「新星」は白色矮星の表面で起こる爆発で、爆発後も星は残ります。「超新星」は新星の100万倍以上も明るい大爆発で、星自体が吹き飛んだり崩壊したりします。どちらも夜空に突然明るい星が現れるように見えますが、爆発の規模とメカニズムはまったく異なります。
| 項目 | 新星 | 超新星 |
|---|---|---|
| 爆発の規模 | 数百倍〜数百万倍に増光 | 新星の約100万倍以上に増光 |
| 爆発のメカニズム | 白色矮星の表面で核爆発 | 星全体の崩壊・爆発 |
| 爆発後の星 | 白色矮星が残る | 消滅、または中性子星・ブラックホールになる |
| 再爆発 | 数千年〜数万年後に起こりうる | 一度きり(再爆発なし) |
| 英語名 | nova(ノヴァ) | supernova(スーパーノヴァ) |
「新星」の意味と使い方
「新星」は、白色矮星の表面で起こる核爆発により、それまでの数百倍から数百万倍も明るくなる現象です。夜空に突然明るい星が現れたように見えるため「新星」と呼ばれますが、実際に新しい星が誕生するわけではありません。
新星爆発のメカニズム
新星は、白色矮星と普通の恒星が近接連星(互いの周りを回る2つの星)を形成している場合に起こります。伴星からガスが白色矮星の表面に降り積もり、臨界量に達すると暴走的な核融合反応が起こり、爆発的に明るくなります。
重要なのは、この爆発では白色矮星の表面だけが吹き飛ぶという点です。白色矮星本体は無事に残り、再びガスが降り積もれば、数千年〜数万年後に再び爆発することもあります。このように繰り返し爆発を起こす新星を「反復新星」と呼びます。
- 天文台が夜空に新星を発見したと発表した。
- 白色矮星の表面爆発である新星は、数週間から数か月かけて減光する。
- 日本のアマチュア天文家は、新星の発見で世界的に活躍している。
「超新星」の意味と使い方
「超新星」は、新星をはるかに超える規模の大爆発です。その明るさは新星の約100万倍にも達し、銀河全体を凌駕するほど輝くこともあります。超新星爆発では、星自体が吹き飛んだり崩壊したりするため、再び爆発することはありません。
超新星爆発のメカニズム
超新星には大きく分けて2つのタイプがあります。
1. Ia型(白色矮星の爆発)
白色矮星が伴星からガスを吸い寄せ、質量が太陽の約1.4倍(チャンドラセカール限界)に達すると、自らの重力を支えきれなくなり、星全体が爆発して消滅します。新星と似た状況ですが、新星では表面だけが爆発するのに対し、Ia型超新星では白色矮星そのものが吹き飛びます。
2. II型・Ib型・Ic型(大質量星の重力崩壊)
太陽の約8倍以上の質量を持つ大質量星が、核融合の燃料を使い果たすと、自らの重力で崩壊します。中心部が急激につぶれた反動で衝撃波が発生し、外層部が吹き飛ばされます。爆発後、中心には中性子星やブラックホールが残ることがあります。
- 1987年に大マゼラン雲で観測された超新星は、肉眼でも見えるほど明るかった。
- オリオン座のベテルギウスは、いずれ超新星爆発を起こすと予測されている。
- かに星雲は、1054年に爆発した超新星の残骸である。
語源・由来
「新星」「超新星」という名称は、ラテン語の「nova(新しい)」に由来します。
1572年、デンマークの天文学者ティコ・ブラーエがカシオペヤ座に突然現れた明るい星を発見し、『De stella nova(新しい星について)』という本を出版しました。これが「新星(nova)」という用語の始まりです。当時は宇宙は永遠に不変だと考えられていたため、突然現れた星は大きな驚きをもって迎えられました。
興味深いことに、ティコが発見した星は、現在の分類では「超新星」に該当します。1885年、アンドロメダ銀河で従来の新星よりはるかに明るい星が発見され、1930年代に「超新星(supernova)」として正式に区別されるようになりました。「super」は「超える」という意味で、新星を超える規模の爆発であることを示しています。
間違いやすいポイント
「新星」と「超新星」は名前が似ていますが、以下の点でまったく異なる現象です。
「新星は新しい星が生まれる現象」ではない
「新星」という名前から「新しい星が誕生する現象」と誤解されがちですが、実際は逆です。新星は、すでに一生を終えた星(白色矮星)が再び輝く現象であり、星の誕生とは無関係です。超新星も同様に、星の最期の大爆発であり、新しい星の誕生ではありません。
「超新星は新星の進化形」ではない
「超新星」という名前から、新星がさらに発展して超新星になると誤解されることがありますが、そうではありません。新星と超新星は発生のメカニズムが異なる別々の現象です。新星を起こした白色矮星が、その後超新星になるわけではありません。
よくある質問
新星と超新星、どちらが珍しい?
超新星の方がはるかに珍しい現象です。銀河系内では新星が年間数十個発見されるのに対し、超新星は数十年〜数百年に1回程度しか起こりません。
太陽は将来、新星や超新星になる?
太陽は単独の恒星であり、新星を起こすための伴星がないため新星にはなりません。また、超新星を起こすには質量が小さすぎるため、超新星にもなりません。太陽は約50億年後に赤色巨星になった後、白色矮星として静かに冷えていくと予測されています。
「ノヴァ」と「スーパーノヴァ」は何語?
どちらもラテン語に由来する英語です。「nova」はラテン語で「新しい」を意味し、「supernova」は「nova」に「超える」という意味の「super」を付けた造語です。日本語ではそれぞれ「新星」「超新星」と訳されています。
超新星爆発の後には何が残る?
超新星のタイプによって異なります。Ia型では星が完全に吹き飛び、何も残りません。II型などの重力崩壊型では、中性子星やブラックホールが残ることがあります。また、爆発で飛び散ったガスは「超新星残骸」として広がり、かに星雲などが有名です。