目次
  1. 「スリラー」の意味と使い方
  2. 「サスペンス」の意味と使い方
  3. 語源・由来
  4. 境界線は曖昧
  5. 関連ジャンルとの違い
  6. よくある質問
結論

どちらも緊張感や恐怖を味わせる作品のジャンルですが、重点の置き方が異なります。「スリラー」は差し迫る危険や衝撃的な展開による恐怖や興奮を味わわせるもの。「サスペンス」は物語の行方が分からないことによる不安や緊張を持続させるもの。ただし境界線は曖昧で、「サスペンススリラー」のように複合的に使われることも多いです。

スリラー

すりらー
恐怖や興奮を与える
身体的な危機を描く

サスペンス

さすぺんす
不安や緊張を与える
心理的な緊迫感を描く
項目 スリラー サスペンス
基本的な意味 恐怖や興奮を味わわせる作品 不安や緊張を持続させる作品
語源 thrill(ぞくぞくする) suspense(宙吊り)
重視する要素 身体的な危機・衝撃 心理的な緊張・不安
緊張感の与え方 断続的に恐怖や興奮を与える 持続的に不安感を高める
展開のテンポ 速い・アクション多め じわじわと高まる
代表作 羊たちの沈黙、セブン サイコ、激突!

「スリラー」の意味と使い方

「スリラー」差し迫る危険や衝撃的な展開によって、恐怖や興奮を味わわせる作品を指します。英語の「thrill(ぞくぞくする、わくわくする)」が語源で、観客をゾクゾクさせることを目的としたジャンルです。

スリラーの特徴は、テンポの速い展開とアクション要素です。主人公が差し迫った危険に直面し、それを回避しようと奔走する様子が描かれます。身体的な危機が重視され、「殺されるかもしれない」「間に合わないかもしれない」といった切迫感が観客の恐怖心を煽ります。

映画のジャンルとしては「サイコスリラー」「クライムスリラー」「ポリティカルスリラー」など、さまざまなサブジャンルがあります。

「スリラー」を使った例文
  • この映画は手に汗握るスリラーだった。
  • 彼女はスリラー小説の名手として知られている。
  • 今夜はスリラー映画を観てゾクゾクしたい気分だ。

「サスペンス」の意味と使い方

「サスペンス」は、物語の行方が分からないことによる不安や緊張を持続させる作品を指します。語源はラテン語の「suspēnsus(宙吊り)」で、「観客の心を宙吊りにする」という意味があります。ズボンを吊るすサスペンダーと同じ語源です。

サスペンスの特徴は、心理的な緊張感の持続です。「犯人は誰なのか」「主人公は無事に逃げられるのか」「真実は明らかになるのか」といった不安を観客に抱かせ、物語の結末を知りたいという気持ちを高めていきます。

スリラーと比べると、じわじわと緊張感が高まっていく展開が多く、心理戦や謎解きの要素を含むことも多いです。

「サスペンス」を使った例文
  • この小説は最後までサスペンスが途切れない。
  • 火曜日はサスペンスドラマを楽しみにしている。
  • 息をのむようなサスペンス展開に引き込まれた。

語源・由来

「スリラー」の由来

「スリラー」は英語の「thriller」をそのままカタカナにした言葉です。「thrill」は「ぞくぞくさせる」「わくわくさせる」という意味の動詞で、「thriller」は「ぞくぞくさせるもの」という意味になります。

映画ジャンルとしてのスリラーは20世紀初頭から使われ始め、アルフレッド・ヒッチコック監督の作品などによって確立されました。

「サスペンス」の由来

「サスペンス」は英語の「suspense」をカタカナにした言葉で、語源はラテン語の「suspēnsus(宙吊り)」です。「観客の心を宙吊りにする」、つまり結末が分からない不安定な状態に置くことを意味します。

ズボンを吊るす「サスペンダー(suspender)」と同じ語源であり、「吊るす」「宙に浮かせる」というイメージが共通しています。

境界線は曖昧

実際のところ、スリラーとサスペンスの境界線は非常に曖昧です。多くの作品が両方の要素を持っており、「サスペンススリラー」「サイコスリラー」「クライムサスペンス」など、複合的なジャンル名で呼ばれることも珍しくありません。

たとえばヒッチコック監督の『サイコ』は、サスペンス映画の代表作とされる一方で、スリラー映画の名作としても挙げられます。厳密に区別することにこだわるよりも、「スリラーは恐怖・興奮寄り」「サスペンスは不安・緊張寄り」という大まかなニュアンスの違いを理解しておけば十分でしょう。

関連ジャンルとの違い

ホラーとの違い

ホラー」は幽霊や怪物、常現象など非現実的な存在による恐怖を描くジャンルです。一方、スリラーやサスペンスは基本的に現実的な設定(殺人鬼、犯罪者、陰謀など)を扱います。ただし「サイコホラー」「スリラーホラー」など、境界が曖昧な作品も多くあります。

ミステリーとの違い

「ミステリー」は謎解きを主眼に置いたジャンルです。「犯人は誰か」を推理することが楽しみの中心となります。サスペンスは謎解き要素を含むことも多いですが、必ずしも謎解きが必要ではなく、純粋に緊張感や不安感を楽しむ作品もあります。

よくある質問

Q
「サスペンススリラー」とは?
A
サスペンスとスリラー両方の要素を持つ作品を指します。心理的な緊張感を持続させながら、衝撃的な展開で恐怖や興奮も味わわせる作品です。両ジャンルの境界が曖昧なため、このような複合的な呼び方がよく使われます。
Q
「サイコスリラー」とは?
A
異常心理や精神的な恐怖を題材にしたスリラーのことです。殺人鬼やサイコパスなど、人間の狂気を描く作品が多く、『羊たちの沈黙』『セブン』などが代表作です。「サイコサスペンス」「サイコホラー」とも呼ばれます。
Q
日本の「サスペンスドラマ」は英語でも通じる?
A
「サスペンス」自体は英語ですが、日本で「サスペンスドラマ」と呼ばれるものは、英語では「mystery」「crime drama」「thriller」などと呼ばれることが多いです。火曜サスペンス劇場のような2時間ドラマは日本独自の文化と言えます。
Q
マイケル・ジャクソンの「スリラー」とは関係ある?
A
同じ「thriller」という英語から来ています。マイケル・ジャクソンの楽曲『Thriller』は、ホラー映画をモチーフにした「ぞくぞくする」内容で、ジャンルとしてのスリラーと同じ「恐怖や興奮を与える」という意味合いを持っています。