目次
  1. 「収める」の意味と使い方
  2. 「納める」の意味と使い方
  3. 「治める」の意味と使い方
  4. 「修める」の意味と使い方
  5. 語源・由来
  6. 使い分けのポイント
  7. よくある質問
結論

「収める」は中に入れる・良い結果を得る、「納める」は渡すべき相手に届ける・終りにする、「治める」は統治する・乱れを鎮める、「修める」は学問を身につけるという意味です。迷ったら熟語を思い浮かべると使い分けやすくなります。

収める

おさめる
中に入れる
良い結果を得る

納める

おさめる
届けて渡す
終わりにする

治める

おさめる
統治する
乱れを鎮める

修める

おさめる
学問を身につける
品行を正す
項目 収める 納める 治める 修める
基本的な意味 中に入れる 届けて渡す 統治する 学んで身につける
イメージ 自分の側に取り込む 相手の側に届ける 乱れを整える 自分を磨く
代表的な熟語 収入、収穫、収集 納税、納品、納得 政治、統治、治安 修行、修業、修学
使用例 勝利を収める 税金を納める 国を治める 学業を修める

「収める」の意味と使い方

「収める」一定の範囲の中にきちんと入れること、または良い結果を自分のものにすることを表します。

収入」「収穫」「収集」などの熟語からわかるように、何かを自分の側に取り込むイメージがあります。「勝利を収める」「成功を収める」のように、良い結果を手に入れるときにも使います。

また、「争いが収まる」「丸く収める」のように、混乱した事態を落ち着かせる・解決するという意味でも使われます。

「収める」を使った例文
  • 大切な書類を金庫に収めた
  • 彼はオリンピックで金メダルを収めた
  • 製品は大きな成功を収めた
  • この騒動を丸く収める方法を考えよう。
  • 写真に思い出を収める

「納める」の意味と使い方

「納める」は渡すべき相手に届けて渡すこと、または終わりにすることを表します。

「納税」「納品」「納入」などの熟語からわかるように、相手の側に届けるイメージがあります。税金や会費、注文の品など、支払いや引き渡しの義務があるものに使われます。

また、「仕事納め」「見納め」「歌い納め」のように、何かを終わりにする・最後にするという意味でも使われます。

「納める」を使った例文
  • 毎年きちんと税金を納めている
  • 注文の品を期日まで納めた
  • 今日で今年の仕事納めだ。
  • 刀をさやに納める
  • 故人を棺に納めた

「治める」の意味と使い方

「治める」は国や組織を統治すること、または乱れた状態を鎮めて安定させることを表します。

「政治」「統治」「自治」などの熟語からわかるように、権力や力で乱れを整えるイメージがあります。国家の統治から、痛みや怒りを鎮めることまで幅広く使われます。

なお、「治める」と「収める」はどちらも「騒ぎをおさめる」のように使えますが、「治める」は権力で鎮圧するニュアンス、「収める」は穏やかに解決するニュアンスがあります。

「治める」を使った例文
  • 王は長年この国を治めた
  • 乱世を治めるのは容易ではない。
  • 怒りを治めて冷静に話し合おう。
  • 薬を飲んで痛みを治めた
  • ようやく天下が治まった

「修める」の意味と使い方

「修める」は学問や技芸を学んで身につけること、または品行を正しくすることを表します。

「修行」「修業」「修学」などの熟語からわかるように、自分自身を磨いて成長させるイメージがあります。学校で学ぶことや、技術を習得すること、人格を磨くことなどに使われます。

「身を修める」は、品行を正しくして立派な人間になることを意味する慣用表現です。

「修める」を使った例文
  • 大学で法律修めた
  • 茶道を修めるために師匠に弟子入りした。
  • 身を修めて立派な人間になりたい。
  • 海外で語学を修めてきた。
  • 武道を修めるには長い年月がかかる。

語源・由来

「収」は、旧字体では「收」と書き、「丩(きゅう)」と「攴(ぼく)」を組み合わせた形声文字です。縄をなうように巻きつけて締め上げる様子を表し、「すべてのものを収束する」という意味が生まれました。「収入」「収穫」など、取り集めて自分のものにするイメージです。

「納」は「糸」と「内」を組み合わせた形声文字です。糸を束ねて中に入れる様子を表し、「中に入れる」「届け入れる」という意味があります。「納税」「納品」など、相手に届けて渡すイメージです。

「治」は「水(さんずい)」と「台」を組み合わせた形声文字です。河川の氾濫を抑えて水を整えることを表し、「乱れを整えておさめる」という意味が生まれました。「政治」「治安」など、秩序を保つイメージです。

「修」は「攸(ゆう)」と「彡(さんづくり)」を組み合わせた会意文字です。人の背中に水を注いで禊(みそぎ)をし、心身を清めて美しく整える様子を表します。「修行」「修学」など、自分を磨くイメージです。

使い分けのポイント

4つの「おさめる」の使い分けに迷ったら、代表的な熟語を思い浮かべると判断しやすくなります。

  • 「収」→「収入」「収穫」:自分の側に取り込むイメージ
  • 「納」→「納税」「納品」:相手の側に届けるイメージ
  • 「治」→「政治」「治安」:乱れを整えるイメージ
  • 「修」→「修行」「修学」:自分を磨くイメージ

なお、「刀をさやにおさめる」「騒ぎをおさめる」のように、複数の漢字が使える場合もあります。厳密な決まりはなく、文脈によって使い分けることになります。

よくある質問

Q
「成功をおさめる」はどの漢字?
A
「成功を収める」です。良い結果を自分のものにするという意味なので「収める」を使います。同様に「勝利を収める」「効果を収める」も「収」です。
Q
「税金をおさめる」はどの漢字?
A
「税金を納める」です。渡すべき相手(国)に届けて渡すという意味なので「納める」を使います。「納税」という熟語を思い浮かべるとわかりやすいです。
Q
「学業をおさめる」はどの漢字?
A
「学業を修める」です。学問を学んで身につけるという意味なので「修める」を使います。「修学旅行」の「修」と同じです。
Q
「丸くおさめる」はどの漢字?
A
「丸く収める」または「丸く治める」のどちらも使われます。穏やかに解決するニュアンスなら「収める」、問題を鎮めるニュアンスなら「治める」が適切です。
Q
「仕事おさめ」はどの漢字?
A
「仕事納め」です。終わりにする・最後にするという意味なので「納める」を使います。「見納め」「歌い納め」なども同様です。