「横断」は横方向(東西)に横切ること、「縦断」は縦方向(南北)に通り抜けることを意味します。日本は縦に長い国なので「日本縦断」、道路は横切るので「横断歩道」と使い分けます。また「横断」は組織や分野をまたぐ意味(部門横断など)でも使われます。
| 項目 | 横断 | 縦断 |
|---|---|---|
| 意味 | 横方向に横切る | 縦方向に通り抜ける |
| 方向 | 東⇔西(横) | 北⇔南(縦) |
| 日本の場合 | あまり使わない | 日本縦断 |
| 道路・川 | 横断歩道、川を横断 | (使わない) |
| 比喩的用法 | 部門横断、横断的 | (あまり使わない) |
「横断」の意味と使い方
横断(おうだん)は、横方向に横切ることを意味します。地図上では東から西、または西から東への移動を表します。
「横」には「よこ」「横切る」という意味があり、基準となるものに対して垂直に横切るニュアンスがあります。道路を渡る「横断歩道」は、車の流れを横切って渡ることから「横断」と呼ばれます。
「横断」の主な意味
1. 横方向に横切る
東西方向に移動して通り抜けること。「ユーラシア大陸横断」「アメリカ大陸横断」など。
2. 道路・川を渡る
道路や川を横切って渡ること。「横断歩道」「道路を横断」「川を横断」など。
3. 組織・分野をまたぐ
複数の組織や分野にまたがること。「部門横断」「横断的」「組織横断」など。
- 横断歩道を渡る。
- シベリア鉄道でユーラシア大陸を横断した。
- 部門横断のプロジェクトチームを立ち上げた。
- 道路を横断するときは左右を確認する。
「縦断」の意味と使い方
縦断(じゅうだん)は、縦方向に通り抜けることを意味します。地図上では北から南、または南から北への移動を表します。
「縦」には「たて」「縦に通る」という意味があり、長いものを端から端まで通り抜けるニュアンスがあります。日本は南北に長い国なので、北海道から沖縄まで旅することを「日本縦断」と呼びます。
「縦断」の主な意味
1. 縦方向に通り抜ける
南北方向に移動して通り抜けること。「日本縦断」「アフリカ大陸縦断」など。
2. 長いものを端から端まで通る
細長いものの全長を通り抜けること。「列島縦断」「半島縦断」など。
- バイクで日本縦断の旅に出た。
- 台風が日本列島を縦断した。
- アフリカ大陸縦断に挑戦する。
- 南米を縦断するバスツアーに参加した。
使い分けのポイント
基本ルール
- 東⇔西の移動 → 「横断」
- 北⇔南の移動 → 「縦断」
- 道路・川を渡る → 「横断」(方向に関係なく)
日本の場合
日本は南北に長い国なので、北海道から沖縄への移動は「日本縦断」です。「日本横断」はあまり使いません。
- 北海道→沖縄 → 「日本縦断」
- 北海道→沖縄 → 「日本横断」(不自然)
大陸の場合
| 大陸 | 横断(東⇔西) | 縦断(北⇔南) |
|---|---|---|
| ユーラシア大陸 | 横断 | あまり使わない |
| アフリカ大陸 | あまり使わない | 縦断 |
| アメリカ大陸 | 横断 | 縦断 |
「横断歩道」はなぜ「横断」?
道路を渡る場合、自分から見て縦方向に進んでいても「横断」と呼びます。これは、道路や川を「渡る」行為が、その流れに対して「横切る」動作だからです。
車は道路に沿って走りますが、歩行者は道路を横切って渡ります。この「横切る」という動作から「横断歩道」と呼ばれます。「縦断歩道」という言葉はありません。
比喩的な用法
「横断」は、組織や分野をまたぐ意味でも使われます。
- 部門横断 – 複数の部門にまたがること
- 横断的 – 複数の領域にまたがる様子
- 組織横断 – 複数の組織にまたがること
これは、縦割りの組織構造を「横に」つなぐイメージから来ています。「縦断」にはこのような比喩的用法はあまりありません。
よくある質問
「日本横断」という表現は間違い?
間違いではありませんが、あまり使いません。日本は南北に長い国なので「日本縦断」が一般的です。ただし、本州を東西に横切る場合は「本州横断」と言うこともあります。
台風が「縦断」「横断」どちらを使う?
台風の進路によります。南から北へ日本列島を通過する場合は「縦断」、東西方向に通過する場合は「横断」です。ただし日本列島は弓なりに曲がっているため、気象庁は混乱を避けるため具体的な通過地域を示すことが多いです。
「横断」と「縦断」の反対語は?
「横断」と「縦断」は互いに対義語の関係にあります。横方向が「横断」、縦方向が「縦断」です。
「部門横断」はなぜ「横断」?
縦割りの組織構造を「横に」つなぐイメージから来ています。各部門が縦に並んでいるとすると、それを横につなぐので「横断」と表現します。