「立春」は太陽の動きに基づく二十四節気の起点で、毎年2月4日頃に固定されます。「旧正月」は月の満ち欠けに基づく旧暦の1月1日で、新暦では1月21日〜2月20日頃の間で毎年日付が変わります。どちらも「新年の始まり」とされますが、算出基準がまったく異なるため、通常は日付がずれます。
| 項目 | 立春 | 旧正月 |
|---|---|---|
| 基準となるもの | 太陽の動き(黄道) | 月の満ち欠け(朔望) |
| 暦の種類 | 二十四節気(太陽暦由来) | 太陰太陽暦(旧暦) |
| 新暦での日付 | 2月3日〜4日頃(ほぼ固定) | 1月21日〜2月20日頃(毎年変動) |
| 意味 | 春の始まり・季節の起点 | 旧暦の1月1日・年の始まり |
| 現代日本での扱い | 暦の上での春の始まり | 一部地域で祝う風習が残る |
「立春」の意味と使い方
「立春」は、二十四節気の第1番目にあたる節気で、「春が立つ」すなわち春の始まりを意味します。太陽の黄道上の位置(太陽黄経315度)によって決まるため、新暦では毎年2月3日〜4日頃とほぼ固定されています。
二十四節気は太陽の動きを基準に1年を24等分した暦で、旧暦(太陰太陽暦)の時代から季節のずれを補正するために使われてきました。立春は二十四節気の起点であることから、暦の上では「新しい年の始まり」とも位置づけられています。
「暦の上では春」「立春を過ぎても寒い日が続く」などの表現でよく使われます。
- 立春を過ぎたとはいえ、まだまだ寒い日が続いている。
- 今年の立春は2月4日だ。
- 立春の日に「立春大吉」のお札を貼る風習がある。
「旧正月」の意味と使い方
「旧正月」は、旧暦(太陰太陽暦)における1月1日、すなわち旧暦の正月を指します。月の満ち欠けを基準とするため、新月の日が旧暦の1日となり、新暦では1月21日〜2月20日頃の間で毎年日付が変動します。
日本では明治6年(1873年)に新暦(グレゴリオ暦)が採用されて以降、旧正月を祝う習慣は廃れましたが、中国・韓国・ベトナムなどアジア各国では現在も旧正月が最も重要な祝日として祝われています。中国では「春節」、韓国では「ソルラル」と呼ばれます。
- 今年の旧正月は2月17日だ。
- 旧正月の時期は中国からの観光客が増える。
- 沖縄の一部地域では今でも旧正月を祝う風習が残っている。
語源・由来
「立春」の「立」は「始まる」という意味で、「春が始まる日」を表します。二十四節気は古代中国で発祥し、日本には6世紀頃に伝わりました。冬至と春分の中間にあたる日を春の始まりとする考え方は、古くから農耕社会において重要な指標とされてきました。
「旧正月」という呼び名は、明治時代の改暦に由来します。明治5年(1872年)に新暦への切り替えが布告され、それまでの太陰太陽暦を「旧暦」、その正月を「旧正月」と呼ぶようになりました。旧暦時代は立春の頃に正月が巡ってくることが多かったため、「迎春」「新春」などの言葉が使われるようになったとされています。
立春と旧正月の関係
立春と旧正月はどちらも「新年の始まり」とされますが、算出基準が異なるため、通常は日付がずれます。立春が先に来る年と、旧正月が先に来る年があり、それぞれ次のように呼ばれます。
- 年内立春:旧正月より前に立春が来ること(旧暦12月中に立春がある)
- 新年立春:旧正月の後に立春が来ること(旧暦1月に立春がある)
- 朔旦立春(さくたんりっしゅん):旧正月と立春が同じ日に重なること
朔旦立春は約30年に1度しか訪れない珍しい現象で、非常に縁起が良い日とされています。次の朔旦立春は2038年に訪れる見込みです。
また、旧暦の1年間に立春が一度も含まれない「無春年」という年もあり、数年に一度の頻度で発生します。
迷ったときは
「立春」と「旧正月」は似た時期に話題になるため混同されがちですが、意味はまったく異なります。以下のように理解すると分かりやすいでしょう。
- 暦の上での「春の始まり」を言いたい場合 →「立春」
- 旧暦の「正月・1月1日」を言いたい場合 →「旧正月」
- 中国の正月休みを指す場合 →「旧正月」または「春節」
「立春=旧正月」ではないことを覚えておくと、混乱を避けられます。
よくある質問
立春と旧正月は同じ日ですか?
通常は異なる日です。立春は太陽の動き、旧正月は月の満ち欠けを基準とするため、算出方法がまったく違います。ただし約30年に1度、両者が重なる「朔旦立春」という縁起の良い日があります。
どちらが「本当の新年」ですか?
どちらも「新年の始まり」として正しい考え方です。立春は二十四節気の起点として暦の上での年始、旧正月は旧暦の1月1日として年始とされます。基準が異なるだけで、どちらかが正しいというものではありません。
「朔旦立春」とは何ですか?
旧正月(旧暦1月1日)と立春が同じ日に重なることを「朔旦立春」といいます。「朔旦」は新月の朝を意味し、約30年に1度しか訪れない珍しい現象です。非常に縁起が良い日とされ、次は2038年に訪れる予定です。
「年内立春」「新年立春」とは?
旧正月より前に立春が来ることを「年内立春」、旧正月の後に立春が来ることを「新年立春」と呼びます。年によってどちらになるかが変わり、約半数ずつの頻度で発生します。