目次
  1. 「独唱」の意味と使い方
  2. 「斉唱」の意味と使い方
  3. 語源・由来
  4. 他の歌唱形態との違い
  5. 「国歌斉唱」の誤用に注意
  6. よくある質問
結論

「独唱」は1人で歌うこと、「斉唱」は複数人が同じ旋律(メロディ)を一斉に歌うことです。1人で歌う場合は「斉唱」ではなく「独唱」が正しい表現です。「国歌斉唱」という表現が定着していますが、歌手が1人で歌う場合は「国歌独唱」が正確です。

独唱

どくしょう
1人で歌うこと
ソロ

斉唱

せいしょう
複数人が同旋律を歌う
ユニゾン
項目 独唱 斉唱
意味 1人で歌うこと 複数人が同じ旋律を歌うこと
人数 1人 2人以上
パート 1パート 1パート(全員同じ旋律)
英語 Solo(ソロ) Unison(ユニゾン)
使用例 ソプラノ独唱、国歌独唱 校歌斉唱、国歌斉唱

「独唱」の意味と使い方

「独唱」1人で歌うことを意味します。「独り」で「唱える(歌う)」と書き、歌い手が1人であることがポイントです。英語では「ソロ(Solo)」と呼ばれます。

伴奏の有無は問いません。ピアノ伴奏やオーケストラ伴奏がついていても、歌い手が1人であれば「独唱」です。オペラでソリストが歌う場面や、歌手がコンサートで歌う場面が独唱にあたります。

式典で1人の歌手が国歌を歌う場合は、「国歌斉唱」ではなく「国歌独唱」が正しい表現です。

「独唱」を使った例文
  • 開会式で歌手が国歌を独唱した。
  • オペラ歌手のソプラノ独唱に感動した。
  • コンサートで彼女が独唱するバラードが聴きどころだ。

「斉唱」の意味と使い方

「斉唱」は、複数人が同じ旋律(メロディ)を一斉に歌うことを意味します。「斉(そろう)」に「唱える」と書き、全員が揃って同じメロディを歌うことを表します。英語では「ユニゾン(Unison)」と呼ばれます。

斉唱のポイントは、全員が同じ旋律を歌うことです。ハーモニー(和音)を作らず、パートに分かれることもありません。

学校の朝礼で校歌を歌う場面や、スポーツの試合前に観客が国歌を歌う場面が斉唱の典型例です。

「斉唱」を使った例文
  • 入学式で全員で校歌を斉唱した。
  • 試合前にスタジアム全体で国歌斉唱が行われた。
  • 卒業式で「蛍の光」を斉唱した。

語源・由来

「独唱」の語源

「独唱」は日本語の造語で、「独(ひとり)」+「唱(となえる・うたう)」を組み合わせた言葉です。西洋音楽の「Solo」の概念を日本語で表現するために作られました。

「斉唱」の語源

「斉唱」も日本語の造語で、「斉(そろう・ひとしい)」+「唱(となえる・うたう)」を組み合わせた言葉です。「斉」には「揃える」「一斉に」という意味があり、全員が同じ旋律を揃えて歌うことを表しています。

他の歌唱形態との違い

歌唱形態には、独唱・斉唱以外にもいくつかの種類があります。

歌唱形態 意味
独唱 1人で歌う ソプラノ独唱、国歌独唱
斉唱 複数人が同じ旋律を歌う 校歌斉唱
重唱 2人以上が別々のパートを歌う(少人数) 二重唱(デュエット)、三重唱
合唱 複数パートをそれぞれ複数人が歌う 混声四部合唱
輪唱 同じ旋律を時間差で歌う 「かえるのうた」

「斉唱」と「合唱」の違い

斉唱と合唱は混同されやすいですが、明確な違いがあります。

  • 斉唱 – 全員が同じ旋律を歌う(パート分けなし)
  • 合唱 – 複数のパートに分かれてハーモニーを作る(ソプラノ・アルト・テノール・バスなど)

校歌を全員で同じメロディで歌えば「斉唱」、パートに分かれてハーモニーをつければ「合唱」になります。

「国歌斉唱」の誤用に注意

「国歌斉唱」という表現は非常に一般的ですが、歌手が1人で国歌を歌う場合は「国歌独唱」が正しい表現です。

東京オリンピックの開会式でMISIAさんが君が代を歌った際も、正確には「国歌独唱」でした。「国歌斉唱」が耳になじんだ表現であるため、1人で歌う場合も「斉唱」と言ってしまいがちですが、厳密には誤用です。

  • 歌手1人が歌う → 国歌独唱
  • 観客・参加者全員で歌う → 国歌斉唱

よくある質問

Q
1人で歌う場合は「斉唱」と言える?
A
言えません。「斉唱」は2人以上が同じ旋律を歌う場合に使う言葉です。1人で歌う場合は「独唱」が正しい表現です。
Q
「斉唱」と「合唱」の違いは?
A
「斉唱」は全員が同じ旋律を歌うこと、「合唱」は複数のパートに分かれてハーモニーを作って歌うことです。パート分けの有無が違いです。
Q
男女が一緒に歌うと斉唱ではない?
A
同じ旋律を歌っていれば斉唱です。男女でオクターブが異なっていても、同じメロディを歌っていれば斉唱に該当します。
Q
「重唱」とは何が違う?
A
「重唱」は2人以上がそれぞれ別のパートを歌うことで、二重唱(デュエット)や三重唱などがあります。「斉唱」は全員同じ旋律、「重唱」は別々のパートという違いがあります。