いちじく
  • いちじるしい(著しい)

語源・由来

「じ」と「ぢ」は、かつては異なる音として区別されていました。「じ」はサ行の濁音、「ぢ」はタ行の濁音として発音されていたのです。

しかし、室町時代末期から江戸時代にかけて、この2つの音の区別が失われ、現代では同じ発音になりました。そのため、1946年の「現代かなづかい」で表記のルールが定められ、1986年の「現代仮名遣い」で現在のルールが確立しました。

覚え方のポイント

「じ」と「ぢ」の使い分けは、以下のように覚えると簡単です。

基本:迷ったら「じ」

「ぢ」を使うのは2パターンだけ

  • 「ち」が連続するとき(ちむ)
  • 「ち」から始まる言葉がくっついて濁るとき(はな

つまり、濁点を取ったら「ち」になるかどうかを考えれば判断できます。「鼻血」の「ぢ」は、濁点を取ると「ち(血)」。「地面」の「じ」は、濁点を取ると「し」ではなく意味をなさないので「じ」のままです。

よくある質問

Q
「痔」は「じ」と「ぢ」どちらが正しい?
A
正しくは「じ」です。痔薬メーカーの広告で「ぢ」が使われることがありますが、これは歴史的仮名遣いやインパクト重視の表現です。現代仮名遣いでは「じ」と書きます。
Q
「世界中」は「せかいじゅう」「せかいぢゅう」どちらが正しい?
A
「せかいじゅう」が本則です。「世界+中」と二語に分解できますが、現代語では一語として認識されるため、「じ」を使うのが基本です。ただし「ぢ」も許容されています。
Q
「いちじく」はなぜ「ぢ」ではないの?
A
「いちじく」は語源がペルシャ語で、「一」+「ぢく」という構成ではありません。そのため同音連呼の例外として、「じ」を使います。
Q
「ず」と「づ」の使い分けも同じルール?
A
はい、同じルールです。原則「ず」を使い、同音連呼(つづく)や連濁(みかづき)の場合のみ「づ」を使います。これらは「四つ仮名」と呼ばれ、現代仮名遣いで統一的にルールが定められています。