正しいのは「すみません」です。「すいません」は発音のしやすさから生まれたくだけた言い方で、誤用ではありませんが正式な表現ではありません。ビジネスシーンや目上の人には「すみません」を使いましょう。
| 項目 | すみません | すいません |
|---|---|---|
| 正式な表現 | (正しい) | (くだけた言い方) |
| 語源 | 「済まない」の丁寧語 | 「すみません」の音変化 |
| ビジネス | (避けた方が無難) | |
| 文章・メール | (使わない) | |
| 日常会話 |
「すみません」の意味と使い方
「すみません」は、「済まない」を丁寧にした正式な表現です。漢字では「済みません」と書きます。
「済む」には「気持ちが収まる」「片付く」という意味があり、「済まない」は「気が済まない」「このままでは済まされない」という気持ちを表しています。つまり「すみません」は、「このまま済ますわけにはいきません」という申し訳ない気持ちを伝える言葉です。
「すみません」の3つの用法
- 謝罪:「遅れてすみません」
- 感謝:「わざわざすみません」(ありがとうの意味)
- 呼びかけ:「すみません、道を教えてください」
- お待たせしてすみませんでした。
- お忙しいところすみませんが、少々お時間よろしいでしょうか。
- わざわざお越しいただき、すみません。
- すみません、お会計お願いします。
「すいません」の意味と使い方
「すいません」は、「すみません」が発音しやすく変化した口語表現です。「すみません」の「み」が「い」に変わり、言いやすくなっています。
「すみません」を早く言おうとすると、どうしても「すいません」と聞こえやすくなります。これは日本語の音韻変化(イ音便)の一種で、自然な現象です。
「すいません」は誤用ではない
「すいません」は辞書にも載っている言葉で、完全な誤用ではありません。三省堂の『大辞林』では「すみません」の「くだけた言い方」として紹介されています。ただし、正式な表現ではないため、フォーマルな場面では避けた方がよいでしょう。
- 友人との日常会話
- カジュアルな場面での軽い謝罪
- お店での声かけ(「すいません、注文いいですか」)
なぜ「すいません」が生まれたのか
「すみません」が「すいません」に変化した理由は、発音のしやすさにあります。
「すみません」を早く発音しようとすると、「み」の部分が「い」に近い音になりやすいのです。これは言語学で「イ音便」や「母音の弱化」と呼ばれる現象で、日本語では珍しくありません。
似たような例
- 「ありがとうございます」→「あざーす」
- 「ごめんなさい」→「ごめんね」
- 「いらっしゃいませ」→「いらっしゃい」
ただし、これらはすべてくだけた言い方であり、正式な場面では元の表現を使うべきです。
ビジネスでの使い分け
ビジネスシーンでは、必ず「すみません」を使いましょう。
「すみません」を使うべき場面
- 上司や先輩への謝罪
- 取引先・顧客への対応
- ビジネスメール・文書
- 電話対応
- 会議・プレゼンテーション
メールでは「すいません」は絶対NG
文章で「すいません」と書くのは、教養を疑われる可能性があります。メールやチャットでも必ず「すみません」と書きましょう。
ただし、ビジネスの正式な謝罪では「すみません」でも軽い場合があります。重要な場面では「申し訳ありません」を使った方が適切です。
「すみません」のより丁寧な言い換え
ビジネスシーンでは、「すみません」よりも丁寧な表現を使い分けると好印象です。
謝罪として使う場合
- 申し訳ありません
- 申し訳ございません
- お詫び申し上げます
- 失礼いたしました(軽い謝罪)
感謝として使う場合
- ありがとうございます
- 恐れ入ります
- 恐縮です
呼びかけとして使う場合
- 恐れ入りますが
- お手数ですが
- 失礼ですが
よくある質問
「すいません」は方言?
方言ではありません。「すみません」が発音しやすく変化した口語表現で、全国で使われています。ただし、正式な表現ではないため、フォーマルな場面では「すみません」を使いましょう。
「すいません」は完全な誤用?
完全な誤用ではありません。辞書にも「すみません」のくだけた言い方として載っています。ただし、正式な表現ではないため、ビジネスや文章では避けましょう。
メールで「すいません」と書いてしまった。失礼?
相手によっては「正しい日本語を知らない人」と思われる可能性があります。ビジネスメールでは必ず「すみません」、より丁寧には「申し訳ありません」を使いましょう。
「すみません」と「ごめんなさい」の違いは?
「すみません」は謝罪・感謝・呼びかけに使える汎用表現で、「ごめんなさい」は謝罪専用の表現です。また、「ごめんなさい」はカジュアルな印象があり、ビジネスでは「すみません」か「申し訳ありません」が適切です。
「あいすみません」とは?
「相済みません」と書き、「すみません」をより丁寧にした表現です。「相」は強調の接頭語で、「本当に申し訳ない」という気持ちを表します。やや古風な表現ですが、現在も使われることがあります。