目次
  1. 「上る」の意味と使い方
  2. 「登る」の意味と使い方
  3. 「昇る」の意味と使い方
  4. 「階段をのぼる」はどの漢字?
  5. 熟語で覚える使い分け
  6. 迷ったときは「上る」を使おう
  7. よくある質問
結論

「上る」は下から上へ移動する全般に使える基本的な表記です。「登る」は山や木など努力して高い所へ移動する場合、「昇る」は太陽や月が空高く上がる場合に使います。熟語で覚えると分かりやすく、「登山・登頂」→登る、「昇天・上昇」→昇る、「上り下り」→上るとなります。迷ったとき「上る」を使えば間違いありません

上る

のぼる
下から上へ移動する全般
最も広く使える

登る

のぼる
努力して高い所へ
山・木・崖など

昇る

のぼる
空高く上がる
太陽・月・煙など
項目 上る 登る 昇る
基本的な意味 下から上へ移動する 努力して高所へ移動 空中を高く上がる
ニュアンス 一般的・中立的 労力・意志を伴う 自然に・垂直に上がる
対義語 下る・下りる 下りる・降りる 沈む・降りる
代表的な熟語 上り下り、川上 登山、登頂、登板 昇天、上昇、昇進
使用例 階段を上る、坂を上る 山に登る、木に登る 日が昇る、煙が昇る

「上る」の意味と使い方

「上る」は、下から上へ移動すること全般に使える最も基本的な表記です。緩やかに高度を上げていく場合や、物理的な移動以外の意味でも幅広く使えます。

「上る」が使われる主な場面は以下の通りです。

1. 緩やかな場所を移動する

階段・坂道・斜面など、比較的緩やかな場所を上に移動する場合。

例:階段を上る、坂を上る

2. 川を遡る

川の下流から上流へ向かって進む場合。

例:川を上る、鮭が川を上る

3. 地方から都へ行く

地方から中央・都会へ向かう場合。「上り列車」「お上りさん」もこの意味。

例:京へ上る、上り列車

4. 話題になる・取り上げられる

何かが話題として現れる場合。

例:話題に上る、食卓に上る、日程に上る

5. 数量が達する

数や金額が相当な量に達する場合。

例:被害額は1億円に上る、来場者数は1万人に上る

「上る」を使った例文
  • 毎日5階まで階段をっている。
  • この坂を上ると駅に着きます。
  • 鮭が産のために川を上る
  • その話題は会議でったことがない。
  • 被害総額は100億円に上る見込みだ。

「登る」の意味と使い方

「登る」は、努力や労力を伴って高い所へ移動する場合に使います。手足を使ってよじのぼるイメージで、山や木、崖などが典型的な対象です。

「登る」が使われる主な場面は以下の通りです。

1. 山・崖をのぼる

登山や崖をよじのぼるなど、体を使って高い場所を目指す場合。

例:山に登る、崖を登る、頂上まで登る

2. 木・はしごをのぼる

手足を使ってよじのぼる場合。

例:木に登る、はしごを登る

3. 壇・舞台にのぼる

演説や競技のために高い場所に上がる場合。

例:演壇に登る、マウンドに登る

4. 勢いよく上がる

急激に上昇する様子を表す場合。

例:うなぎ登り、人気がうなぎ登り

「登る」は熟語で考えると覚えやすいです。「登山」「登頂」「登板」「登壇」など、「登」を使う熟語と結びつけて覚えましょう。

「登る」を使った例文
  • 週末に高尾山に登る予定だ。
  • 子どもが木にって降りられなくなった。
  • 選手がマウンドにった。
  • ロッククライミングで崖を登る
  • 彼の人気はうなぎ登りだ。

「昇る」の意味と使い方

「昇る」は、空中を高く上がる、垂直に上昇する場合に使います。太陽や月などの自然現象、煙や気球などが空へ上がる様子、エレベーターでの移動などが典型的です。

「昇る」が使われる主な場面は以下の通りです。

1. 太陽・月が空に上がる

天体が地平線から空高く上がる場合。

例:日が昇る、太陽が昇る、月が昇る

2. 煙・気球が空に上がる

空中を上方へ移動する場合。

例:煙が昇る、気球が昇る

3. エレベーター・エスカレーターで上がる

機械を使って垂直に上昇する場合。

例:エレベーターで昇る

4. 地位・位が上がる

社会的な地位や役職が上がる場合。

例:地位が昇る、位が昇る

5. 天に関する表現

天国や神聖な場所へ上がる場合。

例:天に昇る、天にも昇る気持ち

「昇る」も熟語で覚えるのがおすすめです。「昇天」「上昇」「昇進」「昇格」など、「昇」を使う熟語と結びつけましょう。

「昇る」を使った例文
  • 東の空から日がってきた。
  • 煙突から煙がっている。
  • エレベーターで10階までった。
  • 合格発表を見て、天にも昇る気持ちだった。
  • 彼は着実に地位をっていった。

「階段をのぼる」はどの漢字?

「階段をのぼる」は、状況によって使い分けるのが一般的です。

普通に階段を上がる場合 → 「階段を上る」

日常的にビルや駅の階段を上り下りする場合は「上る」を使います。

苦労して階段をのぼる場合 → 「階段を登る」

高層ビルの非常階段を息を切らしながらのぼる場合、重い荷物を持ってのぼる場合など、努力を伴う場合は「登る」も使えます。

エスカレーターで上がる場合 → 「昇る」

機械を使って垂直に上昇する場合は「昇る」が使えます。ただし、「上る」でも間違いではありません。

迷ったときは「階段を上る」を使えば間違いありません。新聞や公用文でも「上る」が一般的です。

熟語で覚える使い分け

「上る」「登る」「昇る」の使い分けは、熟語と結びつけて覚えるのが最も効果的です。

「登」を使う熟語 → 登る

  • 登山(山に登る)
  • 登頂(頂上に登る)
  • 登板(マウンドに登る)
  • 登壇(壇に登る)
  • 登校(学校へ行く)

「昇」を使う熟語 → 昇る

  • 昇天(天に昇る)
  • 上昇(空中を昇る)
  • 昇進(地位が昇る)
  • 昇格(格が昇る)
  • 昇降(昇ったり降りたり)

「上」を使う熟語 → 上る

  • 上り下り(上ったり下りたり)
  • 川上(川の上流)
  • 上り列車(都会へ向かう列車)
  • 値上がり(値段が上がる)

迷ったときは「上る」を使おう

「上る」「登る」「昇る」の使い分けに迷ったときは、「上る」を使えば間違いありません

理由は以下の通りです。

  • 「上る」は最も広い意味を持ち、ほとんどの場面で使える
  • 新聞や公用文でも「上る」が基本とされている
  • 「登る」「昇る」は「上る」で書き換え可能な場合が多い

ただし、以下の場合は漢字を使い分けた方が適切です。

  • 山・木・崖をのぼる → 登る(登山のイメージ)
  • 太陽・月がのぼる → 昇る(空高く上がるイメージ)
  • 天にものぼる気持ち → 昇る(昇天のイメージ)

よくある質問

Q
「坂をのぼる」は「上る」と「登る」どちら?
A
一般的には「坂を上る」を使います。緩やかな坂道を普通にのぼる場合は「上る」です。ただし、非常に急な坂を苦労してのぼる場合は「登る」を使うこともあります。
Q
「エレベーターでのぼる」はどの漢字?
A
「エレベーターで昇る」が一般的です。機械を使って垂直に上昇する場合は「昇る」が適しています。「昇降機」という言葉も「昇る」と「降りる」の組み合わせです。
Q
「太陽が登る」は間違い?
A
間違いです。太陽や月が空に上がる場合は「昇る」を使います。「日が昇る」「月が昇る」「太陽が昇る」が正しい表記です。「登る」は山や木など、努力してのぼる場合に使います。
Q
「出世の階段をのぼる」はどの漢字?
A
「出世の階段を登る」が適切です。努力して地位を上げていくニュアンスがあるため「登る」を使います。一歩一歩踏みしめて高みを目指すイメージです。
Q
「うなぎのぼり」はなぜ「登り」?
A
「うなぎ登り」は、うなぎが水中をまっすぐ上へ移動する様子から来た言葉です。勢いよく急激に上昇する様子を表し、「登る」を使います。「人気がうなぎ登り」のように使います。