目次
  1. 「賀正」の意味と使い方
  2. 「迎春」の意味と使い方
  3. 「謹賀新年」の意味と使い方
  4. 「恭賀新年」の意味と使い方
  5. 語源・由来
  6. 使い分けのポイント
  7. よくある質問
結論

4つとも新年を祝う「賀詞」ですが、文字数によって使える相手が異なります。4文字の「謹賀新年」「恭賀新年」は敬意を含むため目上の人にも使えますが、2文字の「賀正」「迎春」は略式で敬意が含まれないため、目上の人には不適切です。迷ったら「謹賀新年」を使えば間違いありません。

賀正

がせい
正月を祝う
略式・目下向け

迎春

げいしゅん
新年を迎える
略式・目下向け

謹賀新年

きんがしんねん
謹んで新年を祝う
正式・誰にでも

恭賀新年

きょうがしんねん
恭しく新年を祝う
正式・誰にでも
項目 賀正 迎春 謹賀新年 恭賀新年
意味 正月を祝う 新年を迎える 謹んで新年を祝う 恭しく新年を祝う
文字数 2文字(略式) 2文字(略式) 4文字(正式) 4文字(正式)
敬意 含まれない 含まれない 含まれる 含まれる
使える相手 友人・目下 友人・目下 誰にでも 誰にでも

「賀正」の意味と使い方

「賀正」は「正月を祝う」という意味の2文字の賀詞です。「賀」は「祝う」、「正」は「正月」を表しています。

シンプルで見栄えがよいため年賀状のデザインに多く使われていますが、敬意を表す言葉が含まれていないため、目上の人への年賀状には不適切です。上司や先輩、取引先などに「賀正」を使うのはマナー違反になりますので注意しましょう。

友人や同僚、後輩、家族など、気軽な関係の相手に使うのが適切です。

「賀正」が適切な相手
  • 友人・同僚への年賀状
  • 後輩・部下への年賀状
  • 親しい家族への年賀状
  • 上司・先輩への年賀状
  • 取引先・お客様への年賀状

「迎春」の意味と使い方

「迎春」は「新年を迎える」という意味の2文字の賀詞です。賀詞における「春」は「新年」を表しており、「新しい年を迎えました」という挨拶になります。

「賀正」と同様に2文字の略式賀詞のため、敬意が含まれておらず、目上の人への使用は避けるべきです。

「迎春」は「新年を迎えた」という事実を述べているだけなので、「お祝い」のニュアンスは「賀正」より弱めです。

「迎春」が適切な相手
  • 友人・同僚への年賀状
  • 後輩・部下への年賀状
  • カジュアルなデザインの年賀状
  • 上司・先輩への年賀状
  • ビジネス用途の年賀状

「謹賀新年」の意味と使い方

「謹賀新年」は「謹んで新年をお祝い申し上げます」という意味の4文字の賀詞です。最も広く使われている正式な賀詞で、「謹」という敬意を表す言葉が含まれているため、目上の人にも使えます。

「謹む」には「うやうやしくかしこまる」「相手を敬う」という意味があり、自分をへりくだって相手への敬意を表しています。

目上の人にも目下の人にも、誰に対しても失礼にならないため、迷ったら「謹賀新年」を選べば間違いありません。ビジネスシーンでも最も無難な選択です。

「謹賀新年」が適切な相手
  • 上司・先輩への年賀状
  • 取引先・お客様への年賀状
  • 恩師・目上の親戚への年賀状
  • 友人・同僚への年賀状
  • ビジネス用途の年賀状

「恭賀新年」の意味と使い方

「恭賀新年」は「恭しく新年をお祝い申し上げます」という意味の4文字の賀詞です。「恭」は「うやうやしい」「礼儀正しく丁寧」という意味を持ち、「謹賀新年」と同様に目上の人にも使える正式な賀詞です。

「謹賀新年」との違いは、「謹む」が「かしこまる・控えめにする」というニュアンスなのに対し、「恭しい」は「礼儀正しく丁重に」というニュアンスがある点です。ただし、実際の使い分けではほぼ同じ意味として扱われます。

「謹賀新年」ほど一般的ではないため、少し格式高い印象や、他とは違う雰囲気を出したいときに使われることがあります。

「恭賀新年」が適切な相手
  • 上司・先輩への年賀状
  • 取引先・お客様への年賀状
  • 格式を重んじる相手への年賀状
  • 「謹賀新年」とは違う表現を使いたいとき

語源・由来

年賀状に使われる賀詞は、もともと4文字が正式な形です。「謹」「恭」「敬」などの敬意を表す言葉と、「賀」「祝」などの祝いを表す言葉を組み合わせることで、礼儀にかなった挨拶の言葉となります。

2文字や1文字の賀詞は、この4文字の賀詞を省略した形です。省略することで敬意を表す言葉が抜け落ちてしまうため、目上の人には適さないとされるようになりました。

なお、賀詞における「春」は「新年」を意味します。これは、旧暦では1月から3月が春にあたり、新年と春が同じ季節だったことに由来しています。

使い分けのポイント

賀詞の使い分けで最も重要なのは「文字数」です。以下のルールを覚えておきましょう。

文字数による使い分け

  • 4文字の賀詞(謹賀新年・恭賀新年など)→ 誰にでも使える
  • 2文字の賀詞(賀正・迎春・新春など)→ 友人・目下のみ
  • 1文字の賀詞(寿・福・賀など)→ 友人・目下のみ

迷ったときは

どの賀詞を使えばよいか迷ったら、「謹賀新年」を選びましょう。最も一般的で、誰に対しても失礼にならない無難な選択です。

また、「謹んで新年のお慶びを申し上げます」のような文章の賀詞も、敬意が含まれているため目上の人に使えます。

二重賀詞に注意

「謹賀新年」と「あけましておめでとうございます」を両方書くのは「二重賀詞」となり、意味が重複してしまいます。賀詞はどちらか一方にしましょう。

よくある質問

Q
上司に「賀正」の年賀状を送ってしまった。失礼になる?
A
厳密にはマナー違反ですが、現代ではそこまで気にしない人も多いです。ただし、マナーを重んじる方や年配の方は気にされることがあるため、今後は4文字の賀詞を使うようにしましょう。
Q
「謹賀新年」と「恭賀新年」どちらを使うべき?
A
どちらも正式な賀詞で、意味もほぼ同じです。「謹賀新年」の方が一般的なので、特にこだわりがなければ「謹賀新年」を選べば問題ありません。
Q
「謹賀新年」と「あけましておめでとうございます」は両方書いていい?
A
同じ意味の言葉を重ねる「二重賀詞」になるため、避けた方がよいです。どちらか一方を選びましょう。年賀状のデザインに「謹賀新年」が入っている場合は、本文では別の挨拶にするとスマートです。
Q
友人に「謹賀新年」を使うのは堅すぎる?
A
堅い印象を与えることはありますが、失礼にはなりません。親しい友人にはカジュアルな「賀正」「迎春」や、「あけましておめでとう」などの口語表現を使うとよいでしょう。