「葬儀」と「葬式」は、日常会話ではほぼ同じ意味で使われます。ただし厳密には、「葬儀」はやや改まった表現で、通夜から火葬までの一連の儀式全体を指すこともあります。一方「葬式」は日常的な表現で、主に通夜の翌日に行われる儀式を指します。実際にはどちらを使っても問題ありません。
| 項目 | 葬儀 | 葬式 |
|---|---|---|
| 言葉の印象 | 改まった・フォーマル | 日常的・カジュアル |
| 意味の範囲(広義) | 通夜〜火葬の一連の儀式 | 通夜の翌日の儀式 |
| 意味の範囲(狭義) | 宗教的な儀式の部分 | 宗教的な儀式の部分 |
| 使用場面 | 案内状、正式な文書 | 日常会話 |
| 複合語の例 | 葬儀社、葬儀場、葬儀費用 | 葬式仏教、葬式代 |
「葬儀」の意味と使い方
「葬儀」は、亡くなった人を弔うための儀式を指す言葉です。「葬式」よりもやや改まった響きがあり、案内状や正式な文書で使われることが多いです。
「葬儀」には2つの使い方があります。
狭義の「葬儀」
僧侶による読経や引導など、宗教的な儀礼の部分を指します。この意味では「葬式」とほぼ同義です。
広義の「葬儀」
通夜・葬式・火葬をまとめた一連の儀式全体を指します。「葬儀の日程を決める」という場合は、通夜・告別式・火葬すべての日時を決めるという意味になります。
- 葬儀は明日の午前10時から執り行われます。
- 葬儀社に見積もりを依頼した。
- 葬儀の日程が決まり次第ご連絡いたします。
- 葬儀への参列はご遠慮ください。
「葬式」の意味と使い方
「葬式」は、亡くなった人を弔うための儀式を指す日常的な言葉です。「お葬式」という形でもよく使われます。
主に通夜の翌日に行われる儀式を指し、「葬儀」よりも意味の範囲が狭いとされることがあります。ただし、実際には「葬儀」と同じ意味で使われることがほとんどです。
日常会話では「葬式」や「お葬式」の方が自然に使われ、「葬儀」はやや堅い印象を与えます。
- 来週、親戚の葬式に出席する。
- お葬式の服装はどうすればいい?
- 葬式代がいくらかかるか心配だ。
- 最近は家族だけでお葬式をすることが多い。
語源・由来
「葬儀」の語源
「葬儀」は「葬」と「儀」の組み合わせです。「葬」は死者を葬る(ほうむる)こと、「儀」は儀式を意味します。漢語由来の改まった表現です。
「葬式」の語源
「葬式」は「葬」と「式」の組み合わせです。「式」は式典・儀式を意味します。「葬儀」と同じく漢語由来ですが、「式」という字が日常的に使われるため、より親しみやすい響きになっています。
複合語での使い分け
「葬儀」と「葬式」は、複合語になったときに使い分けが見られます。
「葬儀」を使う複合語
- 葬儀社(そうぎしゃ):葬儀を請け負う会社
- 葬儀場(そうぎじょう):葬儀を行う施設
- 葬儀費用(そうぎひよう):葬儀にかかる費用
- 家族葬(かぞくそう):家族だけで行う葬儀
「葬式」を使う複合語
- 葬式仏教(そうしきぶっきょう):葬式を中心とした仏教の形態
- 葬式代(そうしきだい):葬式にかかる費用(口語的)
業界用語や正式な場面では「葬儀」が好まれ、「葬儀社」「葬儀場」が一般的です。「葬式社」「葬式場」とは言いません。
迷ったときは
「葬儀」と「葬式」は、どちらを使っても間違いではありません。以下を目安にすると自然です。
- 案内状・正式な文書:「葬儀」を使う
- 日常会話:「葬式」「お葬式」を使う
- どちらでも:意味は通じるので問題なし
ビジネスシーンや目上の人との会話では「葬儀」、友人や家族との会話では「葬式」「お葬式」を使うと自然です。
よくある質問
「葬儀」と「葬式」は同じ意味?
日常会話ではほぼ同じ意味で使われます。厳密には「葬儀」の方が広い意味(通夜〜火葬の一連の儀式)を持つことがありますが、実際には区別せずに使われています。
「お葬式」と言うのに「お葬儀」とは言わないのはなぜ?
「葬式」が日常的な言葉なので丁寧の「お」がつきやすいのに対し、「葬儀」はもともと改まった表現なので「お」をつける必要がないためです。「お葬儀」は文法的に誤りではありませんが、あまり使われません。
「葬儀」と「告別式」の違いは?
「葬儀」は僧侶を中心とする宗教的な儀式、「告別式」は喪主・参列者を中心とする社会的な儀式です。現代では一体化して「葬儀・告別式」として行われることがほとんどです。
「葬祭」とは何が違う?
「葬祭」は「葬儀」と「祭祀(法事など)」を合わせた言葉で、より広い意味を持ちます。「冠婚葬祭」の「葬祭」はこの意味で使われています。