目次
  1. 「務める」の意味と使い方
  2. 「勤める」の意味と使い方
  3. 「努める」の意味と使い方
  4. 「委員長をつとめる」はどの漢字?
  5. 助詞で見分ける使い分け
  6. ビジネスでの使い分け
  7. 熟語で覚える使い分け
  8. よくある質問
結論

「務める」は役目・任務を果たす場合、「勤める」は会社などに雇れて働く場合、「努める」は努力する・励む場合に使います。熟語で覚えると分かりやすく、「義務・職務」→務める、「通勤・勤務」→勤める、「努力」→努めるとなります。「司会を務める」「会社に勤める」「改善に努める」が正しい使い分けです。

務める

つとめる
役目・任務を果たす
義務・職務

勤める

つとめる
会社などで働く
通勤・勤務

努める

つとめる
努力する・励む
努力
項目 務める 勤める 努める
基本的な意味 役目・任務を果たす 会社などで働く 努力する・励む
代表的な熟語 義務、職務、任務 通勤、勤務、勤続 努力
対象 役割、役目、任務 会社、職場、組織 目標、改善、向上
使用例 司会を務める 会社に勤める 改善に努める

「務める」の意味と使い方

「務める」役目や任務を引き受けて果たす場合に使います。与えられた役割を担うイメージです。

熟語で言えば「義務」「職務」「任務」「業務」「公務」の「務」です。

「務める」を使う主な対象

  • 司会を務める
  • 主役を務める
  • 委員長を務める
  • 議長を務める
  • 幹事を務める
  • 社長を務める
  • 弁護を務める

「務める」は「○○務める」という形で、役職や役割が目的語になることが多いです。一時的な役目から長期的な職務まで幅広く使えます。

「務める」を使った例文
  • 結婚式で司会を務めることになった。
  • 彼は創業者であり、現在も代表取締役を務めている。
  • 息子が学芸会で主役を務めることになった。
  • 今回の裁判で弁護人を務めさせていただきます。

「勤める」の意味と使い方

「勤める」は、会社や組織に雇われて働く場合に使います。通勤して働くイメージです。

熟語で言えば「通勤」「勤務」「勤続」「出勤」「勤労」の「勤」です。

「勤める」を使う主な対象

  • 会社に勤める
  • 銀行に勤める
  • 病院に勤める
  • 学校に勤める
  • 役所に勤める

「勤める」は「○○勤める」という形で、職場や組織が目的語になることが多いです。継続的に雇用されて働くことを表します。

「勤める」を使った例文
  • 私は都内のIT企業に勤めています。
  • 父は銀行に30年勤めて定年退職した。
  • 彼女は大学病院に勤める医師だ。
  • どちらの会社にお勤めですか?

「努める」の意味と使い方

「努める」は、目標に向かって努力する、励む場合に使います。力を尽くして頑張るイメージです。

熟語で言えば「努力」の「努」です。

「努める」を使う主な対象

  • 改善に努める
  • 向上に努める
  • 理解に努める
  • 再発防止に努める
  • 健康維持に努める
  • 問題解決に努める

「努める」は「○○努める」という形で、目標や取り組みが目的語になることが多いです。ビジネス文書やフォーマルな場面でよく使われます。

「努める」を使った例文
  • 品質の向上に努めてまいります。
  • 再発防止に努める所存です。
  • 相互理解に努めることが大切だ。
  • 健康維持に努めている。

「委員長をつとめる」はどの漢字?

「委員長をつとめる」は「務める」が正しいです。

委員長は役職・役目なので、役目を果たす意味の「務める」を使います。「委員長に勤める」「委員長に努める」とは言いません。

役職名 + を + 務める

  • 委員長を務める
  • 議長を務める
  • 部長を務める
  • リーダーを務める
  • キャプテンを務める

役職や役割を担う場合は、すべて「務める」です。

助詞で見分ける使い分け

3つの「つとめる」は、前に来る助詞で使い分けを判断できます。

「を」+ つとめる → 務める

役目務める、司会務める、主役務める

「に」+ つとめる(場所)→ 勤める

会社勤める、銀行勤める、病院勤める

「に」+ つとめる(目標)→ 努める

改善努める、向上努める、理解努める

「に」の場合は、場所なら「勤める」、目標なら「努める」と覚えましょう。

ビジネスでの使い分け

ビジネスシーンでは3つの「つとめる」がすべてよく使われます。

「務める」を使うビジネス表現

  • プロジェクトリーダーを務める
  • 本日の司会を務めさせていただきます
  • 取締役を務める
  • 責任者を務める

「勤める」を使うビジネス表現

  • どちらにお勤めですか?
  • 弊社に勤めて10年になります
  • 前職では○○社に勤めておりました

「努める」を使うビジネス表現

  • 品質向上に努めてまいります
  • 再発防止に努める所存です
  • お客満足度の向上に努めます
  • 迅速な対応に努めます

特に「努める」はビジネス文書の定型表現として頻出します。

熟語で覚える使い分け

3つの「つとめる」の使い分けは、熟語と結びつけて覚えるのが効果的です。

「務」を使う熟語 → 務める

  • 義務(果たすべき役目)
  • 職務(仕事上の役目)
  • 任務(任された役目)
  • 業務(仕事の内容)
  • 公務(公の役目)

「勤」を使う熟語 → 勤める

  • 通勤(職場に通う)
  • 勤務(職場で働く)
  • 勤続(続けて働く)
  • 出勤(職場に出る)
  • 勤労(労働する)

「努」を使う熟語 → 努める

  • 努力(力を尽くす)

「勤務」という熟語がありますが、「勤」は場所、「務」は役目と覚えておくと混同しません。

よくある質問

Q
「社長をつとめる」はどの漢字?
A
「社長を務める」が正しいです。社長は役職なので、役目を果たす意味の「務める」を使います。「彼は10年間社長を務めた」のように使います。
Q
「銀行につとめる」はどの漢字?
A
「銀行に勤める」が正しいです。銀行という組織で雇われて働くことを表すので「勤める」を使います。「通勤」の「勤」と覚えましょう。
Q
「問題解決につとめる」はどの漢字?
A
「問題解決に努める」が正しいです。目標に向かって努力するという意味なので「努める」を使います。「努力」の「努」と覚えましょう。
Q
「お勤め先」の「勤」はなぜ?
A
「お勤め先」は「働いている場所」という意味なので「勤」を使います。「どちらにお勤めですか?」は相手の職場を尋ねる丁寧な表現です。
Q
「勉める」という漢字もある?
A
「勉める」も「つとめる」と読み、「努める」とほぼ同じ意味です。ただし現代ではあまり使われず、「努める」を使うのが一般的です。