目次
  1. 「重体」の意味と使い方
  2. 「重傷」の意味と使い方
  3. 「軽傷」の意味と使い方
  4. 警察庁による定義
  5. 「重傷」と「重症」の違い
  6. 「軽傷」と「軽症」の違い
  7. 関連用語の解説
  8. よくある質問
結論

「重体」は命に関る危険な状態を指し、全治の見込みが立たない深刻な状況です。「重傷」は命に別状ないが全治30日(1か月)以上かかるケガ、「軽傷」は全治30日未満のケガを指します。大きな違いは「命に関わるかどうか」です。

重体

じゅうたい
命に関わる状態
全治の見込みが立たない

重傷

じゅうしょう
命に別状なし
全治30日以上

軽傷

けいしょう
命に別状なし
全治30日未満
項目 重体 重傷 軽傷
生命の危険 あり なし なし
治療期間 予測不能 30日以上 30日未満
入院の必要 あり(集中治療) あり なし〜短期間
後遺症の可能性 高い あり得る 低い
報道での表現例 意識不明の重体 全治2か月の重傷 軽傷を負った

「重体」の意味と使い方

「重体」は、命に関わるほどの重い負傷や病気の状態を指します。脳や内臓などの重要な器官を損傷し、生死をさまよっている状態です。「重態」とも書きます。

重体の特徴は、全治の見込みが立たないことです。そのため「全治○か月の重体」という表現は存在しません。ニュースでは「意識不明の重体」という表現がよく使われます。

重体は報道用語に近く、医療従事者はあまり使わない言葉です。医療現場では、より具体的な状態(「意識レベル○」「バイタルサイン不安定」など)で表現されます。

「重体」を使った例
  • 交通事故で男性が意識不明の重体となっている。
  • 転落した作業員は頭を強く打ち、重体で病院に搬送された。
  • 刺された被害者は重体だったが、その後回復した。

「重傷」の意味と使い方

「重傷」は、命に別状はないが、全治30日(1か月)以上の治療を要するケガを指します。警察庁が定めた用語で、交通事故などの報道でよく使われます。

重傷の場合、入院が必要なことが多く、骨折や深い切り傷など、完治まで長期間かかるケガが該当します。後遺症が残る可能性もあります。

重要なのは、重傷は「命に別状がない」状態だということです。命の危険がある場合は「重体」を使います。

「重傷」を使った例
  • バイクと衝突し、全治2か月の重傷を負った。
  • 転倒して足を骨折し、重傷を負った。
  • 火災で3人が重傷、命に別状はない。

「軽傷」の意味と使い方

「軽傷」は、全治30日(1か月)未満の治療で済むケガを指します。警察庁の定義では、入院を必要としないか、短期間の入院で済む程度のケガです。

打撲、擦り傷、軽いむちうちなど、日常生活に大きな支障をきたさないケガが該当します。

ただし「軽傷」といっても、決して軽いケガとは限りません。全治29日でも「軽傷」に分類されるため、実際にはそれなりの治療が必要なこともあります。

「軽傷」を使った例
  • 追突事故で乗客5人が軽傷を負った。
  • 転んで擦り傷を負ったが、軽傷で済んだ。
  • 被害者は軽傷で、命に別状はない。

警察庁による定義

これらの用語は、警察庁のWebサイトで以下のように定義されています。

重傷(重傷者)

交通事故によって負傷し、1か月(30日)以上の治療を要する場合(人)をいう。

軽傷(軽傷者)

交通事故によって負傷し、1か月(30日)未満の治療を要する場合(人)をいう。

負傷(負傷者)

「重傷(重傷者)」と「軽傷(軽傷者)」の合計をいう。

なお、「重体」については警察庁の定義には含まれていませんが、報道では「生命に関わる状態」として広く使われています。

「重傷」と「重症」の違い

同じ読み方の「重傷」と「重症」は、意味が異なります。

「重傷」= ケガ(外傷)に対して使う
「重症」= ケガと病気の両方に使う

消防庁の「傷病者重症度分類表」によると、「重症」は生命の危険がある状態を指します。つまり、報道用語の「重体」に近い意味です。

用語 対象 状態
重傷 ケガのみ 命に別状なし・全治30日以上
重症 ケガ・病気 生命の危険がある

「軽傷」と「軽症」の違い

「軽傷」と「軽症」も、同様に使い分けがあります。

「軽傷」= ケガ(外傷)に対して使う
「軽症」= ケガと病気の両方に使う

どちらも「入院を必要としない程度」という意味では共通しています。

関連用語の解説

危篤(きとく)

生命の危険が切迫している状態。「重体」よりもさらに深刻で、いつ亡くなってもおかしくない状況を指します。

中等症(ちゅうとうしょう)

消防庁の分類で、生命の危険はないが入院が必要な状態。重症と軽症の間に位置します。

心肺停止

心臓と呼吸が止まっている状態。医師が死亡を確認するまでは「死亡」とは言わず、「心肺停止の状態」と報道されます。

よくある質問

Q
「全治2か月の重体」という表現は正しい?
A
正しくありません。「重体」は生命に関わる状態で、全治の見込みが立たないため、「全治○か月」とは言いません。全治の期間がわかる場合は「重傷」を使います。
Q
骨折は重傷?軽傷?
A
骨折の程度によります。全治30日以上かかる骨折は「重傷」、30日未満で治る軽い骨折やヒビは「軽傷」に分類されます。一般的に骨折は「重傷」と報道されることが多いです。
Q
「重傷」と「重症」はどう違う?
A
「重傷」はケガ(外傷)に対してのみ使い、命に別状がない状態です。「重症」はケガと病気の両方に使え、生命の危険がある状態を指します。つまり「重症」の方が深刻です。
Q
「意識不明の重体」とはどういう状態?
A
意識がなく、命の危険がある状態です。脳や内臓などの重要な器官を損傷し、生死をさまよっている深刻な状況を表します。
Q
なぜ30日が基準なの?
A
警察庁が交通事故統計で使用する基準として「1か月(30日)」を採用しています。この基準は報道機関でも広く使われており、ケガの程度を伝える目安となっています。