結論
「示談」は裁判所の外で当事者同士が話し合って解決すること、「和解」は当事者が互いに譲歩して争いをやめることです。実質的な意味はほぼ同じですが、「示談」は民法に規定がなく、「和解」は民法に規定があります。また「和解」には裁判所で行う「裁判上の和解」があり、これは確定判決と同じ効力を持ちます。
| 項目 | 示談 | 和解 |
|---|---|---|
| 法律上の規定 | 民法に規定なし | 民法695条に規定あり |
| 行われる場所 | 裁判所の外 | 裁判所の内外どちらも |
| よく使われる場面 | 刑事事件、交通事故 | 民事裁判、訴訟 |
| 法的効力 | 私的な契約 | 裁判上の和解は判決と同等 |
| 代表的な表現 | 示談金、示談交渉、示談成立 | 和解成立、和解金、和解調書 |
「示談」の意味と使い方
示談(じだん)は、裁判所の外で当事者同士が話し合い、合意によって紛争を解決することを意味します。民法には「示談」という言葉の規定はなく、一般的に使われる用語です。
交通事故や刑事事件で特によく使われ、加害者が被害者に対して損害賠償を行い、被害者がそれ以上の請求をしないことを約束する形で成立します。
「示談」の特徴
- 裁判所を通さない – 当事者同士(または代理人)の話し合いで解決
- 時間・費用の節約 – 裁判に比べて早く、費用も抑えられる
- 刑事事件への影響 – 示談成立は起訴・不起訴や量刑に影響する
「示談」を使った例文
- 交通事故の示談交渉が始まった。
- 被害者との示談が成立した。
- 示談金として100万円を支払った。
- 示談書に署名した。
「和解」の意味と使い方
和解(わかい)は、当事者が互いに譲歩して争いをやめることを意味します。民法695条に「当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約する」契約として規定されています。
和解には「裁判外の和解」と「裁判上の和解」があり、特に裁判上の和解は確定判決と同じ効力を持つ点が重要です。
「和解」の2つの種類
1. 裁判外の和解
裁判所を通さず、当事者同士で話し合って解決すること。示談とほぼ同じ意味です。
2. 裁判上の和解
裁判手続きの中で、裁判官が仲介役となって話し合いによる解決を図ること。成立すると「和解調書」が作成され、確定判決と同じ効力を持ちます。
「和解」を使った例文
- 裁判所で和解が成立した。
- 原告と被告が和解に応じた。
- 和解金として500万円を支払うことで合意した。
- 長年の争いが和解によって解決した。
使い分けのポイント
場面による使い分け
| 場面 | よく使う言葉 | 理由 |
|---|---|---|
| 交通事故 | 示談 | 裁判所外で保険会社と交渉 |
| 刑事事件 | 示談 | 起訴前に被害者と交渉 |
| 民事裁判中 | 和解 | 裁判官が仲介 |
| 訴訟前の交渉 | 示談・和解どちらも | 裁判所外の話し合い |
法的効力の違い
- 示談 – 私的な契約。相手が約束を破っても、改めて裁判を起こす必要がある
- 裁判外の和解 – 示談と同様、私的な契約
- 裁判上の和解 – 確定判決と同じ効力。相手が約束を破れば強制執行が可能
示談・和解のメリットとデメリット
メリット
- 早期解決 – 裁判に比べて短期間で解決できる
- 費用の節約 – 裁判費用や弁護士費用を抑えられる
- 柔軟な解決 – 当事者の合意で自由に条件を決められる
- 非公開 – 裁判と違い、内容が公開されない
デメリット
- 強制力の弱さ – 示談・裁判外の和解は相手が約束を破っても強制執行できない
- 不利な条件 – 交渉力の差で不利な条件を受け入れてしまうことがある
- やり直しが困難 – 一度成立すると、原則として覆せない
よくある質問
Q
「示談金」と「和解金」の違いは?
「示談金」と「和解金」の違いは?
A
実質的な意味は同じで、どちらも紛争解決のために支払うお金を指します。一般的に、裁判所外での解決では「示談金」、裁判中の解決では「和解金」と呼ぶことが多いです。
実質的な意味は同じで、どちらも紛争解決のために支払うお金を指します。一般的に、裁判所外での解決では「示談金」、裁判中の解決では「和解金」と呼ぶことが多いです。
Q
示談が成立すると刑事罰はどうなる?
示談が成立すると刑事罰はどうなる?
A
示談の成立は、検察の起訴・不起訴の判断や、裁判所の量刑・執行猶予の判断に影響します。被害者が「厳罰を望まない」と意思表示した場合、不起訴や減刑につながることがあります。ただし、示談が成立しても必ず刑事罰を免れるわけではありません。
示談の成立は、検察の起訴・不起訴の判断や、裁判所の量刑・執行猶予の判断に影響します。被害者が「厳罰を望まない」と意思表示した場合、不起訴や減刑につながることがあります。ただし、示談が成立しても必ず刑事罰を免れるわけではありません。
Q
裁判上の和解と判決、どちらが有利?
裁判上の和解と判決、どちらが有利?
A
一概には言えませんが、和解には「早期解決」「柔軟な条件設定」「控訴されるリスクがない」などのメリットがあります。判決は時間がかかりますが、法的に正当な結論を得られる可能性があります。
一概には言えませんが、和解には「早期解決」「柔軟な条件設定」「控訴されるリスクがない」などのメリットがあります。判決は時間がかかりますが、法的に正当な結論を得られる可能性があります。
Q
示談書と和解書の違いは?
示談書と和解書の違いは?
A
書類のタイトルが違うだけで、法的効力に大きな違いはありません。どちらも当事者間の合意内容を記録した文書です。「合意書」と呼ばれることもあります。
書類のタイトルが違うだけで、法的効力に大きな違いはありません。どちらも当事者間の合意内容を記録した文書です。「合意書」と呼ばれることもあります。