「会う」は人と顔を合わせる一般的な表現、「逢う」は親しい人との特別な出会いや運命的な出会い、「遭う」は事故や災難など好ましくない事態に出くわすこと、「遇う」は幸運や良いものに思いがけず出くわすことを表します。迷ったときは「会う」を使えば問題ありません。
| 項目 | 会う | 逢う | 遭う | 遇う |
|---|---|---|---|---|
| 意味 | 人と顔を合わせる | 親しい人と対面する | 災難に出くわす | 幸運に出くわす |
| ニュアンス | 中立的 | ポジティブ・特別 | ネガティブ | ポジティブ・偶然 |
| 常用漢字 | ○ | ×(人名用) | ○ | ×(常用外読み) |
| 代表的な熟語 | 面会、会合 | 逢瀬、逢着 | 遭遇、遭難 | 遇う(待遇、境遇) |
| 使用例 | 友人に会う | 恋人に逢う | 事故に遭う | 幸運に遇う |
「会う」の意味と使い方
「会う」は、人と顔を合わせることを表す最も一般的な表現です。常用漢字であり、ビジネス文書や公的な文章ではこの表記を使います。
「面会」「会合」「会話」などの熟語があり、予定した対面でも偶然の出会いでも使えます。
「会う」を使う場面
- 一般的な対面(友人に会う、取引先に会う)
- 予定した会合(社長に会う約束をした)
- 偶然の出会い(駅で知人に会った)
- 明日、久しぶりに友人に会う予定だ。
- 駅で偶然、高校時代の同級生に会った。
- 来週、取引先の社長に会うことになっている。
「逢う」の意味と使い方
「逢う」は、親しい人との特別な出会いや、運命的な出会いを表す文学的な表現です。常用漢字ではなく人名用漢字のため、公的な文書では「会う」を使います。
「逢瀬(おうせ)」「めぐり逢う」などの表現があり、恋愛や特別な関係性を暗示するニュアンスがあります。
「逢う」を使う場面
- 恋人や大切な人との対面(恋人に逢いたい)
- 運命的な出会い(運命の人にめぐり逢う)
- 文学的・詩的な表現(また逢う日まで)
- 離れていても、あなたに逢いたい気持ちは変わらない。
- 二人はまるで運命のようにめぐり逢った。
- また逢う日を楽しみにしています。
「遭う」の意味と使い方
「遭う」は、事故や災難など好ましくない事態に出くわすことを表します。常用漢字であり、ネガティブな状況に使います。
「遭遇」「遭難」などの熟語があり、思いがけず困った事態にぶつかるニュアンスがあります。
「遭う」を使う場面
- 事故や災難に出くわす(交通事故に遭う)
- 困難や不運に見舞われる(災難に遭う、ひどい目に遭う)
- 好ましくない天候に出くわす(雨に遭う、嵐に遭う)
- 帰り道で突然の雨に遭った。
- 旅行中に交通事故に遭ってしまった。
- 彼は詐欺に遭い、大金を失った。
「遇う」の意味と使い方
「遇う」は、幸運や良いものに思いがけず出くわすことを表します。「遭う」の反対で、ポジティブな偶然の出来事に使います。
ただし「遇」を「あう」と読むのは常用漢字表にない読み方のため、一般的な文章では「会う」を使うことが多いです。「遇」は「待遇」「境遇」「千載一遇」などの熟語で使われます。
「遇う」を使う場面
- 幸運に出くわす(千載一遇のチャンスに遇う)
- 懐かしい人に思いがけず出会う(旧友に遇う)
- 良い機会に巡り合う(好機に遇う)
- 旅先で思いがけず旧友に遇った。
- 千載一遇のチャンスに遇い、成功を収めた。
- 幸運に遇うとはこのことだ。
「遭う」と「遇う」の違い
「遭う」と「遇う」は対になる表現です。どちらも思いがけず出くわすという意味ですが、出会う対象が正反対です。
| 項目 | 遭う | 遇う |
|---|---|---|
| 出会う対象 | 好ましくないもの | 好ましいもの |
| 例 | 事故、災難、雨 | 幸運、旧友、好機 |
| 熟語 | 遭遇、遭難 | 待遇、境遇、千載一遇 |
使い分けのポイント
4つの「あう」は、出会いの性質によって使い分けます。
判断の手順
- 好ましくない事態か? → 遭う
- 幸運・良い偶然か? → 遇う
- 特別な・運命的な出会いか? → 逢う
- 一般的な対面か? → 会う
迷ったときは「会う」
「会う」は最も汎用的で、ほとんどの場面で使えます。「逢う」「遇う」は常用漢字外のため、ビジネス文書や公的な文章では「会う」を使いましょう。
「合う」との違い
同じ「あう」と読む漢字に「合う」がありますが、意味が全く異なります。
- 会う・逢う・遭う・遇う → 人やものに出会う
- 合う → 一致する、適合する(話が合う、サイズが合う)
「合う」は対面ではなく、物事が一致したりぴったり当てはまったりすることを表します。
語源・由来
「会」「逢」「遭」「遇」はそれぞれ異なる成り立ちを持っています。
「会」は、人が集まって話し合う様子を表した字で、「会合」「会議」のように複数の人が集まる場面に使われます。
「逢」は「辶(しんにょう)」と「夆」を組み合わせた字で、道で神秘的なものに出会うという意味がありました。特別な出会いに使われるようになりました。
「遭」は「辶」と「曹」を組み合わせた字で、道で何かにぶつかる様子を表しています。好ましくない出来事に出くわすという意味です。
「遇」は「辶」と「禺」を組み合わせた字で、思いがけず出会うという意味があります。「遭」とは逆に、良いものに出会う場合に使われます。
よくある質問
恋人に「あいたい」はどの漢字?
「逢いたい」と書くと、特別な想いや恋愛感情が込められた表現になります。ただし「逢」は常用漢字外のため、一般的な文章やビジネスメールでは「会いたい」を使います。
「ひどい目にあう」はどの漢字?
「ひどい目に遭う」と書きます。好ましくない事態に出くわすという意味なので「遭う」を使います。「痛い目に遭う」「災難に遭う」なども同様です。
「千載一遇」の「遇」と「遭遇」の「遭」はなぜ違う?
「千載一遇」は千年に一度の良い機会という意味なので「遇」、「遭遇」は思いがけず出くわすという中立〜ネガティブな意味で「遭」を使います。ただし「遭遇」は良い出会いにも使われることがあります。
「話があう」はどの漢字?
「話が合う」と書きます。この「合う」は一致する・適合するという意味で、対面を表す「会う」とは全く別の言葉です。「サイズが合う」「気が合う」なども同様です。