目次
  1. 「クラウド」の意味と使い方
  2. 「オンプレミス」の意味と使い方
  3. 語源・由来
  4. コスト構造の違い
  5. よくある質問
結論

「クラウド」は、インターネット経由でサービス事業者が提供するシステムを利用する形態です。「オンプレミス」は、自社でサーバーなどの設備を用意し、自社内で運用する形態です。クラウドは初期費用が安く導入が早い一方、オンプレミスはカスタマイズ性とセキュリティの自由度が高いという特徴があります。

クラウド

くらうど
外部のサービスを利用
初期費用が安く導入が早い

オンプレミス

おんぷれみす
自社で設備を用意
カスタマイズ性が高い
項目 クラウド オンプレミス
システムの所在 外部のデータセンター 自社内またはデータセンター
初期費用 低い 高い
ランニングコスト 従量課金・月額制 維持費・人件費
導入期間 短い(数分〜数日) 長い(数ヶ月〜1年)
カスタマイズ性 制限あり 自由度が高い
運用・保守 事業者が担当 自社で対応
拡張性 柔軟に変更可能 追加投資が必要

「クラウド」の意味と使い方

「クラウド」とは、インターネットを通じてサービス提供事業者が管理・運用するサーバーやソフトウェアを利用する形態のことです。自社でハードウェアを購入したり、設備を整えたりする必要がなく、契約するだけですぐにシステムを利用開始できます。

クラウドサービスは、提供される範囲によって主に3つのタイプに分類されます。

  • SaaS(Software as a Service):完成されたソフトウェアを利用。Microsoft 365、Google Workspaceなど
  • PaaS(Platform as a Service):アプリケーション開発基盤を利用。Azure App Service、Google App Engineなど
  • IaaS(Infrastructure as a Service):サーバーやストレージなどのインフラを利用。AWS EC2、Azure仮想マシンなど

クラウドの最大のメリットは、初期費用を抑えて短期間で導入できる点です。また、利用量に応じた従量課金制のため、必要な分だけコストを支払えます。事業者が24時間体制で運用・保守を行うため、自社で専門人材を確保する必要もありません。

「クラウド」を使った例文
  • 業務効率化のため、社内システムをクラウドに移行した。
  • クラウドサービスを導入したことで、初期費用を大幅に削減できた。
  • リモートワークの普及に伴い、クラウド型のグループウェアが広まっている。

「オンプレミス」の意味と使い方

「オンプレミス」とは、企業が自社でサーバーやネットワーク機器などを購入・設置し、自社内で情報システムを運用する形態のことです。「オンプレ」と略されることもあります。

かつてはシステム運用といえばオンプレミスが当たり前でしたが、クラウドサービスの登場により、それと区別するために「オンプレミス」という言葉が使われるようになりました。

オンプレミスのメリットは、自社の要件に合わせて自由にカスタマイズできる点です。また、インターネットに接続せずに運用できるため、セキュリティを自社でコントロールしやすいという特徴があります。政府機関や金融機関など、機密性の高いデータを扱う組織では現在もオンプレミスが採用されるケースが多いです。

一方、導入には数ヶ月から1年程度かかることもあり、初期費用も高額になります。運用・保守も自社で行う必要があるため、専門知識を持つ人材の確保が不可欠です。

「オンプレミス」を使った例文
  • セキュリティ上の理由から、基幹システムオンプレミスで運用している。
  • オンプレミスからクラウドへの移行を検討する企業が増えている。
  • 自社独自の業務フローに合せるため、オンプレミスでシステムを構築した。

語源・由来

「クラウド」は英語の「cloud(雲)」が語源です。ネットワーク図でインターネットを「雲」の形で表す慣習があり、その雲の向こう側にあるサービスを利用することから「クラウドコンピューティング」「クラウドサービス」と呼ばれるようになりました。2006年にGoogleのCEOだったエリック・シュミット氏がこの言葉を使用したことで広まったとされています。

「オンプレミス」は英語の「on-premise」に由来します。「premise」には「敷地」「構内」という意味があり、「自社の敷地内で」という意味合いから、自社でシステムを運用することを指すようになりました。クラウドが普及するまでは「オンプレミス」という言葉はほとんど使われておらず、クラウドとの対比として生まれた比較的新しい用語です。

コスト構造の違い

クラウドとオンプレミスでは、コストの発生パターンが大きく異なります。

クラウドは初期費用がほとんどかからず、月額料金や従量課金で利用できます。サーバーの購入や設置工事が不要なため、すぐに利用を開始できるのが特徴です。ただし、長期間利用するとランニングコストが積み重なり、トータルではオンプレミスより高くなるケースもあります。

オンプレミスは、サーバーやネットワーク機器の購入、設置工事、システム構築などで初期費用が高額になります。機器は自社の固定資産となるため、固定資産税も発生します。一方、初期投資を回収した後は、維持費と人件費のみで運用できるため、長期的には安くなる場合もあります。

よくある質問

Q
「オンプレミス」は時代遅れ?
A
一概には言えません。クラウドには導入しやすさや拡張性のメリットがありますが、オンプレミスにはカスタマイズ性やセキュリティ面でのメリットがあります。用途や要件によって最適な選択は異なるため、「時代遅れ」とは言い切れません。
Q
「ハイブリッドクラウド」とは?
A
クラウドとオンプレミスを組み合わせて利用するシステム形態のことです。たとえば、機密性の高いデータはオンプレミスで管理し、Webサーバーなどはクラウドで運用するといった使い分けが可能です。
Q
「オンプレ」は正しい略し方?
A
はい、IT業界では「オンプレミス」を「オンプレ」と略すことが一般的です。口語やビジネス文書でも広く使われている略称です。
Q
「SaaS」と「クラウド」は同じ意味?
A
厳密には異なります。「クラウド」はインターネット経由でサービスを利用する形態全般を指し、「SaaS」はクラウドの一種で、完成されたソフトウェアを提供するサービス形態を指します。SaaS以外にも、PaaS(プラットフォーム提供)やIaaS(インフラ提供)といったクラウドの形態があります。