目次
  1. 「暖かい」の意味と使い方
  2. 「温かい」の意味と使い方
  3. 対義語で覚える使い分け
  4. 迷いやすいケース
  5. 語源・由来
  6. よくある質問
結論

「暖かい」は気温・気候など体全体で感じるあたたかさに使います。「温かい」は物の温度や心・気持ちなど体の一部や心で感じるあたたかさに使います。迷ったら対義語で判断を。「寒い」の反対なら「暖かい」、「冷たい」の反対なら「温かい」です。

暖かい

あたたかい
気温・気候のあたたかさ
体全体で感じる ⇔ 寒い

温かい

あたたかい
物・心のあたたかさ
体の一部や心で感じる ⇔ 冷たい
項目 暖かい 温かい
対義語 寒い 冷たい
感じ方 体全体で感じる 体の一部・心で感じる
対象 気温、気候、季節、部屋 飲食物、お湯、心、言葉
関連する熟語 暖房、暖冬、温暖 温水、温泉、温情
使用例 暖かい日、暖かい部屋 温かいスープ、温かい心

「暖かい」の意味と使い方

「暖かい」気温や気候が寒すぎず暑すぎず、ちょうどよい状態を表します。空気を介して体全体で感じるあたたかさに使う漢字です。

対義語は「寒い」。「寒い」⇔「暖かい」⇔「暑い」という温度の段階をイメージすると分かりやすいでしょう。

「暖」の字は「暖房」「暖冬」「温暖」など、気候や室温に関する熟語に使われます。

また、「懐が暖かい(お金に余裕がある)」「暖かい色調(赤やオレンジなど)」のように、比喩的な表現にも使われます。

「暖かい」を使った例文
  • 今日は春のように暖かい一日だった。
  • 暖かい地方に引っ越したい。
  • エアコンをつけて部屋を暖かくした。
  • 暖かいセーターを着て出かけた。
  • 今月は懐が暖かい

「温かい」の意味と使い方

「温かい」は、物の温度が冷たくもなく熱すぎもなく程よい状態、または思いやりや愛情があることを表します。口や手など体の一部で感じるあたたかさや、心で感じるあたたかさに使う漢字です。

対義語は「冷たい」。「冷たい」⇔「温かい」⇔「熱い」という温度の段階になります。

「温」の字は「温水」「温泉」「温度」など物の温度に関する熟語や、「温情」「温厚」など人柄に関する熟語に使われます。

「温かい」を使った例文
  • 温かいスープを飲んでほっとした。
  • ご飯は温かいうちに食べよう。
  • 彼女は温かい心の持ち主だ。
  • 先生の温かい言葉に励まされた。
  • 子どもたちを温かく見守る。

対義語で覚える使い分け

「暖かい」と「温かい」の使い分けに迷ったら、対義語に置き換えて考えると簡単に判断できます。

「寒い」に置き換えられる → 暖かい

  • あたたかい日 → 寒い日 → 暖かい
  • あたたかい部屋 → 寒い部屋 → 暖かい部屋
  • あたたかい冬 → 寒い冬 → 暖かい

「冷たい」に置き換えられる → 温かい

  • あたたかいスープ → 冷たいスープ → 温かいスープ
  • あたたかい心 → 冷たい心 → 温かい
  • あたたかい言葉 → 冷たい言葉 → 温かい言葉

「寒い人」「寒い心」とは言いませんよね。「冷たい人」「冷たい心」と言うので、人柄や心には「温かい」を使うと分かります。

迷いやすいケース

実際に使い分けに迷いやすいケースを見てみましょう。

「あたたかいセーター」はどっち?

答えは「暖かいセーター」です。セーターは体全体を寒さから守る衣類なので、「暖かい」を使います。コート、マフラー、布団なども同様です。

「あたたかい家庭」はどっち?

答えは「温かい家庭」が一般的です。愛情や思いやりに満ちた家庭という意味なので、「温かい」を使います。ただし、「暖かい家庭」も使われることがあります。

「あたたかくお過ごしください」はどっち?

文脈によります。「風邪をひかないように」という意味なら「暖かく」、「心穏やかに」という意味なら「温かく」です。手紙やメールでは、どちらの意味も込めて使われることが多いです。

「あたたかい目で見守る」はどっち?

答えは「温かい目で見守る」です。思いやりの気持ちを表すので「温かい」を使います。「温かい眼差し」「温かい笑顔」も同様です。

語源・由来

「暖」の字は、「日(太陽)」と「爰(ゆるやか)」から成り、太陽の光でゆるやかにあたたまる様子を表しています。太陽の熱で空気があたたまるイメージから、気温・気候に使われます。

「温」の字は、「氵(水)」と「昷(あたためる)」から成り、水をあたためる様子を表しています。お湯や温泉のイメージから、物の温度に使われます。また、「穏やか」「やさしい」という意味も持ち、人の心にも使われるようになりました。

どちらも「あたたかい」と訓読みしますが、漢字の成り立ちから使い分けの理由が分かります。

よくある質問

Q
「温暖」はなぜ両方の字を使う?
A
「温暖」は「温」と「暖」の両方の意味を含む言葉です。気候が穏やかであたたかい状態を表します。「温暖な気候」「地球温暖化」などと使います。
Q
「暖かい」と「温かい」、読み方は同じ?
A
はい、どちらも「あたたかい」と読みます。このように読み方が同じで漢字が異なるものを「異字同訓」といいます。「堅い・固い・硬い」「早い・速い」なども異字同訓です。
Q
ひらがなで「あたたかい」と書いてもいい?
A
もちろん問題ありません。使い分けに迷う場合は、ひらがなで書くのも一つの方法です。公的な文書でもひらがな表記は認められています。
Q
「お風呂があたたかい」はどっち?
A
「温かい」を使います。お風呂のお湯は体の一部(肌)で感じる温度なので「温かい風呂」となります。「冷たい風呂」とは言っても「寒い風呂」とは言いませんよね。
Q
「暖房」と「温水」、なぜ漢字が違う?
A
「暖房」は部屋の空気(気温)をあたためるので「暖」、「温水」は水(物の温度)をあたためるので「温」を使います。熟語の使い分けも対義語で考えると分かりやすいです。