目次
  1. 「債券」の意味と使い方
  2. 「債権」の意味と使い方
  3. 語源・由来
  4. 両者の関係性
  5. よくある質問
結論

「債券」は国や企業が資金調達のために発行する有価証券(金融商品)です。「債権」は他人に対して金銭の支払いなどを請求できる権利のことです。どちらも「さいけん」と読む同音異義語ですが、「券」は証券、「権」は権利を表しており、意味は全く異なります。

債券

さいけん
有価証券(金融商品)
国・企業が発行する借用証書

債権

さいけん
法的な権利
金銭等を請求できる権利
項目 債券 債権
漢字の意味 債+券(証券) 債+権(権利)
分類 有価証券・金融商品 法律上の権利
具体例 国債、社債、地方債 売掛金、貸付金、損害賠償請求権
対義語 なし 債務
英語 bond(ボンド) credit / claim(クレジット / クレーム)
使う場面 投資・金融の文脈 法律・ビジネス全般の文脈

「債券」の意味と使い方

「債券」とは、国や地方自治体、企業などが資金調達のために発行する有価証券です。投資家から見ると「借用証書」のようなもので、発行体にお金を貸す代わりに、定期的に利息を受け取り、満期には元本が返済されます。

債券には発行体によって様々な種類があり、国が発行する「国債」、地方自治体が発行する「地方債」、企業が発行する「社債」などがあります。いずれも投資対象として売買することができる金融商品です。

「債券」を使った例文
  • 安全性を重視して、資産の一部を債券で運用している。
  • 個人向け国は1万円から購入できる。
  • 金利が上昇すると債券の価格は下落する傾向がある。
  • 債券市場は株式市場と並ぶ世界最大の有価証券市場だ。

「債権」の意味と使い方

「債権」とは、特定の人(債務者)に対して、金銭の支払いや物の引き渡しなど、特定の行為を請求できる権利のことです。法律用語として使われ、「債権」を持つ人を「債権者」、義務を負う人を「債務者」と呼びます。

例えば、商品を売った側が持つ「売掛金」、お金を貸した側が持つ「貸付金」、事故の被害者が持つ「損害賠償請求権」などはすべて債権の一種です。債権は目に見える「モノ」ではなく、法的に認められた「権利」である点が重要です。

「債権」を使った例文
  • 取引先の経営悪化により、債権の回収が困難になった。
  • 債権者として破産手続きに参加する。
  • 売掛金という債権を担保にして融資を受けた。
  • 債権の消滅時効は原則5年と定められている。

語源・由来

どちらも「債(さい)」という漢字で始まりますが、2文字目が異なります。

「債」は「人」と「責」を組み合わせた漢字で、「責任を負う」「借金」という意味があります。つまり、どちらの言葉も「借金・負債」に関係するという点では共通しています。

「債券」の「券」は「証券」「券面」の「券」で、紙に書かれた証書を意味します。つまり「債券」は「借金の証書」という意味になります。

「債権」の「権」は「権利」「所有権」の「権」で、法的に認められた力を意味します。つまり「債権」は「借金を返してもらう権利」という意味になります。

両者の関係性

「債券」と「債権」は別の概念ですが、実は密接な関係があります。

債券を購入するということは、発行体(国や企業)にお金を貸すことを意味します。その結果、投資家は発行体に対して「元本を返済してもらう権利」と「利息を受け取る権利」を持つことになります。この権利が「債権」です。

つまり、「債券」という金融商品を買うと、その発行体に対する「債権」を持つことになる、という関係にあります。

よくある質問

Q
「債券」と「債権」、どちらを使えばいいか迷ったら?
A
金融商品や投資の話なら「債券」、法的な権利や請求の話なら「債権」を使います。「国債を買う」「社債に投資する」は債券、「債権を回収する」「債権者会議」は債権です。
Q
「債券」の対義語は何ですか?
A
「債券」には明確な対義語はありません。金融商品としては「株式」と対比されることが多いです。一方、「債権」の対義語は「債務」で、債権者の反対は債務者です。
Q
「債権回収」と「債券売却」の違いは何ですか?
A
「債権回収」は、売掛金や貸付金などを債務者から取り立てることです。「債券売却」は、保有している国債や社債などの金融商品を市場で売ることです。漢字は似ていますが、全く異なる行為を指します。
Q
「債券者」「債権者」どちらが正しい?
A
「債権者」が正しい表記です。「債券者」という言葉は存在しません。債券を持っている人は「債券保有者」または「投資家」と呼びます。