目次
  1. 「分かる」の意味と使い方
  2. 「解る」の意味と使い方
  3. 「判る」の意味と使い方
  4. 語源・由来
  5. 迷ったときの判断方法
  6. ビジネスでの使い分け
  7. よくある質問
結論

「分かる」は常用漢字表に載っている唯一の表記で、あらゆる「わかる」に使えます。「解る」は「理解する」のニュアンスで、意味や内容がわかる場合に使います。「判る」は「判明する」のニュアンスで、事実や真相がわかる場合に使います。ただし「解る」「判る」は常用漢字表外の読みのため、公用文やビジネス文書では使用できません。迷ったら「分かる」を使えば間違いありません。

分かる

わかる
常用漢字・万能表記
すべての「わかる」に使える

解る

わかる
理解するの意味
意味・内容がわかる

判る

わかる
判明するの意味
事実・真相がわかる
項目 分かる 解る 判る
基本的な意味 わかる全般 理解する 判明する
常用漢字の読み (表内読み) (表外読み) (表外読み)
公用文・新聞
ニュアンス 区別がつく・了解する 意味や価値がわかる 事実がはっきりする
関連熟語 分別、分類、区分 理解、解釈、了解 判明、判断、判定
使用例 事情が分かる、話が分かる 意味が解る、良さが解る 犯人が判る、身元が判る

「分かる」の意味と使い方

「分かる」は常用漢字表に「わかる」という読みが掲載されている唯一の漢字です。そのため、公用文、新聞、ビジネス文書など、あらゆる場面で使用できる万能の表記です。

すべての「わかる」に使える

「分かる」は「解る」「判る」の意味も含めて、すべての「わかる」に使用できます。「理解する」の意味でも「判明する」の意味でも、「分かる」と書けば間違いありません。

「分ける」が語源

「分」の字は「八(分かれる形)」と「刀」から成り立ち、「二つに切り分ける」という意味があります。物事を区別してはっきりさせることから、「わかる」という意味が生まれました。「物事の区別がつく」「了解する」「相手の気持ちを察する」など、幅広いニュアンスで使われます。

「分かる」を使った例文
  • 事情が分かったので、納得しました。
  • 彼は話が分かる人だから相談しやすい。
  • 説明を聞いて、ようやく分かりました
  • 犯人の身元が分かった
  • この絵の良さが分かるようになった。

「解る」の意味と使い方

「解る」は「理解する」「了解する」のニュアンスで使われます。物事の意味や内容、価値がはっきりする場合に使う表記です。

理解・解釈のニュアンス

「解」は「理解」「解釈」「了解」などの熟語に使われる漢字です。筋道を立てて考え、物事の内容を論理的に把握するときに「解る」を使います。

常用漢字表外の読み

「解」の常用漢字表に掲載されている読みは「カイ」「ゲ」「とく」「とける」のみで、「わかる」は表外読みです。そのため、公用文や新聞では使用できません。私的な文章で「理解する」のニュアンスを強調したいときに使います。

「解る」を使った例文
  • ようやく問題の意味が解った
  • 彼の言わんとすることはよく解る
  • 日本語が解る外国人は増えている。
  • この絵画の本当の良さが解るまで時間がかかった。

「判る」の意味と使い方

「判る」は「判明する」「判断がつく」のニュアンスで使われます。事実や真相がはっきりする場合に使う表記です。

判明・判断のニュアンス

「判」は「判明」「判断」「判定」などの熟語に使われる漢字です。事実関係がはっきりする、白黒がつくというニュアンスで使います。

常用漢字表外の読み

「判」の常用漢字表に掲載されている読みは「ハン」「バン」のみで、「わかる」は表外読みです。「解る」と同様、公用文や新聞では使用できません。

「判る」を使った例文
  • DNA鑑定で犯人が判った
  • 調査の結果、真相が判った
  • 持ち主の判らない荷物が届いた。
  • 検査結果が出れば、病名が判るだろう。

語源・由来

「分」の成り立ち

「分」は会意文字で、「八(分かれる形)」と「刀」から成り立っています。刀で物を二つに切り分けることを表し、「分ける」「区別する」という意味を持ちます。物事を区別して認識することから、「わかる」という意味が生まれました。

「解」の成り立ち

「解」は会意文字で、「角」「刀」「牛」から成り立っています。牛を刀で解体する様子を表し、「ばらばらにする」「ほどく」という意味を持ちます。複雑なものを分解して理解することから、「わかる」「さとる」という意味が派生しました。

「判」の成り立ち

「判」は形声文字で、「半」と「刀(りっとう)」から成り立っています。刀で半分に切り分けることを表し、「分ける」「区別する」という意味を持ちます。物事を区別して判断することから、「わかる」という意味が生まれました。

迷ったときの判断方法

「分かる」「解る」「判る」で迷ったときは、以下の方法で判断できます。

公用文・ビジネス文書は「分かる」一択

公用文、新聞、ビジネス文書では「分かる」を使います。「解る」「判る」は常用漢字表外の読みのため、公式な文書では使用できません。

「理解」に置き換えられるか?

「理解する」に置き換えて意味が通るなら「解る」のニュアンスです。

  • 意味が解る → 意味を理解する(意味が通る)
  • 良さが解る → 良さを理解する(意味が通る)

「判明」に置き換えられるか?

「判明する」に置き換えて意味が通るなら「判る」のニュアンスです。

  • 犯人が判る → 犯人が判明する(意味が通る)
  • 身元が判る → 身元が判明する(意味が通る)

迷ったら「分かる」で大丈夫

使い分けに自信がない場合は「分かる」を使えば間違いありません。「分かる」はすべての「わかる」に使える万能の表記です。ひらがなで「わかる」と書いても問題ありません。

ビジネスでの使い分け

ビジネス文書では「分かる」を使う

ビジネスメール、報告書、企画書などの公式文書では「分かる」を使います。「解る」「判る」は常用漢字表外の読みのため、ビジネス文書では避けるのが無難です。

「わかりました」の表記

ビジネスメールで「わかりました」と書くときは、「分かりました」または「承知しました」「かしこまりました」を使います。より丁寧に伝えたい場合は「承知いたしました」が適切です。

よくある質問

Q
「答えがわかる」はどの漢字を使う?
A
文脈によります。筋道を立てて考えた結果なら「解る」、事実として判明したなら「判る」のニュアンスです。迷ったら「分かる」を使えば間違いありません。
Q
「気持ちがわかる」はどの漢字を使う?
A
「分かる」を使います。「分かる」には相手の気持ちを察して寄り添うというニュアンスがあり、「気持ちが分かる」「話が分かる人」のように使います。
Q
小学校の教科書ではどの表記を使う?
A
小学校の教科書では「分かる」、中学校の教科書では「わかる」とひらがな表記が使われています。学校のテストでは常用漢字の「分かる」以外は不正解になることがあります。
Q
「違いがわかる」はどの漢字を使う?
A
「分かる」または「判る」を使います。区別がつくという意味では「分かる」、違いが判明するという意味では「判る」のニュアンスです。公式文書では「分かる」を使います。
佐藤文哉
この記事の監修者 佐藤文哉 編集長 / ライター歴15年