目次
  1. 「遅延」の意味と使い方
  2. 「遅滞」の意味と使い方
  3. 「延滞」の意味と使い方
  4. 語源・由来
  5. 法律用語としての使い分け
  6. 迷ったときの使い分け
  7. よくある質問
結論

「遅延」は予定の時刻やスケジュールより遅れること全般を表します。「遅滞」は物事の進行が滞ること、特に法律・行政の文脈で使れます。「延滞」は支払いや返却が期限に遅れることを表します。「電車の遅延」「遅滞なく届け出る」「家賃の延滞」のように、対象によって使い分けます。

遅延

ちえん
予定より時間が遅れる
交通機関・スケジュール全般

遅滞

ちたい
物事の進行が滞る
法律・行政の文脈で使用

延滞

えんたい
支払い・返却が遅れる
金銭・貸借に関して使用
項目 遅延 遅滞 延滞
基本的な意味 予定より遅れること 進行が滞ること 支払いが遅れること
主な対象 交通機関、スケジュール 手続き、業務、義務 金銭、貸借物
使用場面 日常・ビジネス全般 法律・行政文書 金融・貸借関係
ニュアンス 時間的な遅れ 進行の停滞 期限超過
使用例 電車の遅延、納品遅延 遅滞なく届出、履行遅滞 家賃の延滞、延滞金

「遅延」の意味と使い方

「遅延」は、予定していた時刻やスケジュールより遅れることを表す言葉です。交通機関の遅れやプロジェクトの進行の遅れなど、幅広い場面で使われます。3つの中で最も一般的に使われる言葉です。

「遅延」の主な使用場面

  • 交通機関:電車の遅延、フライトの遅延、バスの遅延
  • ビジネス:納品の遅延、プロジェクトの遅延、工事の遅延
  • 通信・技術:通信遅延、遅延時間
「遅延」を使った例文
  • 人身事故の影響で電車が遅延している。
  • 資材不足により、工事が大幅に遅延した。
  • システム障害による通信遅延が発生している。
  • 遅延証明書をもらって会社に提出した。

「遅滞」の意味と使い方

「遅滞」は、物事の進行が滞って予定通りに進まないことを表す言葉です。主に法律用語・行政用語として使われ、日常会話ではあまり使われません。「遅滞なく」という形で、「すみやかに」「ただちに」という意味でよく用いられます。

「遅滞」の主な使用場面

  • 法律・契約:履行遅滞、遅滞なく届け出る
  • 行政:手続きの遅滞、業務の遅滞
  • 義務の履行:債務の遅滞
「遅滞」を使った例文
  • 届出遅滞なく行わなければならない。
  • 債務者の履行遅滞により契約を解除した。
  • 業務に遅滞をきたさないよう注意してください。

「延滞」の意味と使い方

「延滞」は、支払いや返却が決められた期限より遅れることを表す言葉です。主に金銭の支払いや、図書館の本の返却など、貸借関係において使われます。「延滞金」「延滞料」など、遅れたことに対するペナルティを表す複合語でもよく使われます。

「延滞」の主な使用場面

  • 金銭の支払い:家賃の延滞、税金の延滞、ローンの延滞
  • 貸借物の返却:図書の延滞、レンタル品の延滞
  • ペナルティ:延滞金、延滞料、延滞利息
「延滞」を使った例文
  • 家賃を延滞すると延滞金が発生する。
  • 図書館の本を延滞してしまい、延滞料を払った。
  • クレジットカードの支払いを延滞すると信用に影響する。

語源・由来

「遅延」の成り立ち

「遅」は「おそい」、「延」は「のびる・のばす」を意味します。時間が遅れて延びるという意味から、スケジュールの遅れ全般を表すようになりました。

「遅滞」の成り立ち

「遅」は「おそい」、「滞」は「とどこおる」を意味します。進行が遅れて滞るという意味から、物事がスムーズに進まない状態を表します。法律用語として定着しています。

「延滞」の成り立ち

「延」は「のびる」、「滞」は「とどこおる」を意味します。期限が延びて滞っている状態を表し、特に支払いの遅れを指すようになりました。

法律用語としての使い分け

法律の世界では、これらの言葉は明確に使い分けられています。

履行遅滞

債務者が履行期日を過ぎても債務を履行しないことを「履行遅滞」といいます。民法上の債務不履行の一類型です。

遅滞なく

法律や契約書で頻出する表現で、「正当な理由なく遅れることなく」という意味です。「直ちに」より若干の猶予があり、「速やかに」とほぼ同義とされます。

延滞金・延滞税

税金や公共料金の支払いが遅れた場合に課される追加の金銭を「延滞金」「延滞税」といいます。遅延損害金とも呼ばれます。

迷ったときの使い分け

「遅延」「遅滞」「延滞」で迷ったときは、以下のポイントで判断できます。

  • 交通機関・スケジュールの遅れ → 「遅延」
  • 法律・行政文書で「すみやかに」の意味 → 「遅滞なく」
  • 支払い・返却の遅れ → 「延滞」
  • 一般的な遅れ全般 → 「遅延」で問題ない場合が多い

日常的な文章では「遅延」を使えばほとんどの場面に対応できます。「遅滞」は法律・行政文書、「延滞」は金銭関係と覚えておくと便利です。

よくある質問

Q
「電車の遅滞」という言い方は正しい?
A
一般的ではありません。電車やバスなど交通機関の遅れには「遅延」を使います。「遅滞」は主に法律・行政用語として、手続きや業務の停滞を表す場合に使います。
Q
「遅滞なく」と「速やかに」の違いは?
A
ほぼ同じ意味で使われます。どちらも「正当な理由がない限り、できるだけ早く」という意味です。「直ちに」より若干の猶予があるとされています。法律文書では「遅滞なく」が好まれます。
Q
「延滞金」と「遅延損害金」の違いは?
A
ほぼ同じ意味です。支払いが遅れた場合に発生する追加の金銭を指します。「延滞金」は税金や公共料金、「遅延損害金」は民間の契約で使われることが多いですが、厳密な使い分けはありません。
Q
「延滞」と「滞納」の違いは?
A
「延滞」は支払いが遅れている状態全般を指します。「滞納」は税金や公共料金などを期限までに納めないことを特に指し、より深刻なニュアンスがあります。