「テクノ」は1980年代にデトロイトで生まれた機械的で無機質なサウンドが特徴のジャンルです。「ハウス」は同じく1980年代にシカゴで生まれたソウルフルで踊りやすいジャンルです。「トランス」は1990年代にドイツで生まれた高揚感のあるメロディアスなジャンルです。いずれも電子音楽(EDM)の代表的なジャンルですが、発祥地・時代・サウンドの特徴が異なります。
| 項目 | テクノ | トランス | ハウス |
|---|---|---|---|
| 発祥地 | アメリカ・デトロイト | ドイツ | アメリカ・シカゴ |
| 誕生時期 | 1980年代半ば | 1990年代前半 | 1980年代前半 |
| BPM(テンポ) | 120〜150 | 130〜150 | 115〜130 |
| サウンドの特徴 | 機械的・無機質・硬質 | うねるメロディ・高揚感 | ソウルフル・温かみ |
| ボーカル | 少ない(インスト中心) | あり(美しい歌声) | あり(ソウルフル) |
| 代表的アーティスト | Jeff Mills、Carl Cox | Armin van Buuren、Tiësto | Frankie Knuckles |
「テクノ」の意味と特徴
「テクノ」は、1980年代半ばにアメリカ・デトロイトで生まれた電子音楽のジャンルです。シンセサイザーやドラムマシンを使った機械的で無機質なサウンドが特徴です。
テクノは、ファンク、エレクトロ、そしてドイツのクラフトワークやYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)などの電子音楽の影響を受けて誕生しました。「デトロイト・テクノ」と呼ばれるオリジナルのスタイルは、多くのサブジャンルの原点となっています。
テクノの音楽的特徴
- 機械的・無機質なビート:硬質で直線的なキック音
- 反復するリズム:同じフレーズを繰り返すミニマルな構成
- ボーカルが少ない:インストゥルメンタル(歌なし)が多い
- BPM 120〜150:中〜高速のテンポ
代表的なテクノアーティスト
- Jeff Mills(ジェフ・ミルズ)
- Carl Cox(カール・コックス)
- Richie Hawtin(リッチー・ホーティン)
- Ken Ishii(ケン・イシイ)
- ベルリンのクラブで本場のテクノを体験した。
- テクノは機械的なビートが特徴だ。
- デトロイトテクノは電子音楽の原点とされる。
「トランス」の意味と特徴
「トランス」は、1990年代前半にドイツで生まれた電子音楽のジャンルです。うねるようなシンセサイザーのメロディと、聴く人を「トランス状態」に誘うような高揚感が特徴です。
「トランス」という名前は、精神状態が平常とは異なる「トランス状態」に由来します。繰り返されるメロディが陶酔感を生み出すことから、この名前がつきました。
トランスの音楽的特徴
- うねるメロディライン:シンセサイザーによる美しいメロディ
- 高揚感・疾走感:盛り上がりに向かう展開(ビルドアップ)
- 美しいボーカル:空間系エフェクトを使った歌声
- BPM 130〜150:やや速めのテンポ
代表的なトランスアーティスト
- Armin van Buuren(アーミン・ヴァン・ブーレン)
- Tiësto(ティエスト)
- Paul van Dyk(ポール・ヴァン・ダイク)
- Above & Beyond(アバヴ・アンド・ビヨンド)
- トランスの高揚感あるメロディに魅了された。
- フェスでトランスDJのセットを楽しんだ。
- トランスは1990年代にドイツで生まれたジャンルだ。
「ハウス」の意味と特徴
「ハウス」は、1980年代前半にアメリカ・シカゴで生まれた電子音楽のジャンルです。ソウルやディスコの影響を受けた温かみのあるサウンドと、踊りやすいリズムが特徴です。
「ハウス」という名前は、シカゴにあったゲイクラブ「ウェアハウス(Warehouse)」に由来します。DJのフランキー・ナックルズがこのクラブで新しいスタイルの音楽をかけ始めたことがハウスの始まりとされています。
ハウスの音楽的特徴
- ソウルフルなサウンド:ソウルやディスコの影響を受けた温かみ
- 4つ打ちのキック:「ドン・ドン・ドン・ドン」という規則的なリズム
- キャッチーなメロディ:踊りやすく親しみやすい
- BPM 115〜130:踊りやすい中速テンポ
代表的なハウスアーティスト
- Frankie Knuckles(フランキー・ナックルズ):「ハウスのゴッドファーザー」
- David Guetta(デヴィッド・ゲッタ)
- Disclosure(ディスクロージャー)
- Calvin Harris(カルヴィン・ハリス)
- ハウスミュージックは踊りやすいビートが魅力だ。
- シカゴはハウス発祥の地として知られる。
- ディープハウスはリラックスできる音楽として人気がある。
3ジャンルの関係性
テクノ、トランス、ハウスはいずれも電子音楽(EDM)の代表的なジャンルですが、それぞれが影響し合いながら発展してきました。
時系列での発展
最も早く生まれたのはハウス(1980年代前半・シカゴ)で、ほぼ同時期にテクノ(1980年代半ば・デトロイト)が誕生しました。その後、ハウスとテクノの影響を受けてトランス(1990年代前半・ドイツ)が生まれました。
サブジャンルの派生
それぞれのジャンルからは多くのサブジャンルが派生しています。
- テクノ系:ミニマル・テクノ、アンビエント・テクノ、ハードコア・テクノ
- トランス系:ゴアトランス、サイケデリック・トランス、プログレッシブ・トランス
- ハウス系:ディープ・ハウス、テック・ハウス、プログレッシブ・ハウス
語源・由来
「テクノ」の語源
「テクノ」は「テクノロジー(technology)」に由来します。機械やテクノロジーを駆使して作られる音楽という意味合いがあります。なお、日本では電子音楽全般を「テクノ」と呼ぶこともありますが、本来は特定のジャンルを指す言葉です。
「トランス」の語源
「トランス」は精神状態を表す「トランス状態(trance)」に由来します。繰り返されるメロディによって陶酔状態に誘われることから、この名前がつきました。
「ハウス」の語源
「ハウス」はシカゴのクラブ「ウェアハウス(Warehouse)」に由来します。このクラブでDJのフランキー・ナックルズが新しいスタイルの音楽をかけ始めたことがハウスの始まりです。
よくある質問
テクノ、トランス、ハウスはEDMとどう違う?
EDM(Electronic Dance Music)は電子ダンスミュージック全般を指す総称です。テクノ、トランス、ハウスはいずれもEDMの中の具体的なジャンルにあたります。
初心者が聴きやすいのはどのジャンル?
一般的には「ハウス」が最も聴きやすいとされています。ソウルやポップスに近い温かみのあるサウンドで、踊りやすいテンポが特徴です。
「テックハウス」とは何?
テックハウスは、テクノのストイックさとハウスのグルーヴ感を融合させたサブジャンルです。テクノとハウスの中間的な特徴を持っています。
日本で有名なテクノアーティストは?
Ken Ishii(ケン・イシイ)が世界的に有名です。また、電気グルーヴやYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)も日本の電子音楽シーンを代表するアーティストです。