目次
  1. 「神社」の意味と使い方
  2. 「寺」の意味と使い方
  3. 参拝方法の違い
  4. 建物・シンボルの違い
  5. 語源・由来
  6. 初詣はどちらに行くべき?
  7. よくある質問
結論

「神社」は神道の施設で、日本古来の神を祀る場所。「寺」は仏教の施設で、仏様を祀り僧侶が修行する場所です。神社の入口に鳥居があり、参拝は「二礼二拍手一礼」。寺の入口には山門があり、参拝は静かに「合掌」します。初詣はどちらに行っても問題ありません。

神社

じんじゃ
神道の施設
日本の神様を祀る

てら
仏教の施設
仏様を祀り修行する
項目 神社
宗教 神道(日本古来) 仏教(インド発祥)
祀るもの 神様(八百万の神) 仏様(如来・菩薩など)
入口の目印 鳥居 山門
中心となる建物 本殿・拝殿 本堂・金堂
参拝方法 二礼二拍手一礼 合掌(静かに手を合わせる)
聖職者 神主・巫女 僧侶(お坊さん)・尼
お墓 基本的にない ある
全国の数 約8万社 約7万7千寺
名称の例 〜神社、〜神宮、〜大社、〜宮 〜寺、〜院、〜庵、〜大師

「神社」の意味と使い方

「神社」は、神道に基づく宗教施設で、日本古来の神様を祀る場所です。神道は日本固有の宗教で、山や川、岩や木など自然のあらゆるものに神が宿るという「八百万(やおよろず)の神」の考え方が特徴です。

神社には神様が降臨して宿る「ご神体」が祀られています。ご神体は鏡や剣、山や岩など様々ですが、神聖なものとして一般には公開されません。神社で働く聖職者は「神主(かんぬし)」や「宮司(ぐうじ)」、儀式を手伝う女性は「巫女(みこ)」と呼ばれます。

神社には「〜神社」のほか、「〜神宮」「〜大社」「〜宮」などの名称があります。伊勢神宮、出雲大社、明治神宮などが有名です。

「神社」を使った例文
  • 初詣は地元の神社に参拝した。
  • 七五三のお祝いで神社にお参りする。
  • 京都の伏見稲荷大社は千本鳥居で有名な神社だ。
  • 結婚式を神社で挙げる「神前式」を選んだ。

「寺」の意味と使い方

「寺(てら)」は、仏教の宗教施設で、仏様を祀り、僧侶が修行や教えを学ぶ場所です。仏教は紀元前5世紀頃にインドで釈迦(ブッダ)によって開かれ、6世紀頃に中国を経由して日本に伝来しました。

寺には「仏像」が安置されており、本堂には「ご本尊」と呼ばれる主要な仏像が祀られています。阿弥陀如来、薬師如来、観音菩薩など様々な仏様があります。寺で働く聖職者は「僧侶」「住職」「和尚」などと呼ばれ、女性は「尼(あま)」と呼ばれます。

寺には「〜寺」のほか、「〜院」「〜庵」「〜大師」などの名称があります。また、寺にはお墓があり、葬儀や法事など死後の供養を行うのも特徴です。

「寺」を使った例文
  • お盆にへお墓参りに行った。
  • 京都の金閣は世界遺産に登録されている。
  • 大晦日にで除夜の鐘をついた。
  • 浅草は東京を代表する観光名所だ。

参拝方法の違い

神社と寺では、参拝の作法が異なります。間違えやすいポイントなので、しっかり覚えておきましょう。

神社の参拝方法「二礼二拍手一礼」

  1. 鳥居の前で一礼してからくぐる(参道は端を歩く)
  2. 手水舎で手と口を清める
  3. 拝殿の前でお賽銭を入れ、鈴を鳴らす
  4. 二礼(深いお辞儀を2回)
  5. 二拍手(手を2回叩く)
  6. 手を合わせてお祈り
  7. 一礼(深いお辞儀を1回)

寺の参拝方法「合掌」

  1. 山門の前で一礼してからくぐる(敷居を踏まない)
  2. 手水舎で手と口を清める
  3. 鐘があればつく(帰りにつくのはNG)
  4. 本堂の前でお賽銭を静かに入れる
  5. 合掌(静かに手を合わせる。拍手はしない)
  6. 一礼してお祈り

最大の違いは、神社では手を叩く(拍手)が、寺では手を叩かないという点です。寺では静かに手を合わせて合掌するのが作法です。

建物・シンボルの違い

見た目で神社と寺を見分ける最も簡単な方法は、入口にある建造物を確認することです。

神社の特徴

  • 鳥居:神社の入口にある門。神様の世界と人間の世界を隔てる
  • 狛犬・獅子:拝殿の前に置かれる守護像
  • しめ縄:神聖な場所を示す縄
  • 本殿・拝殿:ご神体を祀る建物と参拝する建物
  • 鎮守の森:神社を囲む森

寺の特徴

  • 山門:寺の入口にある門
  • 仁王像:山門に置かれる守護神像(阿形・吽形の一対)
  • 仏像:本堂に安置される仏様の像
  • 本堂・金堂:ご本尊を祀る建物
  • 鐘楼:梵鐘を納める建物(除夜の鐘)
  • お墓・墓地:檀家の墓地がある

語源・由来

「神社」の「神」は神道の神様を、「社(やしろ)」は神様を祀る建物を意味します。古くは「社(やしろ)」「宮(みや)」などと呼ばれていました。神道は縄文時代から続く日本固有の信仰で、自然崇拝が起源とされています。

「寺」は、サンスクリット語で「僧侶が住む場所」を意味する言葉が中国で「寺」と訳され、日本に伝わりました。日本最古の寺は、6世紀に建立された飛鳥寺(法興寺)といわれています。

神仏習合と神仏分離

実は、明治時代以前は神社と寺の区別が曖昧でした。6世紀に仏教が伝来して以降、神道と仏教が融合した「神仏習合」の時代が長く続き、神社の中に寺があったり、寺の中に神社があったりしました。

しかし、明治政府が1868年に「神仏分離令」を発布し、神社と寺を明確に区別するようになりました。このとき「廃仏毀釈」と呼ばれる仏教排斥運動も起こり、多くの寺院や仏像が破壊されました。現在の神社と寺の明確な区別は、この時代に確立されたものです。

初詣はどちらに行くべき?

結論から言うと、初詣は神社でも寺でも、どちらに行っても問題ありません

初詣の参拝者数ランキングを見ると、1位の明治神宮(神社)に続き、2位に川崎大師(寺)、3位に成田山新勝寺(寺)、4位に浅草寺(寺)と、神社も寺も上位にランクインしています。

本来、初詣は地元の氏神様(神社)や菩提寺(寺)に参拝するものでしたが、現代では有名な神社仏閣に参拝することも一般的になっています。大切なのは、一年の感謝と新年の無事を祈る気持ちです。

ただし、神社と寺では参拝方法が異なるので、どちらに行くかによって正しい作法でお参りしましょう。

よくある質問

Q
神社と寺、どちらが多い?
A
神社が約8万社、寺が約7万7千寺で、神社の方がやや多いです(令和5年版宗教年鑑)。合わせて約15万以上あり、全国のコンビニ(約5万5千店)の3倍近くになります。
Q
お葬式はどちらで行う?
A
日本では約9割が仏式(寺)で葬儀を行います。神式(神社)の葬儀もありますが少数です。お墓も寺にあることが多く、死後の供養は仏教が担ってきた歴史があります。
Q
鳥居があるのに「寺」なのはなぜ?
A
神仏習合時代の名残です。明治の神仏分離以前は神社と寺が一体だった場所も多く、今でも鳥居のある寺や、仏像を祀る神社が存在します。
Q
除夜の鐘は神社?寺?
A
除夜の鐘は寺の行事です。大晦日の夜に寺の鐘楼で梵鐘を108回つき、人間の煩悩を払うとされています。神社には鐘楼がないため、除夜の鐘はありません。
Q
御朱印は神社と寺で違う?
A
どちらでも御朱印をいただけますが、デザインが異なります。寺の御朱印はご本尊の名前と梵字が中心で、神社の御朱印は神社名と神紋が中心です。同じ御朱印帳に集めても問題ありません。