目次
  1. 「編集」の意味と使い方
  2. 「編纂」の意味と使い方
  3. 語源・由来
  4. 「編修」との違い
  5. 迷ったときの使い分け
  6. よくある質問
結論

「編集」は素材を整理・加工してまとめる作業全般を指し、書籍・雑誌・映像・音声・デジタルデータなど幅広い対象に使えます。「編纂」は資料を収集するところから始まり、書物としてまとめる作業を指します。辞書・歴史書・法令集など大規模な書物に使われ、対象は書物に限定されます。

編集

へんしゅう
素材を整理・加工してまとめる
書籍・映像・音声など広範囲

編纂

へんさん
資料を集めて書物にまとめる
辞書・歴史書など大規模な書物
項目 編集 編纂
基本的な意味 素材を整理・加工してまとめる 資料を集め、書物としてまとめる
対象 書籍、雑誌、映像、音声、Webなど 書物のみ
作業範囲 素材の整理・加工 資料収集から書物完成まで
規模感 日常的な作業から大規模なものまで 大規模・学術的なプロジェクト
使用例 動画を編集する、雑誌を編集する 辞書を編纂する、歴史書を編纂する

「編集」の意味と使い方

「編集」は、一定の方針に従って素材を整理・検討し、書籍・雑誌・映像・音声などの形にまとめることを指します。現代では出版物だけでなく、動画編集・音声編集・画像編集など、デジタルコンテンツにも広く使われる言葉です。

「編集」の主な用法

  • 出版物の編集:原稿を整理し、書籍や雑誌を作る(雑誌を編集する)
  • 映像の編集:撮影した映像を切り貼りしてまとめる(動画を編集する)
  • データの編集:入力済みのデータを修正・加工する(ファイルを編集する)
「編集」を使った例文
  • 彼は出版社で雑誌の編集に携わっている。
  • 撮影した動画を編集してYouTubeに投稿した。
  • このアプリでは画像を簡単に編集できる。
  • 記事の内容を編集して再投稿した。

「編纂」の意味と使い方

「編纂」は、いろいろな材料を集め、整理・加筆などをして書物にまとめることを指します。「編集」と異なり、資料を収集する段階から始まり、一つの書物として完成させるまでの作業全体を含みます。

対象は書物に限定され、特に辞書・百科事典・歴史書・法令集など、多くの資料をもとに作られる大規模な書物に使われます。日本史の教科書では「古今和歌集が編纂された」のように、古典文学や歴史書の成立を説明する際によく登場します。

「編纂」を使った例文
  • この辞書は10年の歳月をかけて編纂された。
  • 彼は県史の編纂委員を務めている。
  • 紀貫之らによって古今和歌集が編纂された。
  • 法令集の編纂作業が進められている。

語源・由来

「編集」の成り立ち

「編」は糸で竹簡(竹の札)を綴じ合わせること、「集」は鳥が木に集まることを表します。バラバラの素材を集めて一つにまとめるという意味が込められています。

「編纂」の成り立ち

「編」は同じく竹簡を綴じること、「纂」は糸を集めることを表します。どちらも糸に関係する漢字で、資料を集めて書物にまとめるという意味になりました。なお「纂」は常用漢字ではないため、公用文や新聞では「編さん」と書かれることもあります。

「編修」との違い

「編集」「編纂」と似た言葉に「編修」があります。

  • 編修:主に歴史書や公的な記録を編纂すること。「編纂」とほぼ同義だが、やや堅い表現

「編修」は「日本史を編修する」のように歴史書に使われることが多く、「編纂」よりもさらに限定的な場面で用いられます。

迷ったときの使い分け

  • 映像・音声・デジタルデータを扱う → 「編集」
  • 雑誌・新聞・一般的な書籍を作る → 「編集」
  • 辞書・歴史書・百科事典など資料を集めて書物を作る → 「編纂」
  • 迷ったら → 「編集」(より広い意味で使える)

「編纂」は書物にしか使えませんが、「編集」は幅広い対象に使えます。日常的な場面では「編集」を使えばほぼ問題ありません。

よくある質問

Q
「辞書を編集する」は間違い?
A
間違いではありませんが、辞書のように資料を集めて大規模に作る書物には「編纂」を使う方が適切です。辞書の一部を修正するような場合は「編集」でも問題ありません。
Q
「動画を編纂する」とは言わない?
A
言いません。「編纂」は書物にのみ使う言葉です。映像や音声には「編集」を使います。
Q
「編纂」と「編さん」はどちらが正しい?
A
どちらも正しい表記です。「纂」が常用漢字ではないため、公用文や新聞では「編さん」と表記されることがあります。
Q
「編集者」と「編纂者」の違いは?
A
「編集者」は雑誌・書籍・映像などの編集を行う人を広く指します。「編纂者」は辞書や歴史書など、資料を集めて書物を作る人を指し、より限定的な意味で使われます。
佐藤文哉
この記事の監修者 佐藤文哉 編集長 / ライター歴15年