目次
  1. 「利率」の意味と使い方
  2. 「利回り」の意味と使い方
  3. 語源・由来
  4. 具体例で理解する利率と利回り
  5. よくある質問
結論

「利率」は額面金額に対する利息の割合で、発行時に決まる固定の数字です。「利回り」は投資金額に対する年間総収益の割合で、利息だけでなく売却益や償還差益も含みます。債券を額面より安く買えば利回りは利率より高くなり、額面より高く買えば利回りは利率より低くなります。

利率

りりつ
額面に対する利息の割合
発行時に決まる固定の数字

利回り

りまわり
投資額に対する総収益の割合
購入価格によって変動する
項目 利率 利回り
計算の分母 額面金額 購入価格(投資金額)
対象となる収益 利息のみ 利息+売却益・償還差益
変動性 固定(発行時に決定) 変動(市場価格による)
別名 表面利率、クーポンレート 最終利回り、実質利回り
主な使用場面 債券の発行条件 投資判断・成果の評価

「利率」の意味と使い方

「利率」とは、額面金額に対する利息の割合を表す数字です。債券では「表面利率」や「クーポンレート」とも呼ばれ、発行時に決定されます。

例えば、額面100万円・利率2%の債券を保有していると、年間2万円の利息を受け取れます。この2%という数字は、債券を途中で売買しても変わりません。

利率は「額面に対していくらの利息がつくか」を示すものであり、実際の投資効率を測るには利回りを見る必要があります。

「利率」を使った例文
  • この国債利率は年0.5%に設定されている。
  • 定期預金利率が引き上げられた。
  • 表面利率が高い債券ほど利息収入は多い。
  • 固定利率の住宅ローンを選んだ。

「利回り」の意味と使い方

「利回り」とは、投資金額に対する年間総収益の割合を表す数字です。利息だけでなく、売却益や償還差益も含めた「トータルリターン」を示します。

債券は市場で売買されるため、額面100円の債券が98円や102円で取引されることがあります。額面より安く買えば、償還時に差益が出るため利回りは利率より高くなります。逆に額面より高く買えば、利回りは利率より低くなります。

投資判断においては、利率よりも利回りを見ることが重要です。利回りは「実際に投資したお金がどれだけ増えるか」を示すからです。

「利回り」を使った例文
  • この債券の最終利回りは年3.2%だ。
  • 不動産投資の表面利回りは5%程度が目安とされる。
  • 株価下落で配当利回りが上昇した。
  • 利回りだけでなくリスクも考慮して投資先を選ぶ。

語源・由来

「利率」は「利(利益)」+「率(割合)」で、「利益の割合」という意味です。元金に対してどれだけの利息がつくかを表します。

「利回り」は「利(利益)」+「回り(巡ってくるもの)」で、投資したお金が「どれだけの利益を回してくれるか」という意味です。「回り」には「周囲」「循環」の意味があり、投資から戻ってくる収益を表しています。

どちらも「利」を含む言葉ですが、利率は「利息」だけを、利回りは「総収益」を対象としている点が異なります。

具体例で理解する利率と利回り

額面100円・利率2%・残存期間5年の債券を例に、購入価格による利回りの違いを見てみましょう。

額面どおり100円で購入した場合

年間の利息は2円です。償還時も100円で戻ってくるため、売却益・償還差益はありません。この場合、利回りは利率と同じ2%になります。

額面より安い95円で購入した場合

年間の利息は2円です。さらに、償還時は額面の100円が戻ってくるため、5円の償還差益が出ます。5年で5円なので、1年あたり1円の収益が加わり、利回りは約3.2%になります。利率より高くなるのは、安く買った分だけ「お得」になるからです。

額面より高い105円で購入した場合

年間の利息は2円です。しかし、償還時は額面の100円しか戻ってこないため、5円の償還差損が出ます。5年で5円の損失なので、1年あたり1円のマイナスとなり、利回りは約0.95%になります。利率より低くなるのは、高く買った分だけ「損」になるからです。

よくある質問

Q
「利率」と「金利」の違いは何ですか?
A
ほぼ同義で使われますが、「金利」は市場や経済全体の文脈で、「利率」は個別の商品や契約の文脈で使われることが多いです。「日銀が金利を引き上げた」「この定期預金の利率は0.2%」のように使い分けます。
Q
「最終利回り」とは何ですか?
A
債券を購入してから償還(満期)まで保有した場合の利回りのことです。途中で売却せず、最後まで持ち続けた場合の投資効率を示します。
Q
「表面利回り」と「実質利回り」の違いは?
A
不動産投資でよく使われる用語です。「表面利回り」は年間家賃収入を物件価格で割っただけのもの、「実質利回り」は管理費や税金などの経費を差し引いた後の利回りです。実質利回りの方が実際の収益性を正確に表します。
Q
「配当利回り」とは何ですか?
A
株式投資で使われる用語で、株価に対する年間配当金の割合を示します。例えば、株価1,000円の株が年間30円の配当を出す場合、配当利回りは3%です。