目次
  1. 「くらい」と「ぐらい」は同じ意味
  2. かつての使い分けルール
  3. 語源・由来
  4. 場面による使い分けの傾向
  5. 「ほど」との違い
  6. よくある質問
結論

現代日本語では「くらい」と「ぐらい」に意味の違いはなく、どちらを使っても正しいです。かつ「この・その・あの・どの」の後は「くらい」、名詞の後は「ぐらい」という使い分けがありましたが、現在はほぼ消滅しています。ただし、丁寧な場面では「くらい」がやや好まれる傾向があります。

くらい

くらい
やや硬い印象
丁寧な場面に適する

ぐらい

ぐらい
やや柔らかい印象
カジュアルな場面に適する
項目 くらい ぐらい
意味 程度・おおよその量 程度・おおよその量
印象 やや硬い・丁寧 やや柔らかい・カジュアル
使い分け 現代日本語では交換可能
漢字表記
どのくらい、これくらい どのぐらい、これぐらい

「くらい」と「ぐらい」は同じ意味

「くらい」と「ぐらい」は、現代日本語では全く同じ意味で使われます。「どのくらい」と「どのぐらい」、「10歳くらい」と「10歳ぐらい」は、どちらも正しい日本語です。

NHK放送文化研究所も「どちらを使ってもよい」としており、公的な場面でもどちらを使っても問題ありません。

主な意味・用法

  • おおよその数量:10歳くらい(ぐらい)、100人くらい(ぐらい)
  • 程度の比較:あなたくらい(ぐらい)の身長
  • 軽視・最低限:それくらい(ぐらい)自分でやりなさい
  • 範囲の限定:お菓子くらい(ぐらい)ならあるよ

かつての使い分けルール

以前は、次のような使い分けが行われていました。現在はほぼ消滅していますが、参考として紹介します。

昔の使い分け

  • 「この・その・あの・どの」の後 → くらい(このくらい、どのくらい)
  • 名詞の後 → ぐらい(10歳ぐらい、100円ぐらい)
  • 用言(動詞・形容詞)の後 → ぐらい(泣きたいぐらい)

このルールは、連濁(れんだく)という日本語の音韻規則に基づいていました。しかし現在は、どの場合でも「くらい」「ぐらい」のどちらも使えるようになっています。

語源・由来

「くらい」「ぐらい」は、漢字で「位」と書きます。本来は「順位」「地位」などの意味で、「位(くらい)が高い」のように使われていました。

そこから「程度」「水準」という意味が派生し、おおよその数量や程度を表す用法が生まれました。

「ぐらい」は「くらい」が連濁(前の音に影響されて濁音になる現象)した形です。「手紙」の「かみ→がみ」と同じ現象です。

場面による使い分けの傾向

意味に違いはありませんが、場面によって好まれる傾向があります。

「くらい」が好まれる場面

  • 目上の人との会話
  • ビジネスメール・公式文書
  • 丁寧な敬語表現と合わせて使う場合
丁寧な場面での例
  • 先生、この問題はどのくらい難しいでしょうか。
  • お時間はどのくらいかかりますか。

「ぐらい」が好まれる場面

  • 友人・家族との会話
  • カジュアルなメッセージ
  • くだけた表現
カジュアルな場面での例
  • それぐらい自分でやってよ。
  • 10分ぐらい待ってて。

「ほど」との違い

「くらい/ぐらい」と似た表現に「ほど」があります。

項目 くらい/ぐらい ほど
印象 口語的・カジュアル 文語的・丁寧
程度の幅 やや広い・曖昧 やや狭い・正確
100人くらい来た 100人ほど来た

ビジネス文書では「ほど」がより丁寧な印象を与えますが、日常会話では「くらい/ぐらい」が自然です。

よくある質問

Q
「どのくらい」と「どのぐらい」どちらが正しい?
A
どちらも正しい日本語です。NHKでも「どちらを使ってもよい」としています。丁寧な場面では「くらい」、カジュアルな場面では「ぐらい」が好まれる傾向がありますが、厳密なルールではありません。
Q
ビジネスメールではどちらを使うべき?
A
どちらでも問題ありませんが、「くらい」の方がやや硬い印象があるため、ビジネスメールでは「くらい」を使う人が多いです。より丁寧にしたい場合は「ほど」を使う手もあります。
Q
「これぐらい」と「このぐらい」の違いは?
A
「これぐらい」と「このぐらい」も同じ意味です。「これ」「この」は指示語の形が違うだけで、「くらい/ぐらい」の使い分けとは無関係です。
Q
漢字で書くときは「位」?
A
はい、「位」と書きます。ただし、程度を表す場合は通常ひらがなで「くらい」「ぐらい」と書きます。漢字の「位」は「順位」「地位」など、ランクを表す場合に使います。