目次
  1. 「高原」の意味と使い方
  2. 「台地」の意味と使い方
  3. 語源・由来
  4. 見分けるポイント
  5. よくある質問
結論

「高原」山地の中にある標高が高く広大な平坦地で、避暑地やリゾートとして知られます。「台地」は平野の中で周囲より一段高くなった平らな土地で、畑作や住宅地に利用されます。どちらも平らな土地ですが、標高・スケール・位置関係が異なります。

高原

こうげん
山地の中の平坦地
標高が高く広大

台地

だいち
平野の中の一段高い土地
周囲より台状に盛り上がる
項目 高原 台地
基本的な意味 山地の中の平坦な土地 周囲より一段高い平らな土地
位置関係 山地の中にある 平野の中にある
標高 高い(数百〜千数百m) 比較的低い(数十〜百数十m)
スケール 広大 相対的に小さい
主な成因 隆起・火山活動 河岸段丘・海岸段丘(侵食)
主な利用 避暑地、リゾート、牧畜 畑作、茶栽培、住宅地
代表例 軽井沢高原、那須高原、志賀高原 武蔵野台地、下総台地、シラス台地

「高原」の意味と使い方

「高原」は、山地の中にある標高が高く、連続した広い平坦面を持つ地形です。国土地理院の定義では「平坦な表面をもち、比較的小起伏で、谷の発達があまり顕著でなく、表面にまで相当の居住が営まれている山地」とされています。

高原の特徴

  • 標高が高い:数百〜千数百メートルに位置する
  • 広大なスケール:台地より面積が大きい傾向がある
  • 涼しい気候:標高が高いため夏でも過ごしやすい
  • 人が住める:起伏が小さく、居住が可能な程度に平坦

日本の主な高原

  • 軽井沢高原(長野県):標高約1,000m、日本を代表する避暑地
  • 那須高原(栃木県):標高300〜1,500m、温泉やリゾートで有名
  • 志賀高原(長野県):標高1,300〜2,000m、スキーリゾート
  • 蓼科高原(長野県):標高1,000〜1,500m、別荘地として人気
  • 清里高原(山梨県):標高約1,200m、八ヶ岳の南麓に広がる
「高原」を使った例文
  • 夏休み高原で涼しく過ごしたい。
  • 軽井沢高原は明治時代から避暑地として発展した。
  • 高原野菜は昼夜の寒暖差によって甘みが増す。

「台地」の意味と使い方

「台地」は、周囲の低地と比較して台状に盛り上がっている平らな土地です。平野の中にあり、周囲より一段高くなった場所を指します。日本では主に河岸段丘や海岸段丘として形成された「洪積台地」が多く見られます。

台地の特徴

  • 周囲より一段高い:低地から見ると「台」のように盛り上がっている
  • 平野の中にある:高原と異なり、標高自体は高くない
  • 水はけが良い:地下水位が低く、乾燥しやすい
  • 崖(段丘崖)がある:周囲の低地との境目に急な崖が形成される

日本の主な台地

  • 武蔵野台地(東京都・埼玉県):関東平野を代表する台地、面積約700km²
  • 下総台地(千葉県):成田空港や畑作地帯が広がる
  • 牧ノ原台地(静岡県):日本有数の茶産地
  • シラス台地(鹿児島県・宮崎県):火山灰(シラス)で形成された台地
  • 三方原(静岡県):浜松市北部に広がる洪積台地
「台地」を使った例文
  • 武蔵野台地は江戸時代まで水に乏しい土地だった。
  • シラス台地ではサツマイモの栽培が盛んだ。
  • 台地の縁には湧き水が出る場所が多い。

語源・由来

「高原」は比較的新しい言葉で、江戸時代以前には存在しませんでした。文献上初めて登場したのは、1911年(明治44年)に刊行された島崎藤村の『千曲川のスケッチ』とされています。固有の地名として最初に使われたのは軽井沢で、明治40年代の絵葉書に「Karuizawa Plateau(軽井沢高原)」という表記が見られます。その後、大正期に「志賀高原」、昭和初期に「蓼科高原」など、各地で「高原」の名称が使われるようになりました。英語の「plateau」や「tableland」に対応する訳語として定着しました。

「台地」は、「台」(テーブル状の形)と「地」(土地)を組み合わせた漢語です。英語では「upland」に対応することが多いですが、「plateau」の訳語として使われることもあります。日本では古くから「洪積台地」という用語が使われてきましたが、現在は地質年代の用語変更に伴い、単に「台地」と呼ぶことが多くなっています。

見分けるポイント

「高原」と「台地」を見分けるには、以下のポイントを確認しましょう。

チェックポイント 高原 台地
山の中にあるか?
平野の中にあるか?
避暑地・リゾート?
住宅地・畑作地?

簡単に言えば、山の中の平らな土地が「高原」、平野の中で一段高くなった土地が「台地」です。避暑地やスキー場があれば高原、住宅街や茶畑が広がっていれば台地と考えると分かりやすいでしょう。

よくある質問

Q
「高原」と「高地」の違いは何ですか?
A
「高原」は平坦な表面を持ち、人が住める程度に起伏が小さい山地を指します。一方「高地」は起伏が大きく谷の発達が顕著な山地を指します。「高原」の方が平らで生活しやすい土地というイメージです。
Q
武蔵野台地は「高原」とは呼ばないのですか?
A
武蔵野台地は標高20〜190m程度と低く、平野の中にある台地のため「高原」とは呼びません。「高原」は山地の中にある標高の高い平坦地を指すため、武蔵野台地のような低地に近い場所には使いません。
Q
「台地」と「段丘」の違いは何ですか?
A
ほぼ同じ意味で使われることが多いです。「段丘」は河川や海の作用で形成された階段状の地形を強調した言葉で、「河岸段丘」「海岸段丘」などと使います。「台地」はより一般的な呼び方で、段丘面を含んだ平らな高台を指します。
Q
なぜ高原は避暑地として人気があるのですか?
A
標高が高いため気温が低く、夏でも涼しく過ごせるからです。一般に標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がるため、標高1,000mの高原は平地より約6℃涼しくなります。この涼しさが避暑地としての魅力につながっています。