目次
  1. 「調剤」の意味と使い方
  2. 「調合」の意味と使い方
  3. 語源・由来
  4. 使い分けのポイント
  5. よくある質問
結論

「調剤」は薬剤師が処方箋に基づいて薬を揃え、患者に渡す業務全体のこと。「調合」は2種類以上のものを混ぜ合わせることで、薬だけでなくスパイスや香料などにも使えます。「調剤」は医療専門用語、「調合」は幅広い場面で使える一般的な言葉という違いがあります。

調剤

ちょうざい
薬剤師が行う業務
処方箋に基づき薬を揃えて渡す

調合

ちょうごう
混ぜ合せる行為
薬・スパイス・香料など幅広く使う
項目 調剤 調合
基本的な意味 処方箋に基づき薬を揃えて患者に渡す業務 2種類以上のものを混ぜ合わせること
対象 医薬品のみ 薬・スパイス・香料・カクテルなど
行う人 薬剤師(独占業務) 誰でも可能
処方箋 必要 不要
範囲 確認・準備・服薬指導など業務全体 混ぜ合わせる作業のみ

「調剤」の意味と使い方

「調剤」とは、医師から発行された処方箋に基づいて、薬剤師が医薬品を揃え、患者に交付する業務のことです。

調剤は薬剤師の独占業務とされており、処方箋の内容確認から、薬の準備、服薬指導、薬歴管理までの一連の流れを含みます。単に薬を「混ぜ合わせる」だけでなく、処方内容が適切かどうかのチェックや、患者への説明も調剤業務に含まれます。

なお、医師・歯科医師・獣医師は自ら処方した処方箋に限り、調剤を行うことが認められています。

「調剤」を使った例文
  • 処方箋を持って調剤薬局に向かった。
  • 薬剤師が処方内容を確認してから調剤を行う。
  • 調剤が完了するまで待合室でお待ちください。
  • 調剤ミスを防ぐためのダブルチェック体制を整えている。

「調合」の意味と使い方

「調合」とは、2種類以上のものを混ぜ合わせて、新しいものを作り出すことです。

もともとは薬を混ぜ合わせる意味で使われていましたが、現在では薬に限らず幅広い場面で使われます。スパイスを混ぜ合わせて調味料を作る、香料を混ぜ合わせて香水を作る、複数の酒を混ぜてカクテルを作るなど、「混ぜ合わせて何かを作る」行為全般に使えます。

また、土木・建設の分野では、コンクリートを作る際の材料の配合割合を「調合」と呼ぶこともあります。

「調合」を使った例文
  • 漢方薬局で生薬を調合してもらった。
  • シェフが独自の調合でスパイスを配合した。
  • 香水師がオリジナルの香りを調合する。
  • バーテンダーがカクテルを調合している。

語源・由来

「調剤」は「調」と「剤」から成る熟語です。「調」は「ととのえる」、「剤」は「薬」を意味します。つまり「薬をととのえる」が原義です。かつては生薬を配合して薬を作る作業を指していましたが、現在は処方箋に基づく一連の業務全体を指すようになりました。

「調合」は「調」と「合」から成ります。「調」は「ととのえる」、「合」は「合わせる」を意味し、「ととのえて合わせる」が原義です。漢方薬の調合技術が古代中国から伝わったとされ、長い歴史の中で薬以外の分野にも使われるようになりました。

使い分けのポイント

「調剤」と「調合」の使い分けで迷ったときは、以下のポイントを参考にしてください。

「調剤」を使う場面

  • 処方箋に基づいて薬を準備するとき
  • 薬剤師の業務を指すとき
  • 調剤薬局・調剤報酬など、医療制度の文脈

「調合」を使う場面

  • 複数の材料を混ぜ合わせるとき(薬に限らない)
  • 漢方薬や生薬を混ぜ合わせるとき
  • スパイス・香料・カクテルなどを作るとき

なお、薬の文脈でも「調合」は使えます。ただし「調剤」は薬剤師の専門業務を強調するニュアンスがあり、「調合」は混ぜ合わせる作業そのものを指すという違いがあります。

よくある質問

Q
「調剤薬局」と「調合薬局」どちらが正しい?
A
「調剤薬局」が正しい表現です。処方箋に基づいて薬を提供する薬局は「調剤薬局」と呼びます。「調合薬局」という表現は一般的ではありません。
Q
漢方薬は「調剤」「調合」どちらを使う?
A
どちらも使えます。処方箋に基づいて漢方薬を準備する場合は「調剤」、生薬を混ぜ合わせる作業を指す場合は「調合」を使うことが多いです。
Q
「調合」は薬以外にも使える?
A
はい、使えます。スパイスを調合する、香水を調合する、カクテルを調合するなど、2種類以上のものを混ぜ合わせる場面全般で使用できます。
Q
「調合」と「配合」の違いは?
A
「配合」は複数のものを組み合わせること、「調合」は混ぜ合わせて新しいものを作り出すことです。「配合」は成分がそのまま残るイメージ、「調合」は混ぜることで新たな効果や風味が生まれるイメージがあります。